番外編 金谷千歳と愛
家でべそべそしながら、ぬか漬けつけたり組紐作ったりしてる。教えてもらったアニメや映画で、何とか気を紛らわせてる。
そんな午前、和泉のファンからLINEが来た。なんか、いつの間にかLINEで友だちになってた。
[おはよう。和泉氏は大丈夫とばかりいうのだが、実際見ているあなたに、どんな風か教えてほしい]
『ワシにも割とそんな感じだけど、食べれてないみたいですごく痩せちゃって。頬がこけてる』
[そうか……]
『和泉がつらそうでワシもつらいんだけど、一番つらいのは和泉だから、ワシ和泉の前で泣きたくなくて我慢してて、でもやっぱりつらい』
[そうか……]
少しして、相手からまたLINEが来た。
[あなたは和泉氏を愛しているのだな]
『愛かあ、そこまで大層じゃないけど、大事だし大好きだよ』
[和泉氏に、それを伝えるといい。きっと喜んでくれる]
『そうなのか?』
でもそうか、和束ハルの件で大変なときに口が滑って『ワシは和泉が大事』という意味のことを言ったら、あいつすごく嬉しそうにしてたしな……。
そういうわけでその日の午後、病院に行って見舞いに行って、和泉に言ってみた。
『お前のファンにさ、こう言ったらお前が喜ぶって言われたんだけどさ、口先だけで言うんじゃなくて本当のことなんだけどさ』
「何?」
『ワシ、お前のこと大事だし大好きだよ。お前がまた元気になれるように、何だってやってやるからな』
和泉は目を見開き、それからなぜか一瞬切なそうな顔をして、でも微笑んだ。
「ありがとう」




