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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
26シーズン

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閑話 君の全部にありがとう

 本日土曜日。台風の中だが、予約していたので病院へ夏の新型コロナワクチンを打ちに行った。高千穂先生が対応してくれた。 


「いかがですか、調子は」

「まあまあ順調ですが……再発してないかの検査結果まだ出てないんですよね、結果聞くのが怖くて」

「もし良くない結果でも、今はいい治療がありますよ」


 きっと大丈夫ですよくらい言ってくれよ! いやお医者さんは下手に希望持たせたらうまくいかなかったとき文句言われるからだろうけど!

 高千穂先生はさっとワクチンを打ち、「ロキソプロフェン出しときましょうか?」と聞いてきた。


「ください。あ、先日は千歳がありがとうございました」

「いえいえ! 素晴らしい知見が得られましたよ!」


 高千穂先生の目はとたんにキラッキラ。このマッドサイエンティストめ……。

 まあ、医者としての腕はちゃんとしてるし、本当に気遣いしなきゃいけないときはちゃんと気遣いできる人だからな。いいか。

 待合室で待ってた千歳と一緒に帰る。


『ワシ、帰りスーパー寄りたいんだよな』

「わかった」


 スーパーに行くと、千歳は迷いなく青果コーナーに向かい、半分に切られたスイカを手に取った。


『今安売りなんだ! これで400円ちょい! 一緒に食おう!』

「おっ、いいねえ」


 帰って、夜には副反応の熱が出たが、熱があるのでよく冷えたスイカがおいしかった。


『うまいだろ』

「うん、よく冷えてておいしい」


 千歳は笑った。


『また熱出すと思ってたからさ、熱出たときうまい果物出そうと思って』

「…………」


 そこまで考えてくれてたのか……。


『皮も漬物にするな』

「うん、ありがとう。いつも本当にありがとう」

『そんなに漬物食いたいのか?』


 千歳はまた笑った。ありがとうは、全部にだよ。

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