魔獣襲来
とうとう魔獣出現
ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。早速プレギエーラに繋がる山に向かっています。
「この辺に聖剣ないかなぁ」
「どうだろうな。案外変なところにある可能性だってある」
「のどかな景色でも注意深く観察していかないとね!」
「そうだな」
そうして歩いて歩いて、山に辿り着きました。
「…聖剣なかった」
項垂れる私にそっと頭を撫でてくれるソルセルリー。
「…山の中にあるかも知れないし、プレギエーラにある可能性だってある。気にするな」
「うん、ありがとう」
そうして山の中に入る前に準備をします。熊や猪がいるので、気配遮断魔法とステルス魔法を使います。ついでに、ファンに今日の分の魔力をあげます。
「ファン、ご飯だよー」
「ちゅん!ちゅん!」
「昨日は魔力をたくさん使ったからご飯あげられなくてごめんね」
「ちゅん!ちゅん!」
「別に聖獣は暫く魔力を食べなくても生きていけるぞ」
「でも可哀想でしょ?」
「ん。お前がそう思うなら別にそれでもいい」
山の中に入ります。音をなるべく立てないようにしつつ、身体強化魔法を使い素早く山を超えます。…が、しばらくしてなんとも言えないものを見つけてしまいました。
「レインボーグリズリーの親子…」
「の、死体だな」
「この山で一番強い動物のはずなのに…」
まさか魔獣?
「ソルセルリー…」
「…人里に下りられると困る。ここで消滅させるぞ」
「うん!」
ということで魔獣を誘き寄せるためにわざと気配遮断魔法とステルス魔法を解除して、魔法で甘い匂いを纏います。しばらくすると、数体の魔獣…フォンセルーヴが現れました。群れで狩りをする狼の魔獣です。
「俺がサポートする。やってやれ」
「うん!」
私が詠唱し魔力を剣に集中させる間、ソルセルリーが魔力の障壁で身を守ってくれます。
「闇の力は膨張し、光を落とす影となる。太陽の煌めきは闇に落ち、光の螺旋は閉ざされる。くらうがいい!サントテネーブルエペ!」
闇の魔力で剣をすごく長く大きくして、回し切りをします。成敗!魔獣は切り捨てられてすぐに消滅します。上手くいきました!それ以外の魔獣は出てきません。猪や熊も、魔獣を警戒してか出てきません。急いで魔法で匂いを消し、気配遮断魔法とステルス魔法をかけます。
「今回は人里に下りる前だったからよかったけど、もし私達が通りかからなかったら…」
「そうだな。悲惨なことになってただろうな」
想像して震えます。そんなことになっていたら、沢山の人が犠牲者になっていたはず…。
「まあ、コントラのところなら大丈夫だっただろうけどな」
「…コントラお爺さんそんなに強いの?」
ソルセルリーがちょっとだけ誇らしそうに言います。
「伊達に歳食ってないからな」
「じゃあソルセルリーとどっちが強い」
「俺に決まってるだろう?」
もう、ソルセルリーったら。
「それよりも早く山を登るぞ」
「はーい」
それからはまた無言で山を登ります。陽が沈む頃には、なんとか頂上に到着しました。
「今日はここで野宿?」
「ん。今日の晩ご飯はコントラのじじいの作った弁当だ」
コントラお爺さんには感謝してもしきれません。
「わあい!コントラお爺さんありがとう!」
「後で伝えとく」
「ソルセルリーもありがとう!」
とりあえずまずは野宿の準備に、魔法で適当にテントを張り、虫除けのお香を焚きます。もちろんテントにも気配遮断魔法とステルス魔法をかけます。
「じゃあ早速夕飯にしよう!」
「ん。ほら、お前の分」
「ありがとう、ソルセルリー」
「いただきます」
「いただきます!」
うーん、お弁当美味しい!
「美味いな」
「そうだねー!サンドイッチ美味しい!」
「卵焼きも美味いぞ」
「んー…本当だ!コントラお爺さんってなんでも出来るんだね!」
「まあ、孤児院時代には交代制で料理してたからな」
「そうなの?」
「ん。だから料理が下手な奴が料理番の時は大変だった」
そうなんだ。
「どんな孤児院だったの?」
「…ちょっとだけ特殊というか…院長が馬鹿みたいに善人でな。私財を投げ打って孤児院を設立したんだが…出身国は関係なく魔力持ちの子供を保護してた」
え、すごい大変なことしてる。
「まあ、周囲には子供達が魔力持ちってことは隠してたけどな」
「そうなんだ…」
「まだその孤児院があれば、魔力持ちの子供をそこに連れて行くんだが…残念ながら院長が亡くなってな。院長は遺産は孤児院に寄付すると言っていたんだが、周りの大人はそれを許さなかった。孤児院は今は廃院してる。だから、孤児院時代の仲間のところに子供達を連れて行ってる」
「…そっか。あれ?コントラお爺さんには?」
「じじいに任すと甘やかすからダメだ」
そんな理由!?
「…あー、でも確かに優しいもんね、コントラお爺さん」
なんとなくわかる気もする。そうして孤児院時代の話を聞いた後寝ました。とても楽しかったです。
被害が大きくなる前に聖剣を見つけられるか




