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BU・SI・N・SYO  作者: イ-401号
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|嵐・守護《らん・がーど》初陣【激突】

ついにジャシス王国軍と対決する。アルセイス・アスティア・アグシス武神将率いる嵐・守護(らん・がーど)【火の民】軍団いざ、勝負。

勝利の女神はどちらに微笑むか?

結局2日半で、ヴォルグス砦まで駆けっぱなしで、嵐・守護(らん・がーど)【火の民】傭兵部隊は到着した。


勿論(もちろん)、黒龍騎士団五千も全く遅れる事無く到着した。


東南方面師団所属第18兵士団はまだ、到着していなかった。


先だっての戦闘におけるヴォルグス砦の修復はいまだ完了していなかったが、嵐・守護(らん・がーど)達は物凄い歓迎を受けた。


ロリーデ・ガルクス城主は帝都アーセサスに居るため、砦を守るのはキルグス大隊長が代理を務めていた。


【火の民】5柱の❘界・爆弾かい・ぼん岩・破砕(がん・くらっしゅ)達は皇弟陰謀事件解決の際、ヴォルグス砦を救出救援した事もあって、キルグス大隊長始め、兵士達から沢山(たくさん)声をかけられたり、熱烈(ねつれつ)な❘歓待かんたいを受けていた。


アルセイス団長が静かにガウス准将に命じる。

「騎士たちを休めさせ、指揮官クラスを全員集めろ」


ガウス准将はアルセイス武神将と5年以上、上官として仕えている。

無駄口を一切挟まず、「かしこまりました」とだけ答えた。


ガウスは直ぐに嵐・守護(らん・がーど)始め、主要な人物に使者を出し、ヴォルグス砦中央棟の1階の広場に集合する旨伝えさせた。


直ぐに、【火の民】からは嵐・守護(らん・がーど)竜・威(りゅう・い)を始め5柱全員が集まってきた。


黒龍騎士団からはアルセイス武神将とガウス准将、5人の千竜騎士長が集まった。


早速、キルグス大隊長が状況を説明する。

「ジャシス王国軍は兵力を増員して、現在4万の兵力で国境より2キロ先に陣を張っております。」


「5千増えましたか」ガウス准将がつぶやく


アルセイスがキルグスに尋ねる。

「第18兵士団の到着は、いつ頃になりそうか?」


ガウスが即答してくる。

「明朝には到着するとの事です。」


アルセイスが今度はキルグスに尋ねる。

「敵はいつ頃、攻撃をかけてきそうか?」


キルグス大隊長は額に汗をかきながら

「敵はジャシス王国軍の旗を揚げ、陣形も整え、いつでも攻撃に移れる模様です。」


嵐・守護(らん・がーど)獰猛(どうもう)に言う。

「敵が攻めて来る迄、待つ必要なんかねぇんじゃねぇか」


アルセイスは(さと)す様に

「国境をこちらが超えて、先に攻撃を仕掛ける訳にはいかん。」

「いくら、国境近くに軍隊を(そろえ)えていようと敵に付け込まれる口実を与える事はできん。」


キルグス大隊長の顔がこわばる。

「悪い報告です。」

「ジャシス王国軍はたった今、国境警備隊に向け攻撃を開始したそうです。」

「国境警備隊より、緊急の援軍要請を真魂交神(まだまこうしん)で受け取りました。」


嵐・守護(らん・がーど)が吠える。

「んじゃ行くぜ!!」


ガウス准将が

「3万5千対1万6千が、4万対6千に変更ですか、、、」


アルセイス武神将が決断を下す。

「【火の民】部隊を先陣にし、黒龍騎士団全軍出撃用意。」

「用意整い次第、出撃する。」


「「「「はっ!!」」」」


バタバタと全員走り出す。


ヴォルグス砦に到着したばかりだというのに、直ぐ戦闘に入る事になった、アースウェイグ帝国軍は疲れも見せず、戦闘に備え、準備し陣形を整える。


キグナス大隊長がアルセイス武神将に

「国境まで、竜騎馬でしたら20分ほどで着けます。」

「ご武運を」


アルセイス黒龍騎士団団長は片手を上げて答える。


「全軍出撃!!」


「「「「「はっ!!」」」」」


嵐・守護(らん・がーど)竜・威(りゅう・い)に向かってささやく

「例の作戦で行くからな」


竜・威(りゅう・い)は即座に答える。

「了解です。【火の民】の歴史に残る様な(いくさ)を見せてやりましょう」


嵐・守護(らん・がーど)が吠える。

「【火の民】出陣!!」


「「「焼き払え!!」」」


深紅の地に炎の形を型取った、【火の民】の旗が大きく(ひるがえ)る。


只でさえ、馬より大きい竜騎馬の中でもとてつもなく大きい阿修羅丸(あしゅらまる)に騎乗した長身の嵐・守護(らん・がーど)が先頭を走る姿は、まるで軍神の(ごと)き勇ましかった。


