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四天王登場

四天王登場

ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。今はとりあえず魔獣戦争も終わり、四天王が土の壁から這い出してくるのを待つばかりです。


「メグ殿下ー、リュディー殿下ー」


一人の子供が家から出てきてしまいました。


「あらあら、まだ家の中にいなくちゃダメよ。ここは安全ではないの」


「すぐに戻るよ。あのね、メグ殿下は聖剣の乙女様で、リュディー殿下は聖女様なんだね」


「え、私が聖女?」


「うん、かっこよかったです!じゃあね」


子供は無事に家に戻りました。


「聖女…なんだか気恥ずかしいわね」


「わかります…私も聖剣の乙女呼びは恥ずかしいですから」


「…すみません、そろそろ四天王が来そうです」


「はい!」


ということで急遽戦闘態勢に入ります。


「ノルは姉姫さまをお願い!姉姫さまは闇の魔力で四天王の目眩しをお願いします!シュテル様は私と姉姫さまの援護をお願いします!ソルセルリーとソルシエールさんは援護射撃をお願いします!私は聖剣で四天王を斬り伏せます!」


「わかりました!」


「任せて!」


「頑張ります!」


「たまには師匠としてかっこつけないとな」


「婚約者の前で下手なところは見せられないな」


四天王が土の壁から這い出してきました。


「姉姫さま!」


「わかったわ!闇の衣よ!我が妹を隠して!」


闇の霧を周囲全体に纏います。これで光属性の四天王には目眩しになることは既に知っています。対して、私には見えます!後ろ…取った!


「…うりゃあ!」


無詠唱で出来る限り剣に魔力を集中させて四天王の一体、ミカエルを後ろから斬りつけます。無詠唱で一気に爆発的な闇の魔力を剣に纏えるようになったのも修行の成果です。…うーん、やっぱり流石本物の聖剣!ミカエルはその一撃で消滅しました。しかし今ので大体の居場所がバレました。攻撃が来る!


無詠唱で出来る限り剣に魔力を集中させて攻撃を受けます。これも修行の成果です!


「…っ!やってやる!」


気合いで剣を振り翳します。おりゃー!そして無理矢理気合いで剣を振り下ろし三体の同時攻撃を跳ね返します。もちろん反動にも耐えられました。反動に耐え切れるようになったのも修行の成果です!


「俺たちが人間風情に押されるだと!?」


「ミカエル…可哀相に…」


「仇は取らせてもらう」


そういうと四天王は空を飛び、闇の霧が届かない空中から攻撃を仕掛けてきます。ソルセルリーとソルシエールさんの魔力の障壁のおかげでなんとか一撃は耐えられました。


「クエー!」


「ファン、わかってるよ」


「クエー、クエー」


「はーい!…じゃあ失礼します!」


ファンが背中に乗せてくれます。これで空中戦も出来る!


「闇の力は収縮し、光を切り捨てる剣となる。星の煌めきは闇に落ち、満ちた月は闇に隠される。受けるがいい!サントテネーブルエペ!」


空中でファンの上でサントテネーブルエペの最大出力の魔力を放出します。いけー!


「くっ…!」


「ガブリエル!」


ラファエルがガブリエルを庇い私の攻撃を受けます。


「ラファエル!」


「ガブリエル…無事で良かった…」


そう言ってラファエルは消滅しました。


「くそ!くそくそくそくそくそ!人間風情がー!」


「ラファエルと!ミカエルの仇だ!」


二体同時の集中攻撃。魔力を纏わせた剣で受け、気合いで剣を振り翳します。ていやー!そして無理矢理気合いで剣を振り下ろし二体の同時攻撃を跳ね返します。そしてサントテネーブルエペに闇の魔力を纏わせ、長くなった聖剣で回し切りをする。ガブリエルには当たらなかったものの、ウリエルには当たりました!


「…ぐぁっ」


ウリエルは真っ二つ。…正直、心がかなりしんどいです。


「ああ、ウリエル、ウリエル!」


「ガブリエル…負けるな、絶対ヤハウェ様をお守りするんだ。そして、再びヤハウェ様の世を…」


そうしてウリエルも消滅します。


「くそぉ!お前たちだけは絶対に許さない!」


ガブリエルが光の剣をどこからともなく取り出して、私に斬りかかってきます。


「…っ!…遅い!」


私の方が一歩早く、ガブリエルを斬りつけます。私も、お腹を刺されてしまいましたが…。


「くそっ…だから、だから人間なんか早く駆逐するべきだったんだ!くそくそくそくそくそ!」


そう言って、ガブリエルは消滅しました。その後ファンが私を地上に降ろしてくれます。


「…メグ!」


「メグ姉さま!」


「大変…!すごい怪我です…!」


「メグ、しっかりしろ」


「光よ!私の妹に癒しを!」


姉姫さまの光の回復魔法でなんとか傷が塞がります。


「メグ、もうどこも痛くないか?怪我は?」


シュテル様が心配して私のボディーチェックをした後抱きしめてくれます。


「…っ!よかった…あんまり心配させないでくれ」


「ごめんなさい、シュテル様…」


「しかしメグ様とリュディー様の光魔法は物凄い力を持っていますね」


「まあ、ありがとう」


姉姫さまは魔女であるソルシエールさんに褒められてご機嫌です。


「…いくら万能な光魔法でも、死者蘇生は出来ない。気をつけろ」


「わかったよ、ソルセルリー」


「メグ姉さま…何も出来なくてすみません…」


「あら、ノル。そんなことはないわ。さっき、姉姫さまを守ってくれたじゃない」


「メグ姉さま…」


ノルの頭をなでなでと撫でる。ノルはちょっとだけ元気が出たみたい。


「…よし、四天王も倒せたわけだし、残るは魔王征伐だね!」


「…魔王も恐らく、この土の壁の中にいます」


「…なんだって?」


「多分あの中で、四天王の動きを見ていたのでしょう」


「じゃあ、四天王が倒された今、出てこようと…?」


姉姫さまの表情が固くなります。


「ええ、恐らくは」


「…」


ごくり、とみんなが唾を飲み込みます。


「…」


「メグ。大丈夫だ。この日のために聖剣まで手に入れたんだ。大丈夫」


ソルセルリーは私の頭をなでなでと撫でてくれます。


「師弟関係とはいえ、あんまり簡単に俺の婚約者に触らないで欲しいものだが」


「えっ」


「…今だけは許してやる」


「ほう。師匠が弟子を励ますのにも婚約者の許可が必要なのか。これからは気を付けよう」


「ちょっとソルセルリー!」


なんでそんなに喧嘩腰なの!


「ま、とりあえずこれで四天王はなんとかなったな」


「うん」


「あとは魔王だ。…気合いを入れ直すぞ」


「…!うん」


「なに、心配はいりませんよ。私達が力を合わせればきっとね」


「はい」


「まずは魔力を回復するか」


「…そうですね」


「妖精よ、彼らに祝福を!」


「よし、これで大丈夫だろう」


「そういえば、大量注文していた魔力回復薬はどうした?」


「あれは騎士団に配っています。騎士団は街の中で構えて、私達に何かあった場合に備えて警備を行なっています」


「そうか。わかった」


「シュテル様…何があっても魔王を征伐してみせましょうね」


「メグ…何があってもきっとお前なら出来るさ」


「いちゃいちゃするのはまた後でな」


「今は魔王征伐です!」


そうして私達は、ある程度魔力を回復しつつ魔王が土の壁から這い出してくるのを待つのでした。

案外あっけない

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