表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BU・SI・N・SYO  作者: イ-401号
91/173

アースウェイグ帝国軍 帝国騎士団増援

「火柱の陣突撃!!敵左翼に攻撃を集中しろ!!」


先頭を堂々と疾駆する、俺は叫ぶ。


ヴァルゴ国軍、鉄器兵団は目前に迫っていた。


【火柱の陣】とは【火の民】戦闘部族、古くから伝わる戦闘方法をランガードが一部改良したものだ。


【火の民】が集結集団行動をとり、全員で火の真甦を具現化して【炎】を発火し、一丸となり攻撃するといった【火の民】にとってはいたってシンプルな攻撃陣だが、効果は計り知れない。


そもそも【火の民】はほとんどが、炎元郷にしか存在しない。

大陸中、アースウェイグ帝国内でもいたって珍しい真甦なのだから、対抗手段など全くないと言って過言ない必勝必殺の攻撃陣なのだ。


そして、不死鳥騎士団の場合、それに風の真甦を持つ風竜隊や水の真甦を持つ水竜隊が加戦し土の真甦を持つ土竜隊が防御に徹する。


そしてそれを指揮するのが、豪快無双の武神将ランガードであり、補佐するのは炎元郷と不死鳥気団の実質的な管理運営を行う利発童顔なリューイ准将である。


以前、リスティアード皇太子殿下が言っていた、無敵の【神々の陣】である。



真っ赤に燃えるような目でランガード武神将が叫ぶ


「発火!!」


不死鳥騎士団3千名が一斉に、轟々と燃える灼熱の陣列で敵軍向けて、突激していく。


「「「「焼き払え!!」」」」


ヴァルゴ国軍の機甲兵士が全員、長機銃を構えこちらに照準を合わせる。


重装の割には速度が速く、安定した動きだ。


ただ、ただ、音がうるさい。


古代動力を全開稼働している為、鉄機兵士の背中に付けられた、古代動力が黒い煙を巻き上げながら皇太子軍に向かってくる。


一気に距離が縮まる。


バン バン バン


ヴァルゴ国軍機構兵士が、前衛部隊が一斉に長機銃を発砲する。


指揮官らしき人物や号令、指示を出す者が見当たらないのに、攻撃が皆同時に行われるのは、真甦を持つ者が行える真魂交神と同じような通信手段が、ヴァルゴ国軍にはあるのだろう。


大軍での行軍戦闘において、通信手段は最重要な装備であり、生命線と言っても過言でない程、重要である。


アースウェイグ帝国軍が大陸最強を誇る一つに【真魂交神】による、時間差の無い通信手段が強い意味を持つのは、当然と言えば当然なのだ。


真魂交神と同等かそれ以上の通信手段をヴァルゴ国軍は保有しているという事になる。


ヴァルゴ国軍の先制攻撃に対し、不死鳥騎士団は土竜隊が始めに対応した。


ヴァルゴ国軍と不死鳥騎士団の間の緑豊かな大地が一気に盛り上がり、壁となり立ちはだかる。

高さはどんどん高くなる。


盛り上がる。盛り上がる。


ヴァルゴ国軍の【長機銃】の弾丸は全て、せり上がる大地に吸い込まれ、無効化されていった。


大地は更に更に高さを増し。10メートル以上高くなり、ヴァルゴ国軍に大きな影を落とし、そのまま崩れ去る。


轟音と共に、大量の大地が高い壁となり、ヴァルゴ国軍側に倒れ込んできたのである。


堪らないのは、ヴァルゴ国軍前衛部隊である。


空から大量の大地が轟音と共に、降ってくるのである。


大量の大地にひき潰される、鉄器兵士達、、、


狼狽(うろた)える、ヴァルゴ国軍前衛部隊、そこに更なる悲運が重なる【火の民】火柱の陣が突入してくる。


先陣には界・爆弾(かい・ぼん)率いる、超重量爆撃隊がマグマの様に全身を赤黒く超高温に膨らまして、竜騎馬の手綱を離し、両足で竜騎馬を制御する。


両手を大きく横に開き、マグマの火炎爆弾を作り出す。

直径は5メートルはある巨大な超高温大型灼熱爆弾。


火熱を帯びた、超高温爆弾を全身から放つ。


放つ。 放つ。 放つ。


3千名からなる【火の民】ほとんどが、超高温爆撃を得意とするもたちだ、不死鳥騎士団から無数のマグマ大型爆弾がヴァルゴ国軍に飛来する。


ヴァルゴ国軍にとっては、前衛は大地に潰され、続く陣はマグマのとんでもない超高温超大型の無数爆撃に(さら)されていた。


地獄絵図だ、、、、


鉄器兵士は全員鉄の鎧を装備している。


その鉄の鎧ごと、吹き飛ばされる者はまだましな方だろう、、、


超高温のマグマ大型爆弾によって、鉄鎧が高温になり中にいる人間は、そのまま蒸し焼きにされる。


鉄機兵士の装備は、自分では脱ぐことが出来ないため、高温に熱せられた、本来は自らを守る鎧が、超高温になり自らを焼き尽くす。


戦場に立ち込める、大量の焼き払われた焦げ臭い臭い。


更に更にそこに突撃してくる。


大軍の炎の塊!


