1-21 幼児プレイ20 幼児期の終わり
春市の当番も終わり、家で俺は母の課した内容を吟味していた。
母が俺に課した反省はあのお客の要望が原因だった。
その要望を端的に言うと、もっと大型のを作れないかと言うことだ。もちろんそれは可能だ。元々あの粉砕装置の開発コンセプトは当時の俺ぐらいの子どもでも扱えることを前提にしていたために高さは大人サイズだが小型の装置だ。
だから大きく作るだけならそう難しくはないが、所詮人力だ。効率的には大して上がらないと思う。
「ねえママ、あの反省の事について考えてみたんだけど」
「どうしたのウィル?あの装置を大きくすることはできないの?」
「出来ないわけじゃないけど、大きくしてもあまり効率は上がらないと思う」
「どうして?」
「あの装置は力よりハンドルを回す速度の方が重要だから、ボクが回そうがママが回そうがフーホーを潰せた量はあんまり変わらなかったと思う」
「そうだったかしら?ママの方が多かった気がするけど」
「全体的にはね。体力の関係でママの方がずっと回し続けれたから結果的には潰せた量が多かったんだと思う。回してる間の量は大して変わらないと思うよ」
「うーん、改めて言われればそうだったかもしれないわね」
「だから大きくしてもあまり意味がないし、持ち運びも面倒になるからおすすめしないよ」
「うーん、残念ね。あの装置を買ってくれた人、ダルチャックさんって言うんだけど、大きいのができたら言い値で買ってくれるって言ってくれたんだけどな」
それはえらく太っ腹だな。・・・と言うか母よ、最初に俺に反省内容を言ったときその部分省いてたよね。
「それは確かに残念だね」
「うーん、じゃあほかの部分はダメかしら?」
「ほかの部分?」
「そうよ。例えば収穫作業が楽になるとか、運ぶのが楽になるとかよ」
収穫。自動収穫装置・・・・できるきがしない。
運搬。自動運搬装置・・・・秋にも考えたけど良い案が出てこないんだよな。ちょっとでも楽しようと自転車とか三輪車は浮かんだんだけどあれは道が舗装済みじゃないと多分意味がない。
えっとあとの作業は、フーホーを潰して広げて天日干しして、そのあとはうちの場合はまた潰して粒状にして鶏の飼料にするし、他の家ではそのまま保存するか臼で挽いて粉末にする。
乾燥機と製粉機か。粒状にするぐらいならまたフーホー粉砕装置1号で出来そうだしな。
乾燥機・・・・あの量だからな、乾燥用建屋がいるから無理。
製粉機・・・・そういえば前世日本ではどうやって製粉してるんだ?
ダメだいい案が浮かばない。
「・・・・・・」
「・・・うーん。ウィルにも思い浮かばないか。ざんねん」
「ごめんよママ」
「気にしないで。ウィルのおかげでもう十分楽できてるから、これ以上のことを望むのは高慢だわ」
・・・不甲斐無い。
こうして俺の幼少期は過ぎて行った。
次話から第2章になります。ここまで読んでいただいてありがとうございました。




