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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第22シーズン

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雪に思えど見つからない

 日曜日、俺たちの住む横浜に雪が降った。それほどは積もらなくて、雪化粧した木々の枝や雪に映える赤い椿は、ほんのひとときしか楽しめなかった。俺はそれでも満足したのだが、千歳はもっと積もってほしかったらしい。

 散歩の時、道の端に残った雪をつつきながら千歳はぼやいた。


『雪だるまとか作りたかったな』


 俺は苦笑した。


「さすがにそれには足りなかったね」

『あと雪合戦したかった』

「雪合戦? 誰と?」

『お前と』

「俺と!?」


 さすがに俺、雪合戦する年じゃないが?


「31歳で雪合戦に全力にはなれないな……もっと若い人としてよ」

『まあそうか。お前に子供いたら、その子と雪合戦してやれたのにな』


 千歳は雪から離れて伸びをした。そして少し恨めしげに言った。


『お前がガタガタ言わずにとっとと結婚して子供作ってれば、それくらいの子いたかもしれないのに』

「難しいことをおっしゃる……」

『まあ今からでも遅くないから頑張れよ。好きな人にこだわらなくてもいいんだぞ』

「難しいことをおっしゃる……」


 子供ねえ。ちっちゃい子と雪合戦の真似事をして遊ぶのは、結構楽しいとは思うけど。

 子供かあ。俺たちが探してるアタリの子、雪合戦ではしゃぐような年の子だと思う。その子は……雪を見たことあるんだろうか?

 千歳は訝しげな顔をした。


『なんだ、黙っちゃって。どうしたんだ?』

「アタリの子、こんな日はどうしてるのかと思ってね」

『そっか……雪なんて見れてないかもな……』


 千歳は空を見上げた。


『でも、あったかくはしてると思うぞ。和束みやび、アタリの子を利用したいんだし』

「そうだね」


 閉じ込められてはいるだろうが、せめて飢えず暖かく暮らしていてほしい。それで……俺たちが見つけるまで、無事でいてほしい。

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