無惨に虐殺され、焼き殺されるヴァルゴ国軍鉄器兵士たち。


皇太子軍本陣、リスティアード皇太子の側にいつも寄り添う近衛騎士団団長レィリアが鼻をつまみながら


「うるさい音の次は、焦げ臭い臭いがたまらないわね」


常に冷静冷徹な黒鉄(くろがね)の騎士は低く静かに語る


「あの、攻撃をくらったら黒龍騎士団でも無事では済まぬな」


他人を()める様な事はまずしない、冷徹(れいてつ)な剣聖は独り言の様に静かに称賛(しょうさん)する


黄金の髪に黄金の鎧、黄金の竜騎馬に(またが)り、世界最強の帝国皇太子は言う


「ランガードが見方で良かったよね」


同じく黄金色の髪を(なび)かせた美麗の武神将は


「戦う事に関して天才的な能力があるのは認めますが、あの品の無い態度と言葉使いは何とかしてほしいわね」


美しい顔に似合わず、毒を吐く華麗なる最強の精霊女王である。


噂話をされている事など、知る由もなくまた、知っていたとしても気にする様な人柄ではない、獰猛な炎の覇者は敵軍を焼き払い突き進む。


有能にして心優しい副官に向かって俺は話しかける。


「さすがに20万は多いな、殺しても殺しても()いてきやがる。」


「早く敵陣を突破して態勢を整えるぞ」


若き幼さの残る様な顔つきとは真逆の能力を持つ、優秀な副官は現状を見てつぶやく


「いくら、我軍が盛況でもこの数の差を埋めるのは難しいですね」


「敵軍に囲まれる前に、突き抜けたいですが、、、、」


「そう容易(たやす)く、逃がしてくれそうにありませんね」


ヴァルゴ国軍の主力全体が(うな)りを上げて、皇太子軍の横腹をうるさい動力音と共に突撃してくる。


俺が(うな)る様に叫ぶ

「大将の本陣に突貫(とっかん)してきたぞ!!」


「さすがにあの数は、まずいですね」

優秀な副官が同意する。


その時であった、、、、


ヴァルゴ国軍の大量の敵軍の鉄器兵が、鎧後部、背中にある動力の下から火を吐き物凄い推進速度で突っ込んで来る。


逃がすつもりは毛頭ないようだ、今までの進軍速度を遥かに上回る、空を飛ぶように古代動力後方から火をまき散らしながら、横に1千人以上の鉄器兵が無数に列をなし、大地を真っ黒に染めながら物凄くうるさい音と共に皇太子軍本陣に襲いかかってきた。


本陣に詰める黒龍騎士団団長アルセイスが指示を出そうとした時だった。


真魂交神で連絡がきた。


アースウェイグ帝国軍 帝国騎士団 銀鷲騎士団団長オーガス・ビスマルク武神将より


(遅参しました!これより、牙狼騎士団と共に敵を迎撃します。)


リスティアード皇太子が各武神将に真魂交神で伝達する。


銀色の地に鷲の頭を白く型どった、銀鷲騎士団の団旗が大きく風に(ひるがえ)りながら、皇太子軍と突っ込んで来るヴァルゴ国軍の間に割って入って来る。


牙狼騎士団と共に


牙狼騎士団の団旗は焦げ茶色地に狼を銀色に型どった形だ。


団旗が大きく風に(なび)き、銀鷲騎士団に追従するように続く。


銀鷲騎士団はランガードの友人で風の真甦の使い手が多くいる団だ。


牙狼騎士団も同じく風の真甦を持つ者が多い団である。

団長のタカツ・ブルワルク武神将は右目に縦の傷が目立つ歴戦の勇将である。


皇帝陛下が皇太子軍の援軍として2帝国騎士団を選抜したのは同じ真甦の騎士団だという事は両騎士団共に理解し、風の真甦の共闘を主体とした攻撃陣を敷いて、ヴァルゴ国軍と皇太子軍の間に暴風爆風と巨大な竜巻と共に割って入ってきた。


ゴオオオオウウウウウー


2個帝国騎士団、全員で風の真甦を具現化し攻撃を仕掛ける。


それは苛烈を極めた。


暴風は重量のある鉄器兵を軽々と吹き飛ばし、なぎ倒す。


爆風は火を吐き、皇太子軍本陣に突っ込んできた、異常に早い速度で突撃してくる鉄器兵を無惨に後方に弾き飛ばす。


竜巻は問答無用で、ヴァルゴ国軍をまとめて巻き上げ空中に投げ飛ばす。

地面に叩きつけられた、鉄器兵士は自らの重量の為、ひしゃげ、爆発四散する。


敵前衛部隊は救援に来た2個帝国騎士団により壊滅状態に(おちい)っていた。



さすがのヴァルゴ国軍主力20万も前衛部隊2万の敗北をしり、一時進軍を止め、態勢を整えるため後退を始めた。


リスティアード皇太子軍は呼応するように、パヴロ聖王国 聖王都より離れた広く広大な緑の丘に布陣した。


銀鷲騎士団団長と牙狼騎士団団長は各副団長を連れて、リスティアード皇太子殿下の本陣に駆けこんできた。


年長の銀鷲騎士団武神将オーガス・ビスマルクが右膝を付き皇太子殿下に騎士の礼を取り語り始める。


「リスティアード皇太子殿下、ご無事で何よりでございます。」


黄金の皇太子は表情を押し殺し

「救援、感謝する」


「僕らは、陛下の命令を無視してきた軍だよ大丈夫なのかい?」


オーガス・ビスマルク武神将は隣に控えるタカツ・ブルワルク武神将と共に話し始める。


「皇帝陛下はヴァルゴ古代兵器興業国及び、ゼレイヤ黒魔術王国に対し、宣戦を布告なされました。」


「そして我等、両名を殿下の援軍として派遣なさいました。」


「間も無く、帝国騎士団全軍到着するでありましょう」


リスティアード皇太子は変わらず「そう」とだけ答えた。


隣にいる皇太子の一振りの剣、美しき武神将は皇太子の気持ちを(おもんばか)り、心を痛めるのであった、、、


(何故、皇太子が進言した時に動かなかったのかと、、、)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