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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第25シーズン

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実の父なら言うことない

 あかりさんに車で送られてる間、俺のファンからは数多くの大和君の虐待映像が送られてきた。大和君の前の家に赤ちゃんの見守りカメラがあったそうで、その映像とのことだ。俺はそれらを全部保存し、何かあったらすぐ使えるようにした。

 千歳は、チャイルドシートに座った大和君と和気あいあいと話していた。


『今日、夕飯何食べたい?』

「ミートソーススパゲッティ!」

『よしよし、肉いっぱい入れて作ってやるからな』


 家に着き、大和君に手洗いうがいをさせていると、チャイムが鳴って、分所の事務員さんが大和君のお泊りセットを持ってきてくれた。


「大和君のお母さん、すぐ着替えその他まとめてくれたんですが、やっぱり心配していて」


 千歳が渋面を作った。


『こんなんで心配になるなら、旦那の殴る蹴るを止めろよなあ』


 それは本当にそう。俺は大和君に語りかけた。


「ここは安心だからね。千歳は夕ご飯作るから、おじちゃんと一緒に、何かして遊ぼっか」

「いまなんじ?」

「ん?もうすぐ5時だね」


 俺がスマートウォッチを見て言うと、大和君はそわそわし始めた。


「おふろは? 入らなくていいの?」

「あ、おうちだと夕飯前にお風呂?」

「うん」

「じゃあ今でもいいし、入ろっか」

「ぼく、ちーちゃんと入りたい!」


 大和君は千歳を指さした。


『え、ワシ!?』


 千歳は目をまん丸くし、そしてびっくりするくらいオロオロし、『こ、この姿だと、ちょっと……』と呻いた。


「あっそっか! 俺入れるよ!」

『う、うん』


 そうだ、千歳は自分の体見られるの恥ずかしいんだった。非典型的な体だし、ちっちゃい子が見たら何言いふらすかわかんないし!


「大和くん、ちーちゃんはご飯作るのに忙しいからね、俺と入ろう」


 大和君はあからさまにがっかりした。


「えー、おじちゃんと?」

「そんなにがっかりしないの!」


 俺はお泊りセットを探り、大和君の着替えを取り出し、自分の着替えも用意して、お風呂に大和君を連れて行った。

 俺が医療用帽子を取ると、大和君は俺の頭を見てびっくりした。


「おじちゃん、なんでハゲてるの!?」

「病気で抜けちゃったんだよ、これからまた生えるんだ」

「病気で髪の毛抜けるの!?」

「正確に言うと、病気を治す薬で髪抜けちゃったんだ。でも今は大丈夫だからね」

「へえー!」


 大和くんの服を脱がせ、俺も服を脱いで浴室に入ると、大和君はまたびっくりして騒いだ。


「え!? おじちゃん、キンタマ一個しかない!」

「あー、それはね……」


 まあ、玉が一個の人はそんなにいないわな……。

 大和君は首を傾げた。


「つぶれちゃったの?」

「病気で取っちゃったんだよ」

「キンタマって病気になるの!?」

「なるんだよ、右と左ですごく大きさ違ったら病気だからね、時々触って確かめな」

「そうなんだ……」


 これはガチの知識だが、大和君にこの知識が役立つときが来ませんように。

 湯船にお湯を張りつつ、俺はシャワーを出して大和君を濡らした。彼の頭をよく濡らして、シャンプーを出す。


「はーい、大和君目ーつぶって。上向いて、シャンプーするからね」

「うん!」


 人にシャンプーをするのは初めてだが、それなりにうまくできた。ちゃんとすすいであげてから、俺は石鹸とボディタオルを手に取った。


「体もよく洗おうね、洗ってあげるから」

「ゴシゴシして」

「ほーら、ゴシゴシ」

「お背中もゴシゴシして!」

「はいゴシゴシ」


 大和君の泡を洗い落として湯船に浸け、俺も適当に自分を洗う。それから俺も湯船に入って、遊んでる大和君に言った。


「大和君、肩まで浸かってね、10秒数えるんだよ。いーち、にー、さーん、しー」

「ごーお、ろーく、しーち、はーち、きゅうー、じゅう!」

「えらいえらい、数えられるんだね」

「うん!」


 大和君の頭をなでると、大和君は笑った。


「おじちゃん、本当のお父さんみたい!」

「ん?」


 本当のお父さん?


「さっきのお父さんは、本当のお父さんじゃないの?」

「うん、新しいお父さん!」


 そうか、連れ子だったのか……だからって虐待していいわけじゃないが。

 俺は大和君に聞いた。


「本当のお父さん、どこにいるかわかる?」

「電話番号ならわかるよ。覚えてって言われたから」

「じゃ、夕ご飯の後、教えてくれないかな?」

「うん!」


 本当の父親が大和君を保護してくれるんだったら、それ以上にいいことはない。あ、児童相談所にもチクったほうがいいのかな?いや、まずは実のお父さんに連絡だ。

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