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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第22シーズン

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現状だけでは届かない

 一ノ矢九頭竜神社行きからしばらくたった後。

 金谷あかりさんから連絡があった。神社に打たれた藁人形から、まだ未発見の嬰児の遺骨が発見されたとのこと。千歳に魂を引き出してもらいたいとのことだ。

 本白神社に集まり、千歳が術式と吸血鬼の王の鏡で魂を呼び出す。そして、遺骨から飛び出てきた黒い球をガッチリつかんだ。


『ごめんな、痛いけどすぐ済むからな』


 千歳は、黒い玉に謝りながら守り刀を突き立て、切れ目から悪い術式を取り出す。黒い球は真っ赤な嬰児になり、ひぃーんひぃーんと泣いて、それを千歳が抱き上げた。


『よしよし、いい子だいい子だ』


 嬰児は白い球になり、閻魔大王様の小箱に吸い込まれていった。すべてが済んで、千歳は小箱を胸に抱いた。


『これで7人目……あと2人か』


 俺は千歳に声をかけた。


「この調子で集められればいいけどね」


 金谷さんが口を開いた。


「なんていうか、一人の赤ちゃんからからたくさんの遺骨が生まれますし、もう魂引き出した赤ちゃんの遺骨もたくさんだし、大きい遺骨だから魂引き出せるとは限らなくなってきてるんですよね」

『それもそうだなあ』


 俺は金谷さんに聞いた。


「選定作業は、DNA鑑定に頼ってる感じですか?」


 魂を引き出し済みのの遺骨と被らないDNAなら、それはすなわち未発見の魂の遺骨だ。

 金谷さんは頷いた。


「警察にお任せですね、警察も藁人形集めに動いてますし、あっちの働きを期待してもいいと思います」

「なるほど」

『そっかあ』


 そういうわけで、本白神社からの帰り道。俺は千歳となんとなく話した。


「この調子でアタリの子も見つかればいいんだけどねえ」

『お前のファンにさ、今どうなってるか聞いてみたら?』

「そうか、それもそうだ」


 俺のファン、すなわちインターネット付喪神。少し前に和束母娘とはいたちごっこと聞いていたが、あれから何かつかんでいないだろうか。

 そういうわけでDiscordで彼(あるいは彼女)に聞いてみたのだが、はかばかしい返事はなかった。


[やはりいたちごっこだ]

「そっか……」

[ただ、和束母娘がいるのは本州だとは思う。本州でアクセスのいいネットサービスばかりだ]

「そっか……でも本州っていっても広いからな」

[これからの調査で範囲を狭められないかやっている。直近の調べだと、本州の端はなさそうに思う]

「じゃあ、青森、山口あたりはなさそう?」

[広島と島根もなさそうだ]

「わかった、ありがとう」

「金谷あかり氏にも共有しておく。それから、和束母娘のAmazonその他ネット通販の受け取り場所についてもリストを更新しているので、それも彼女に渡しておく」


 和束母娘は、生活物資をネット通販に頼っているが、住処を悟られないため受け取り場所を広範囲にバラけさせている。


「理論上はそのリストの中に必ず現れてるんだもんねえ……多すぎて張り込みが無理なだけで」

[警察が広範囲で動いてくれればと思うが、私が信用できないと言われればそれはそうだと思う]

「俺は信用してるよ」

[ありがとう]


 なるほど、まだまだ広いが範囲は狭まってるのか。アタリの子が無事なうちに住処を発見したいけども……。気が焦るな。

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