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そうして旅人は自由に生きる~魔と法を巡る物語~  作者: 宿木ミル


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第21話【占いの街】

 旅の間に得る情報の中には、有益なものもあれば興味を惹かれるものもある。

 旅人同士の会話の場合、保存しやすい食料の情報共有を行ったりすることもあれば、面白かった街のことを知るきっかけにもなったりする。

 今日、私が行きたいと思った街も、道を歩いている旅人と情報共有を行って気になった街だ。


「占いの街、ねぇ」


 地図を広げて目印を確認。

 大きな建物はないものの、テントがいっぱいあるのが特徴らしい。

 テントの種類は天幕式。

 大きく上から布で囲うような形のテントの中で各々が得意な占いを行って幸運を祈る街らしい。


「どんなことを占ってもらおうかな」


 私自身はそこまで占いという概念を気にしないタイプではあると思っている。

 明日には明日の風が吹くものだし、運勢というのは気の流れとかでも変わるもの。いつも一定の幸運に恵まれているわけではないのだ。

 不幸な日だってある。そういうものだ。

 そんな私が興味を持った理由は、純粋な好奇心だ。


「よく当たるっていうのは、具体的にはどういう感じになるんだろ」


 のんびりと歩きながら考える。

 周囲の景色が少しずつ変わり、荒野のような環境へと変わっていく。


 占いが当たるということは運命が定まるということなのだろうか。

 それとも行動や態度から判断されたりするのだろうか。

 いまいち、どのように決まるのかがわからないから気になった。

 私に情報をくれた旅人は「本当に当たるんだって!」と興奮を隠しきれずにいたけれども、実際に体験してみないことにはわからない。


 少しずつ変わる景色を見つめながらも、前に一歩ずつ進んでいく。

 気温はそこまで極端ではない。軽装で普通に過ごせるくらいだ。


「あれ、もしかして……」


 少し歩いた先に、ポツンとひとつ存在する天幕式のテントが見えた。

 あれは占いの街に関係あるのだろうか。

 天幕はしっかりと地面まで布を広げていて、外からだと様子が伺えない。


「よし、ちょっと尋ねてみよう」


 きっと人がいないなんてことはないだろう。

 そう思いながらテントに近づいて、声を掛ける。


「すみません誰かいませんかー?」


 テントの中まで声が届くように、しっかりとした声で問いかけてみる。

 すると、するっと天幕の布を上げて中から女性が現れた。


「はいはい、いますよー。こんな場所まで歩いてきたのは運気低迷中の人?」


 ぼさっとした長髪に、気だるげな表情。服装もだらけているようにしわがある。

 なんていうか、そこまで占いしてそうな印象じゃないような……


「運気は下がってないと思うよ。ただの旅人ってだけ」

「なるほどねぇ。あっ、なら言っとくけど、占いの街はあたしのテントを道沿いに歩くと到着できるよ。もっといっぱい賑やかに占ってるのがあそこ」

「まっすぐ行けばいいんだね、ありがとう」

「いやいやー、旅人に人気みたいだからね、あそこ。あんたもその口?」


 首をぐったりと傾けながら、彼女が問いかける。

 やる気はなさそうだけれども、興味とかは結構あるのかもしれない。

 そう思った私は、嘘をつくことなく説明する。


「知的好奇心ってやつかな」

「ほうほう、真面目ちゃんっぽい」

「そんなに真面目じゃないよ。占いって本当に当たるのかなぁっていう疑問から来てるやつだから」

「そっかそっか、じゃああたしたちは適当フレンズってわけかな? あたしも占いが本当に当たるかについては気になってるし」

「……出身、占いの街じゃないの?」

「そだよ? でも、占いが完全に当たるとは考えてない!」


 緩い表情をしながら、そう断言する彼女。

 なんだか不思議だ。


「ええっと、占いの街も街である以上、独自の法律があるよね?」

「あるある、占い関係のやつはきっちり」

「どんなものか聞いてみても?」

「いいよ? えっとねぇ……」


 思い出すに頭を抱えたのちに、彼女が言葉にする。


「こんな感じだったね。『占いの導きと祝福に基づき、正しき道を歩め。もし占いに背くのなら相応の不幸が訪れるだろう』とか、そういうの」

「街の住民は占いの力が強くなったりする?」

「するよ? 人によっては未来予知だってできるんじゃないかな」

「流石って感じ」


 占いの街の法の加護があるのなら、それはできるだろうとは思う。

 それでも、さらっと言われるのは文化的な違いを感じる。


「驚かないんだね?」

「街の法律ってそういうものだからね」

「じゃあ、聞いてみたいな。占いに背くのってどれくらいの罪だと思う?」


 彼女からの問いかけ。

 それはきっと街の在り方についての話でもあるのかもしれない。

 ……答える前に、私なりの考えを見つけた方がいい気がする。


「実際に街で占いについて知ったのちに、私としての答えをぶつけたいな」


 今、知ってもいないのに結論を言うのは早いだろう。

 私の返答に対して、彼女は嬉しそうに笑った。


「いいねぇ、その態度。気に入った。今日はちょっと仕事してみよっかなぁ」

「仕事っていうのは?」

「街の案内人。ま、普段は適当に占いで生計立ててるし、あんたの案内はロハでやってあげる」

「ろは?」

「無料ってこと。あたしはクレイン。よろしく」

