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BU・SI・N・SYO  作者: イ-401号
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驚愕の終結

氷結の村での激戦はここに終結を迎えるが、ランガードにとって新たな驚きの出来事が、、、

銀鷲騎士団を指揮していたのは千竜騎士長のエイブ・フォリアンである。オーガス・ビスマルク騎士団長の幕僚として何度か会って、顔は知っていた。


俺は炎になりエイブ千竜騎士長の隣に炎で現れ、下半身に真甦を集中して足から炎を噴き出しながら、怒鳴る。


『敵を氷壁の向こう側に押し戻せ、自軍は氷壁の向こうには行くなよ!!』


「はっ!!」エイブ千竜騎士長がにやりとしながら俺に目を合わせ軽く(うなず)く。


銀鷲騎士団は総数約1500騎で三角形の突撃陣形を取っていたが、ランガードの指示により、両翼が前方にあがり、横一列の陣形に変わった。


【銀鷲騎士団】は強かった。


一列に並んだ、帝国騎士は一騎も穴を開ける事無く圧をかけて敵を押し戻す。


黒い人形を踏みつけ、正規兵を剣で突き刺し、竜騎馬の(つの)で貫き、銀鷲騎士団は風の真甦使いが多く、前進と共に風刃(ふうじん)をリギア古代魔術共和国軍に浴びせる。


勢いはは止まらない。


リギア軍はたまらず、撤退し始める。


ランガードが叫ぶ

『来い牙炎!!』


『応!』


返答があった。牙炎が自らの力で封印を破ったのだ!


ランガードの右手に忽然と現れる銀色に輝く2メートルの両刃長刀。


氷結の砦から見ていたシュシィス・スセイン女王が

「あの剣は、、、」


リューイが「ま、まさか、、、」


ランガードが再び全身を青白い炎に包み込む。

白く爛爛(らんらん)と輝く眼差(まなざ)し。敵軍は氷壁の向こう側まで撤退していた。


氷壁の向こうは左右に崖の様に(そび)え立つ氷山。


エイブ・フォリアン千竜騎士長は命令通り、氷壁まで敵軍を押し戻すと進軍を停止させた。

(何をなさるおつもりなのかな?)


ランガードが強烈な真甦を牙炎に流し込む。

(まだだ、もっとだ、もっとだ、、、、)

(集中しろ!集中しろ!)


『よしっ!!』


誉武号牙炎(よぶごうがえん)は白銀に燃えていた(・・・・・)


『うなれ、牙炎!!』


びょおおおおおおおおおおおおおおーーー


ぐわああああああああああああああーーー


牙炎より放たれた白き炎は一直線に敵軍真上の氷山の中腹辺りを斜めに


切断した。


そう、山を斜めに切ったのだ!


「!!」瞬間、エイブ・フォリアン千竜騎士長は必死に叫んだ

「全軍、風を使って、高速撤退!急げ!」


半分に切られた氷山は ずるっ、ずるっ、っと滑り落ちていく。

敵軍の真っただ中へ、、、


シュシィス・スセイン女王は驚きのあまり声が出ない「。。。。」


リューイは(本当にやったよあの人、、、)


ドドドドドドドドーーー!!

ズドドドドドドドーーー!!


ゴシャン!ガシン!ズゴン!


崩れ落ちてくる氷山に押しつぶされるリギア古代魔術共和国軍。悲鳴を上げる暇もなく氷山に押しつぶされ


ー全滅ー


エイブ・フォリアン千竜騎士長が「あんなのありなのか!」 

「よしっ」ランガードは高々と聖剣を掲げ上げ


勝鬨(かちどき)だ!!」


氷結の砦の中にいる者達が興奮して剣を高々と上げ


『うぉおおおおおー勝った!!』

『族長!万歳!』

『ランガード ランガード ランガード』


「「「「ランガード!」」」」


「「「「ランガード!」」」」


「「「「ランガード!」」」」


ランガードを(たた)える大合唱が起こっていた。


中に右手から出血している者、片目を失って顔中血だらけの者、足に矢が刺さったままの者、、、、皆、自分の傷の事など忘れて、【ランガード】と連呼していた。


エイブ・フォリアン千竜騎士長が竜騎馬を俺に近づけてくる。

「型破りな方とは聞いておりましたが、、、いやはや言葉が見つかりません」


俺は牙炎に(戻れ)と念じ(応)と返事がある。

「済まねぇが、後ろに乗っけてもらっていいか?燃料切れだ」


「ええ、どうぞ」エイブ・フォリアン千竜騎士長は少し自分の体を前にずらして、後部を開けてくれた。


ヒラリとは行かなかったが、何とか飛び乗った。


竜騎馬1500騎を従えて勝利の凱旋。


俺は肩証を見て「千竜騎士長、氷結の戦士達の救助治療にあたってもらえるか?」


「了解しました。」


続けて問うた「何故、ここに援軍に来た?」


「ビスマルク団長の命で、待機していたのですが、、、」


「老婆が突然現れて、変な術をかけられたようで進んでも進んでもこの村に到着できず困っている所にリューイ准将の超神速とやらで助けてもらいました。」


いや~な顔して俺は聞いてみた。「その老婆ってのは、身長150センチくらいの樫の木(かしのき)の変な杖を持った奴か?」


「ええ、そうです。」

(あんのくばばぁ!見つけたら締め殺してやる。)


