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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第22シーズン

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無印良品見尽くしたい

 無印良品の大型店舗は、とあるショッピングモールに入っていた。しかも2階建て、1階と地下1階。中に入ると、まさに無印良品と言うべき、暖かな色合いの木製家具や生成りの寝具が広がっている。俺は千歳に言った。


「じゃあ俺は店長さんに会いに行くから、千歳は好きに買い物しててね」

『不揃いバウムどこだろう?』

「食べ物は地下一階だって」

『行ってくる!』


 光の速さでエスカレーターに飛んでいく千歳。俺は店長さんに挨拶に行き、事前の打ち合わせで言われていた、推してほしいところを巡りに行った。

 まずは1階。加湿器、ルームフレグランス、バッグ類、家具、インテリア……店内の写真も撮り、商品の感想もということで経費で生活雑貨などを買う。

 次に地下一階。食品売り場が主だった。こりゃ千歳もはしゃいだだろう。

 ここでも写真をとり、品ぞろえをチェック。やはり経費でいくつか買い物をする。無印は災害時に向けたローリングストックを推しているので、その線でまとめようと思ってレトルト商品を主に買った。無印のレトルトというとまずカレーなのだが、辛い上に油なもの俺そんなに食べられないんだよなあ……まあ、千歳に食べてもらって感想を聞くか。

 フリーズドライのスープ、ミネストローネやトマトの酸辣湯、ネバネバ野菜のスープなどもローリングストックにいいだろう。あと、隣のコーナーに災害時向けの持ち出しキットや長期保存のレトルトも売ってるから、それもだ。

 最後に、店員さんに改めて聞き取りをして取材を終えた。まあ、商品の使い心地も確かめなきゃならないから、まだまだ仕事は終わらないんだけど。

 千歳とはショッピングモールの入り口で待ち合わせることになっていた。しばらく待っていると『おーい!』と千歳の声がした。見ると、パンパンのエコバッグを両肩にかけた千歳がいた。


「うわ、買ったねえ」

『だってうまそうなのいっぱいあるんだもん!』

「そりゃよかった。夕飯、外で食べる?」


 少し早いが、もう夕飯を食べてもいい時間である。

 しかし、千歳は『家帰って食おう!』

 と言った。


『無印良品、試したい飯たくさんあるんだ!』

「おっ、じゃあ試そうか。何食べたいの?」

『紅ズワイガニのトマトクリームとー、海老のビスクとー、ガパオとー、テールスープとー』

「たくさん」

『あとさ、辛くないカレーあったからそれも買った! 一緒に食おう!』


 千歳はパッと笑った。


「え、そんなんあったの!?」


 カレーの辛さについて考えに入れてなかった。そうか、甘口カレーも普通にあるのか。


『うん、ゼロ辛ってやつ。グリーンカレーとキーマカレーと野菜カレー』

「おおー、じゃあ一緒に食べよう」


 千歳が何を買ったか聞きながら、2人で帰途につく。千歳は不揃いバウムだけでなく、カカオトリュフやチョコがけイチゴ、ブールドネージュやいちごジャムのパイなども買ったそうだ。


『オランジェットとシトロネットも買ったから、お前に分けてやるな』

「オランジェットは分かるけど、シトロネットって何?」

『レモンピールにチョコかけたやつ』

「おおー、おいしそう」


 俺が柑橘系好きということを覚えていてくれて嬉しい。俺も食べられる辛くないカレーを選んでくれて嬉しい。

 一緒に食べようね、これからも一緒にいろんなものを食べようね。

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