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BU・SI・N・SYO  作者: イ-401号
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聖剣の威力

炎元郷を案内され、ここがとても平和で安らぐ地であると確信する嵐・守護ラン・ガードだが、驚くべき秘密が聖剣にはあった。

休火山の火口を切り抜いて作られた、炎元郷は平和で賑わいと活気があった。


俺は【火の民】について考えてみた。


おそらく、【火の民】がアースウェイグ帝国国家最高機密なのは竜騎馬の生産地だからだろう。


だが、場所が秘密にされているのは賊や他国の介入を防ぐためだろう。


そうでなくても【火の民】は強い。


その辺の軍隊より強いと俺は見極めている。

【火の民】が持つ特殊能力はもちろんだが、軍隊としての機能性もかなり高い物だと思う。


俺は阿修羅丸に乗って(鐙と鞍、手綱を即席で5柱の門・夷塚(もん・いづか)が用意してくれたのだ)炎元郷を竜・威(りゅう・い)門・夷塚(もん・いづか)の三人で散策していた。


畑を耕している者、果物を収穫している人、大工や板金を生業としている人、剣の稽古をしている者、子供たちは『炎元塾』なる所で勉強しているらしい。


これは、立派な街だな。


財政は竜騎馬を帝国に専売高値で買ってもらい、とても金銭的には(うるお)っているらしい、しかも食べ物は全て自給自足で足りており、余った分を市場に売っているとの事だ。


それに、人が皆、勤勉で明るく優しい。


阿修羅丸で歩いていると、嫌でも目に付く。

皆気軽に声をかけてくれたり、取れたての果物や野菜をくれたりする。


不思議と懐かしい感じさえしてくる。


「なぁ、竜・威(りゅう・い)、ここは平和で暖かくて良い所だな」


誇らしげに竜・威(りゅう・い)は阿修羅丸よりひと回り以上小さい竜騎馬に乗って


「はい」


嵐・守護(らん・がーど)が目を細めて言う。

「俺も、ここで生まれていたら、ちっとはましな性格になっていたかもな」


竜・威(りゅう・い)が容赦なく突っ込む

「自覚はあるんですね」


(らん)は目は笑いながら、苦々しく

「あのねぇ、褒めてんだからさ、からむなよ」


竜・威(りゅう・い)は平気な顔して言い返す。

「先代の族長の家を遊び半分で吹き飛ばしたことなんて、前々気にしてませんから」


「まだ、根に持ってたの?」


「あたりまえです。」


(らん)はこういう会話が好きらしい、笑いながら

「長老は良いって言ってくれたじゃねぇかよ」


竜・威(りゅう・い)が横目で

「あなたはとても勇猛で強く、人間として魅力があると思います。」


「が、ひとつかけてるものがあります。」


俺がちょっと、動揺して言うと

「な、なんだよそりゃ」


「常識です。」

「言い換えれば、人として最低限必要な知恵です。」


俺は言い返すがあまり自身は持てない

「そ、そんなことないと思うけどなぁ、、、」


竜・威(りゅう・い)は誇らしく堂々と言い放つ

「私が常に側にいて、ご注進差し上げるので、しっかりちゃんと聞いて下さいよ」


「はいはい」


「はいは一回」


「は・い」


俺は竜・威(りゅう・い)の事が気に入った。

大体この身長と傭兵と言う職業で普通の人は気楽には接してこない。


「ところで、炎元郷の中は大体わかったけどよ外に住む氏族に会いに行きてぇんだがな、、、」


竜・威(りゅう・い)が薄く目を細めて横目で言う。

「また、なんか悪さしようとしてますね」


「い、いやぁ炎元郷の外なら【誉武号牙炎】(よぶごうがえん)の力がどんなものかわかるかなぁ~なんてな」


竜・威(りゅう・い)(さと)す様に

「始めから、正直に話してください。」


「私も牙炎がどんな力があるか気になります。」


「炎元郷の西側に氏族が誰も住まわない岩石地帯があります。」


俺は目をキラキラさせて遊びに行く子供の様に

「よし行こうぜ」


「私もお供してよろしいですか?」

5柱の一の女殺し、門・夷塚(もん・いづか)が声をかけてくる。


「ああもちろんだ、門・夷塚(もん・いづか)の力も見せてくれよ」


「はい」


3人はそろって竜騎馬に乗り出口の通路を抜けて西側にある岩石地帯に向かった。


荒涼と岩石体が続く。


ここには草木も生えていない。


竜・威(りゅう・い)門・夷塚(もん・いづか)に向かって親しげに声をかける。


「一応、誰もいないか確認しておこう」


「見てまいります。」


俺は思った、竜・威(りゅう・い)は五柱の中でも最上位にいるらしい。


年齢はおそらく一番若いのに、経験ではなく、能力と人柄で炎元郷は組織化されているようだ。


とても好ましい。


門・夷塚(もん・いづか)の全身が燃える。


瞬!消えた。


地面に消えた?潜った?