氷結の砦の大門は大きく開け放たれていた。

俺を出迎える氷結の民、、、、


真魂交神で(リューイ、燃料切れだ食べて寝るから用意を頼む)

(わかりました。)即答で帰ってくる。


リューイは直ぐに「氷結の女王様、族長は食料と休養が必要です。用意お願いできますか?」


シュシィス・スセイン女王は即座に近習の者達に指示を出し、準備させた。民や戦士達には今はランガード殿に負担をかけぬようそれぞれ、治療に専念するよう伝える。


そして、ランガードに会いに行った。

ランガードは竜騎馬から降りるとズルっと倒れ込みそうになる。


すかさず、シュシィス・スセイン女王が肩を貸し支える。

「わりぃな、おめぇもやばいだろ、、、休んでいた方が良いんじゃねぇか?」


「一緒に休みましょう」


ここからは疲れの余り、記憶がないが食事を女王と二人で取り眠ったの迄はなんとなく憶えているんだが、、、、


翌日、どうやら昼過ぎまで寝ていたらしい。

気付くと、横にシュシィス・スセイン女王が、、、、


(えっ?)


(!!!)


服を一切付けぬ、あられもない姿で寝ていた。

銀髪女神のような、肢体を惜しげもなくさらして、、、


びっくりした俺は、俺の来てる物を着せようとしたが、、、

(俺も裸じゃねぇか!!)

(な、なになに、俺は何をしたの?)


「う、うう~ん」と女王が目を覚ます。

薄く眼を開けると、俺と目が合う。


真っ赤になるシュシィス・スセイン女王

「・・・・・」


俺はかなり動揺して「俺なんかわりぃ事したか?」


女王は真っ赤のまま何も言わない。

(おいおい何か言ってくれよ~)


リューイが真魂交神で(起きました?みんな待ってますよ)

俺は慌てて(ちょ、ちょっと待て!今用意するから入ってくんなよ)


(・・・・・・・)


取り急ぎ「女王、何か着てくれ、目のやり場がない」


シュシィス・スセイン女王は裸でも優雅に「私の事はシュスとお呼び下さい。ランガード様」


俺は狼狽えて(うろたえて)「わかったシュス、何か服を着てくれ、皆も待ってるらしい」


「それから俺の事はランガードでいいぜ」


ランガードは女王に背中を向けていたので、後ろから絹連れする音が聞こえる。シュスが衣服を付けているのだろう


っで、俺の服は?


見渡すと、畳んで部屋のはじに置いてあった。

急いで、服を着てシュスを見ると


秀麗(しゅうれい)な神々しい美しさを持った、女性が恥じらいながら「参りましょうか」とはにかみながら小さな口が可愛らしく小声で言う。


二人(そろ)って、用意された家を出ると外には沢山の人間が待ち構えていた。


「「「「ランガード!」」」」


「「「「ランガード!」」」」


「「「「ランガード!」」」」


大合唱である。リューイがすぐ隣にやってくる。

「何も言いませんよ、僕は」


俺は「な、なんか勘違いしてんぞ」


リューイは大歓声の中「戦場で氷結の女王様と抱き合い、接吻(せっぷん)されたとか、、、そして昨晩は同衾(どうきん)されたとか、、、」


「僕は口が堅いですからね、絶対リスティアード皇太子殿下には話しませんよ」


「でも、そうなると【火の民】と【氷結の民】の間の子供はどちらの能力を持つのでしょうね?」


俺は右手を上げて皆の歓声に笑顔で答えながら

「てめぇ、俺を強請る(ゆする)気か?」

「それにな、リューイお前根本から間違ってんぞ!」


「僕は事実を見たままに話しているだけですけど、何か間違ってますか?」

(こういう事もハキハキ喋るのね、、、)



