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幸福だけを積み上げたい
朝起きたら頭が痛い。明らかに二日酔いだ。千歳にあんな事言われてどうしようもなくなったからとはいえ、深酒するんじゃなかった。
俺に髪しっぽを巻き付けて寝ている千歳(朝霧の忌み子のすがた)を起こすと、『あ、おはよう、昨日すごく飲んでたけど大丈夫か?』と目をこすりながら言われた。
「……な、なんとか平気」
とっさに嘘をついたが、頭痛と気持ち悪さは普通にあるんだよなあ……朝ごはん、食べられるかなあ。
『たまにならいいけど、昨日みたいに飲むのはほどほどにしとけよ』
「うん……」
『お前は酒でも腹壊すんだからさあ』
「うん、ごめん……」
千歳は心配顔だ。千歳に心配させるつもりじゃなかった、本当にごめん。
千歳に心配させたくない。それに、俺は、もうすぐ死ぬなら千歳が楽しそうにしてる姿だけ見ていたい。
……今日から、空元気だけでも出そう。それで、残り少ない人生、千歳との幸せな思い出だけ作れるよう頑張ろう。




