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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
26シーズン

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ホントは今すぐ助けたい

 午前の取材はうまく行き、千歳と落ちあわせて帰って、電車の中でパソコンを開いて2記事の簡易構成案を作り、家について、お昼もそこそこに構成案を作って修整し、クライアントに送って可否の返事待ち。そこまで来て、俺は大きく息をついた。


「疲れたー……やっぱ東京行くと疲れる」


 ブラック企業時代、毎日東京の本社まで通ってたのが信じられない。でも都内に家借りる財力なんてなかったしな。


『お疲れ、おやつ食えおやつ』


 千歳がみかん入り牛乳寒天を出してくれたので、ありがたくいただくことにした。


「おいしいー……疲れてると甘いものが沁みるー……」

『練乳入れたから、普通の牛乳寒天より甘くてミルキーだぞ』

「うん、おいしい、すごく」


 牛乳部分の味が濃く、みかんの甘酸っぱさが爽やか。いいものが食べられた。

 おやつの後さらに仕事しようとしたが、疲れちゃってやる気が出ない。まだ体力万全じゃないな……。

 今日絶対やらないといけないことは済ませたし、フレックス制だし、ちょっと昼寝して、夕飯の後にも仕事するとしようか。

 そういう訳で1時間くらい寝て、目をこすりながら起きたら、千歳が『なあ、お前にも連絡来たと思うんだけど』と声をかけてきた。


「何?」

『和束みやびが和束美枝を連れてってた不妊治療の病院がさ、わかったかもしれないって』

「え!?」


 慌ててスマホを見た。藪さん、こないだ和束みやびの記事を出した記者さんが、取材の末に福岡の生殖医療の病院をあぶり出したとのこと。そこに朝霧春太郎のものである可能性が高い凍結精子があり、その精子でこれまで何回も顕微授精をした女性がいるとのこと。保険証を出さない自費医療だったので、足で調べないとわからなかったらしい。

 最後の顕微授精の日にちから、10人目の子、アタリの子のおおよその年齢が判明。今、おそらく2歳とのこと。


「本当に地域バラバラだね、たぶん長野にいるのに福岡でやってたんだ」

『バレにくくしたかったんだろうなー』

「アタリの子、本当に小さいね……」

『うん……』


 ずっと地下牢暮らしなんだろうか? たった2歳の子が……。

 助けてあげたい、なんとしても。でも、今すぐ俺にできることないしな……気をもむことくらいしか、できないんだろうか?

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