すぐ後ろに、竜・威(りゅう・い)が続き、その後ろを5柱の各部隊が進軍していく。


皆、深紅の鎧で(かぶと)(かぶ)らず、全員が赤い髪を逆立てて走る姿はまさに神話にでも出てきそうな軍団のありようだった。


そして、続くのは真逆の漆黒(しっこく)の軍団である。

(かぶと)(かぶ)り、大盾を左肩にかけ全員が黒のマントを(ひるがえ)し、大剣を腰に吊るした帝国軍最強、黒龍騎士団が続く。


直ぐに国境を守る城壁が見えてくる。

既に黒煙が舞い上がっており、国境は突破されていた。

敵軍はほぼ全軍アースウェイグ帝国側に侵入してしていた。


嵐・守護(らん・がーど)がアルセイスに向かって

「俺達が敵の中央を突破する。左右に残った敵を頼む」


アルセイスは一言「承知」と答えてきた。


嵐・守護(らん・がーど)がいよいよ獰猛さを増して目が赤く光りだす。

「【火の民】突撃陣!!」


嵐・守護(らん・がーど)が聖剣誉武号牙炎(よぶごうがえん)を呼び出し、右手に大きく振り上げ敵軍にまっしぐらに突撃していく。

脇には竜・威(りゅう・い)が付く。


それに続くは【火の民】重戦車軍団、紅蓮の5柱界・爆弾(かい・ぼん)岩・破砕(がん・くらっしゅ)率いる、重量級爆破部隊が続く。


その左後方を同じく紅蓮の5柱初瀬・燕(はつせ・つばめ)率いるの足の速い部隊が続き、右後方は5柱門・夷塚(もん・いづか)が長距離攻撃主体の部隊が続く。


ジャシス王国軍はこちらを視認して攻撃態勢を取っていたが、明らかに自軍より数がかなり少数なので、油断しているように動きが鈍かった。


嵐・守護(らん・がーど)竜・威(りゅう・い)に叫ぶ

「敵軍に強そうな奴はいねぇな」


「そうですね、強い真甦は全く感じません。」

竜・威(りゅう・い)が答える。


嵐・守護(らん・がーど)が吠える。

「【火の民】火柱の陣!突撃」


誉武号牙炎(よぶごうがえん)に大量に真甦を練り込む。


聖剣は赤く炎を(まと)い、オレンジから青色に温度が上がっていく。


(らん)は全力で牙炎を振り切る。


轟・轟・轟・轟!!


地響きを立てながら、聖剣から発っせられた炎と爆熱風、衝撃波が敵陣の中央に大きく穴を穿(うが)つ。


一振りで3千人以上の敵は焼き尽くされただろう。


続き様、【火の民】部隊全員が炎を発する。

1千人の火柱が轟炎(ごうえん)と共に巨大火球となって敵陣に迫る。


❘界・爆弾かい・ぼん岩・破砕(がん・くらっしゅ)率いる重量級爆撃部隊、全員が赤黒く全身にマグマを(まと)い放つ。


直径5メートル位あるマグマの火球が敵陣に向かって何百と飛んで行く。しかも連射で火球は容赦なく発射される。


そして巨大な火柱のまま敵中央に突っ込む。

すでに敵は万単位で数を減らしていた。


後方から見ていたアルセイスはガウスに向かって

「あれをどう見る?」


ガウスは(ほほ)に汗を伝わせながら

「友軍で良かったと心から思います。」


アルセイスは再び

「あれが敵だったら、我団ならどうする?」


「勝利する方法はありますが、自軍の被害は甚大ですな、6割はやられると思います。」


アルセイスは静かに「6割の損耗(そんもう)では戦わぬに越したことはないな」

「割に合わぬ」


ガウスが大量に汗をかきながら

「そうですな、、、」


その頃【火の民】火柱軍団は次の段階に入っていた。


初瀬・燕(はつせ・つばめ)部隊は神速を使い敵軍部隊の指揮官を次々と焼き殺したり、切り捨てていった。


門・夷塚(もん・いづか)の部隊は長距離攻撃により敵を近づけぬ様に火球の連射攻撃を続けていた。


当の門・夷塚(もん・いづか)は青白き炎を全身に(まと)い単身敵軍総指揮官を打ち取りに単独行動していた。


敵からすると、青い炎に包まれた人間と竜騎馬が突っ込んで来るのである。


剣で切ろうとしても剣は空を切り、切れず。槍で突いても透過してしまう。


しかも自分や仲間の兵や軍馬迄、透き通って行ってしまう。


まるで防ぎ様が無いのである。たまげるばかりである。


門・夷塚(もん・いづか)の能力は透過である。しかも自分が振れている物は人でも物でも全て同じく透過する。


そんな中を門・夷塚(もん・いづか)は愛騎を飛ばし、敵軍の総指揮官の本陣に飛び込む。


護衛の兵士たちが慌てて、切り掛かって来るが、まったく通じなかった。


そのまま、敵総司令官と幕僚5人の首を跳ねる。


首を跳ねる瞬間だけ、体の一部を能力解除する。

右手を能力解除して、剣を抜きそのまま首を跳ねる。


ドウッと倒れる。首のない敵軍の総司令官と幕僚達。


4万の軍勢があっという間に1千の部隊に翻弄(ほんろう)され、万単位の死傷者を出し、総司令官始め、各部隊の指揮官も打ち取られた。


軍隊として既に機能しなくなりつつあった。


ガウス准将が「敵でなくて、良かった、、、」



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