一通り、皆の歓声を受けた後、氷結の村の一番大きな家で話し合いがもたれた。


エイブ・フォリアン千竜騎士長が始めに話し始める。

「援軍が遅れまして、大変申し訳ありませんでした。私はアースウェイグ帝国軍、銀鷲騎士団所属のエイブ・フォリアンと申します。」


女王がさっき迄とはがらりと豹変して凛とした透き通るような声で「氷結の民を代表しまして、救援誠に感謝いたします。エイブ殿」と毅然(きぜん)と答える。

(いつもの女王だ、、、よかった、、、)


千竜騎士長が続けて話す。「よろしかったら今後の事を少し話し合いませんか?」


「今後の事、、、」女王は深く息を吸い(まぶた)を閉じる。

「此度の戦では沢山の【氷結の戦士】が亡くなりました。」

「この様な事は2度と起こしたくありません」

「どうしたらよいと思いますかランガード?」

(こういう所で呼び捨てかよ、、、)


「こほん」リューイの目線が痛い。

「と、取り合えず、内の大将にあって見ちゃどうだ?」


女王が優しい眼差しを俺に向けて「大将とは?」


俺が胸張って「リスティアード皇太子殿下の事だ、会えば感じる物があるかもしんねぇぞ」


女王は「わかりました。ランガードの意見に従いましょう。」

(だから、こういう場で呼び捨てはやめようよ~)

リューイがジッと俺の事を見ている。


エイブが「氷結の民は私共がお守りし、傷ついた戦士の治療もいたしますのでご安心召され」


「感謝いたしますエイブ殿。」


「ではさっそく準備いたしますゆえ少々お時間をいただきとうございます。」席を立ち、部屋の外に出る女王。


リューイがさっそくぶち込んでくる。

「何から聞いたらいいんですかねぇ?」

(俺は無実だ、、、と思う、、、)


初瀬・燕(はつせ・つばめ)がポツリと一言

「でも僕見ましたよ、戦場で族長と氷結の女王が抱き合ってキ、キスするところ、、、」


俺は髪が逆立ち言い訳にしか聞こえないこと言う

「ゼス隊長が、女王が力を使いすぎると死んじまうから助けてくれって言うからよ」

「なぁゼス!」


ゼス隊長は横を向いて俺をまともに見ずに

「そ、そんな事言いましたかなぁ~?」

(あっ、きったねぇこいつ)


リューイがダメ押しで

「逃げるのは卑怯(ひきょう)ですよ族長、男ならばケジメを付けるべきです。」

(こう言う事もハキハキと言うのね~)


初瀬・燕(はつせ・つばめ)が「では、炎元郷にも族長にお嫁さんが出来た事を報告しておきますね」

(はい?ちょ、ちょっと待てよ、嫁~どうしてそうなるの?)


エイブ・フォリアン千竜騎士長が微笑み

「おめでとうございます。ランガード武神将閣下」

(やめてよ~みんなグルなのこれ?)


等と俺を(さかな)に盛り上がっているとシュシィス・スセイン女王が入ってきた。

「もうすぐ準備は整いますゆえ、朝食、、、昼食ですかね、皆様もご一緒に如何ですか?こちらに運ばせますゆえ」 


「腹ペコだ是非頼むわ」俺が言うと女王はクスリと笑う。

それを見て、皆が勘違いすんだよな、、、


食事が運ばれながら女王が尋ねる

「ランガードはあんな武器があったのに、なぜもっと早く使わなかったのですか?」


俺はもうあきらめて「村に入る前に変な婆さんに封印されちまって使えなかったんだよ。それにその婆さんエイブの騎士団の邪魔もして、だから援軍も遅れちまったんだ」


シュシィス・スセイン女王は左手で自分の額を抑えてうつむいて「その老婆は小柄で、樫の木(かしのき)の杖を持っていましたか?」


「ああ、その通りだ」


女王が額に手を当てたまま「それは、私の祖母です。」


「「「「え、ええええー!!」」」」


「誠に申し訳ございません」と謝りながら上を向き


「お婆様!出てきなさい。いらっしゃるのでしょう」響き渡る大きな声で張り上げる。


部屋の中央にあの婆さんがすぅっと空中から現れる。

「お婆様、皆様にお謝り下さい!!」


「わしはただ、物騒なモンを村に入れないようにしただけじゃもん、それに軍隊だって同じじゃもん」


「お謝り下さい!!」凛とした大声で叫ぶ。


(この婆さんも孫には弱いらしい)


「すまんかったじゃもん、、、」しおらしく謝罪する。


俺はちょっと婆さんが気の毒になり

「聖剣を封印できるとは大した能力だな婆さん」


ニヤッと婆さんが笑い

「わしゃ、魔鉄を粉にして毎日飲んで80年じゃからのぅ、おかげで特別な高位魔法が使えるんじゃよ」


(魔鉄、ここでも出て来た、厄介なもんらしいな、、、)






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