門・夷塚(もんいづか)はどんな能力なんだ?」


竜・威(りゅう・い)は説明する。

門・夷塚(もん・いづか)は全身を炎化して剣も壁も地面さえもすり抜ける事が出来ます。」


「しかも、自分が振れている者にも同じ能力が生まれます。」


門・夷塚(もん・いづか)と戦ったら勝てますか?」


俺は普通に

「ああ、勝てると思うぜ」


「真甦の力を門・夷塚(もん・いづか)より高めれば、透過させないで有効な攻撃を与えられると思う」


(らん)さんは実戦独学で戦い方を学んだのに、そこまで(・・・・)行っているんですね」


「顔じゃ、まったく勝てないけどな」


竜・威(りゅう・い)がしろ~い目で

「そんな事ないんじゃないんですか~」

棒読みする。


俺は無視して

「炎元郷の奴らはみんな強い。特に5柱と呼ばれてる奴らは群を抜いて強い。その辺の正規兵じゃ相手にならんだろうなぁ」


「だが、1対1でやったら俺より強い奴はいねぇな」


竜・威(りゅう・い)が更に聞いてくる。

「もし、5対1だったとしたら?」


俺は実戦を想定して

「大きなの一発食らわせて、なりふり構わず、一目散で逃げる。」


竜・威(りゅう・い)が珍しくしつこく聞いてくる。

「それでも、僕や足の速いのが追ってきたら?」


「大雑把な攻撃ガンガンくらわして各個撃破するしかねぇな」

「疲れるからあまりやりたくねぇがな」


竜・威(りゅう・い)が感心して

「戦術としては大変有効です。」


「常識がない割には、戦いは別なんですね」


俺が呆れながら

「まだ言うのそれ、、、」


シュン!!


「戻りました。周りには誰もおりません。」


俺はちょっとわくわくしてきた。

「そうか、じゃやってみっか」


「来い、牙炎」


「応」


(らん)の右手に聖剣【誉武号牙炎】(よぶごうがえん)が現れる。


「んじゃ、一発決めるか!」


(らん)が2メートルある超長剣を上段に構え真甦を練り上げ聖剣に送る。


(うな)れ、牙炎」


牙炎が激しくそして赤く光り輝きだす。


「うりゃぁ!」


思いっきり牙炎を振り下ろす。


ごおおおおおおーーーー!!


牙炎から物凄い炎と一緒に衝撃波が飛ぶ。


どががががががーーーー!!


地面が(らん)の先から500メートル以上地割れした。


地割れ、いや 地割れなど生易しい物ではない。


地面が真っ二つに裂けたのだ!!


そして炎は岩石をすべて焼き尽くしあたり一帯を消し炭の野原と変えていた。


更に割れた地面から溶岩が噴き出してきたのだ。


竜・威(りゅう・い)が始めに動いた。


門・夷塚(もん・いづか)、皆を呼んできて、熔岩を止めるよ」


(らん)が叫ぶ

「大丈夫だ、俺に任せろ」


誉武号牙炎(よぶごうがえん)を熔岩の中に突き立てる。


牙炎が熔岩のマグマを吸い取り始めた。


ごごごごごおおおおーーー


誉武号牙炎(よぶごうがえん)が金色に光りだす。


マグマは止まった、、、


竜・威(りゅう・い)門・夷塚(もん・いづか)

「・・・・」


「すげぇなこいつ」

一人はしゃいでる俺にまた冷たい視線が、、、


「いくつかお尋ねしてもよろしいですか?」


「は・い」


「あれで、全力の力だったのですか?」


「う~ん、、、半分くらいかな?」


竜・威(りゅう・い)がいつものパターンで畳みかけてくる。

「溶岩が出た時、なぜ大丈夫だと分かったんですか?」


「牙炎がさ【俺に任せろ】って言うからさ」


「・・・・」


「牙炎をとりあえず、戻してください。」


「戻れ、牙炎」


「応」


一瞬で牙炎は消えた。


俺は開き直って、先に言ってやった

「はい、なんなりと言って下さい、こりゃ悪かったって俺も感じてるからよ」


「はぁ~、、、」


「怒りませんよ、牙炎がこれほどの力を持っているなんて、誰一人知りませんでしたからね」


「それに、被害も最低限に食い止めたし、けが人や死者もいません」


「これからは、牙炎の使い方には充分注意していきましょう」


「は・い」


(らん)さんが本気で誉武号牙炎(よぶごうがえん)を使ったら、、、、)


悩みが尽きない、竜・威(りゅう・い)であった。








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