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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第11シーズン

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大晦日にはのんびりしたい

 二人で大掃除を済ませ、追加の買い出しも手伝ってから迎えた大晦日。夕飯には年越しそばがでた。鶏肉と長ネギの汁そば……うん? なんか鶏肉が普通のと違うような?

 千歳が自慢げに笑った。


『奮発して鴨南蛮だぞ!』

「えっ、これ鴨肉!?」


 俺は改めて汁そばを覗き込んだ。そうか、鶏肉じゃなかったのかこれ。


「俺、鴨食べるの初めてかもしれない」

『え!? マジか!?』


 千歳は目を丸くした。


「だって普段の食事でそんなに出ないし、いつでも食べられるような金額じゃないじゃん鴨って」


 実家にいた頃食べた記憶もないし、実家を出て以降は食べられるゆとりがなかった。


『うまいぞ、食べてみろ』

「じゃあ、いただきます」


 鴨肉をつゆにくぐらせて食べてみると、普段食べる鶏肉よりずっと柔らかく、それでいて旨味が濃かった。


「おいしい! 鴨ってこんなにおいしいんだねえ」

『へへ、初めて作った割にはうまくできた』


 千歳もおいしそうに蕎麦をたぐっている。


「いい年越しだ、こんなにおいしいもの食べられるなんて」

『大げさだなあ』


 千歳は笑った。

 おそらく鴨の脂で焼いたらしい長ネギも、とてもいい風味で、俺は鴨葱という言葉の意味を実感した。

 おせちの先取りのなますと煮しめもおいしかった。去年寝こけた失敗があるので一合だけにしたが、日本酒も久しぶりに飲んだ。


「いやー、いい気持ちだ」

『ほろ酔いくらいにしとけよ』

「去年のことは大変に反省しております」


 夕飯前にお風呂は済ませたし、食器洗ったらあとはもう寝るだけだ。

 ほろ酔いで布団に入り、起きてから親しい人たちにLINEやDiscordで「あけましておめでとうございます」を送り、お雑煮とおせちをつつき。

 一年の始まりが平和で良かったと思っていたけど、その後、俺にはあんまり平和じゃない知らせが立て続けに入ることになる。

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