2-01 少年期のはじまり
勝手ながら投稿時間を変更します。
本日から第2章開始します。
第2章もまだまだ成長中のウィル君です。
相変わらずのほのぼの展開ですが、よろしくお願いします。
春の伐採も終わり夏の上月を迎え、俺は5歳になりました。
ここでは大体5、6歳ぐらいから社会勉強のため働きに出始めます。兄のラックも5歳になった次の年の春から近くの養鶏農家に奉公に行き始めました。そうやって下積みを積んで世間を知る大切な時期です。
俺はというと、・・・・・全く何も考えてません。
だって俺4歳のときからいろいろ製作してたから、これって家の手伝いの範疇を既に越えて働いてるよね?
うーん近くの例をいうとラックも5歳になったときには何も考えていなかったぽい。でも両親が微妙に養鶏の話題を出してきて洗の・・もとい誘導してたんだよな。露骨じゃなかったから初めて祖父母宅に行ったときまで気づかなかったが。
両親は俺にどんなところを薦めてくるか分からんが、俺は○ん脳されてたまるものか。
「ねえウィル、ちょっと聞きたいんだけど」
「なーに、母ちゃん」
「・・・もうホントにママとは呼んでくれないの?」
「基本呼ぶつもりはありません」
5歳を機に母の呼称を母ちゃんに変更しました。
「ママ、ママって呼んでくれたウィルはもういないのね・・・・ボソッ」
最後小声のつもりかもしれないけど聞こえたから、それは子どもの前じゃ言っちゃいけないセリフです。
「それで母ちゃん、何を聞きたいの?」
「ボソッ。・・・そうそう、ウィルは何かなりたいものある?」
もはや小声部分は気にしまい。それにしても早速この話題が来たか、俺の場合は直接攻めるようにしたようだな。
「ひきこもり」
「ヒキコモリ?それってどういう職業なの?」
こっちにはないのかこの職業?
「ボクみたいな人がなる職業」
「つまり、何かを作ったり魔術の訓練をしている人のこと?」
そこに家でとか部屋でがつくけど。・・・こう聞くとやっぱり俺って既に働いてないか?
「大体そんな感じ」
「近くにウィルがなりたいヒキコモリって職業な人がいるの?」
そんなのひきこもりじゃねぇ。ひきこもりってのは家族以外もしくはその家族も含むコミュニティに所属してない存在だ。見つけるのはけっこう至難な存在だぞ。
俺、定年迎えたら田舎でのんびり暮らすんだって言って田舎は田舎だけど周囲数百メートルに他の家がないところに住む奴らも含まれる職業群なんだぞ。
「知らない。彼らは見つけることが難しい職業なんだ」
「そういう職業もあるのねー、知らなかったわ」
おいおい信じちゃうのかよ、まったくこの母は。でもここは、
「うん。だからボクはひきこもりになる」
「応援してるわ。頑張ってねウィル」
その日の夜に父にも報告して父もなんとか煙にまけそうだったが、ラックが、
「それってただ家にいるだけじゃないか」
というセリフで詳細がばれ、メッチャ怒られた。
ラック。やつは俺の将来設計を阻む侵略者だ。断固とした態度で臨むことが望ましい。
俺への罰として母ちゃんからママに呼称を戻された。・・・・・なぜそうなった。
この都市にある御触れが駆け巡る数日前の出来事でした。