「あ、私はリベラ。リベラ・マギアロア。よろしくね、クレイン」


 ゆったりと立ち上がり、クレインが服を叩く。

 ホットパンツにシャツというかなりの軽装な衣装だ。


「んじゃ、まぁぼちぼちっと行こうか、着いてきて」

「今行くよ」


 テントの外に『現在外出中』の案内を貼ったクレインはマイペースに歩き出す。

 私はその後を追っていくのだった。






 占いの街。

 荒野に存在するその街は、想像の数段賑わっていた。

 天幕式のテントがいくつもあって、その中に人が行き来しているけれど、人の量がかなり多い。

 人気がありそうな占い師のテントにはたくさんの行列ができている。

 恋愛運性、一週間の運勢を占うと書かれたテントは人気そうで楽しみにしている人がいっぱいだ。

 大荷物を持った人も並んでいることから、旅人人気も伺える。


 占いの方式も多種多様だ。

 カード占い、星占い、食べ物占い。様々な占いの方式がある。

 占いの方式を見ているだけでも楽しい気持ちになれそうな気がする。


 占いの街の様相を見つめている私に、クレインはほんの少しだけシャキッとした態度で、声をあげた。


「占いの街の注意事項、ひとつめ! 指定された料理は食べること!」


 それは、ワンポイントアドバイスのようなものだった。


「ラッキーアイテムとかそういうやつじゃないの?」

「その考えは占いの街においては甘い考えだよ、リベラ。占いの力を侮ってはいけない」

「……占いで出た食べ物以外を食べると、なんか食あたりするとか?」

「ま、そういうことだね。ここを間違えて占いの街がトラウマになった人って結構いるみたいだから注意が必要なんだ」

「なんだか不思議」


 まるでなにか誘導されているみたいだ。

 そう思いながら、私たちは最初の占いに挑戦することにした。


「元気してる? 後輩クン」


 後輩と呼ばれた少年は頭にフードを被っていて、占い師らしい風貌だ。

 出店形式の占いをしていて、小さな机の上に水晶が乗せられているのもそれっぽい。


「あっ、クレインさん! 僕の儲けはぼちぼちってところですね」

「そっか。まぁ、恨みを買わない程度にしなよ」

「は、はい。ところでそちらの方は?」

「あたしが気に入った旅人のリベラ。占ってもらうなら後輩クンのやつからやるといいかなぁって思ってね」

「よろしく」

「こちらこそ、よろしくお願いします、リベラさん。早速ですが占いましょうか。そっちの椅子に座ってください」

「うん」


 向かい側の椅子にしっかりと座る。

 椅子にはちょっとしたクッションがあって心地いい。


「どんな感じに占いをするの?」

「今日の食べ物占いです。運勢が上がる食べものを導きます」

「気になるね、占ってみて」

「はい、では……!」


 後輩クンと呼ばれた少年が水晶に魔力を込めて、集中する。

 水晶の中に映し出されるものが様々な形に変化したのち、ひとつの食べ物が映し出された。

 平たくて、円状。ふわっとした食感を感じそうな食べ物。上に蜂蜜を垂らしたパンケーキが水晶に映されていた。


「今日のお昼に食べるとよいものはパンケーキです!」

「デザート感覚じゃなくて、主食として食べるべき?」

「そうですね、おまけ感覚で食べてしまうとちょっとした不運に見舞われるかもしれません」

「例えば?」

「財布を無くしたりとか、転んで服を汚しがちになるとか」

「それはなかなかに避けたいやつかも」


 危機が訪れるっていうほどではないけれど、とても困るという事態はなるべく避けたいのもあって、その手のトラブルは回避したい。

 しかし、マイナスだけを教えられると少し不安にもなってしまう。


「逆……っていうのもなんだか違う気がするけど、パンケーキを食べて起きるいいことってなにかある?」

「はい、いい閃きが得られるキッカケと出会うことができるって占いの結果には出てます!」

「閃きねぇ」


 なにか、また新しい体験ができるようになるというところなのだろうか。

 その言葉に従うのは悪くない気がした。


「はい、僕の占いはシンプルではありますが、こんなところです」

「ありがとう、試してみるよ」


 占いが無事に終わったことを確認して、クレインが小さく拍手する。


「いいね、毎回、こう……スムーズに占いができると占い師も楽できるってものさ」

「毎回こういう感じじゃなかったりする?」

「はい、こういう時に相手が嫌いな食べ物が出てきてしまったりすると、なかなか大変なことになります」

「後輩クンもそれで難癖つけられたりすることがあるから困ってるみたいよ」

「占い結果に納得ができないこともあるっていうのは、仕方がないことのように思えるけど……」

「でも、この街においては占いの結果はかなりの影響を人に与える。従っておいた方がいいのさ」

「なるほど……」


 街の仕組みとしては納得できる。

 法律に基づき、うまく成り立っているのだろう。

 だけれども、旅人としての観点で見てみると、少しだけ理不尽なようにも思う人がいても仕方がないのかもしれないと思う。


「……よし、リベラもなにか考えてるみたいだし、お昼にしようか! またね、後輩クン!」

「はい、クレインさんも元気で」

「占ってくれてありがとね」


 クレインに案内される形で、私は大きなカフェまで移動していく。

 その最中も、彼女は街で占っている人を見つけながら私にアドバイスしてくれた。


「占いの街の注意事項、ふたつめ! 占い師の言葉はあくまでひとつの真実として受け止めること!」

「……占いはあくまで運命の一部を見せているから、みたいな?」

「その通り。ただ、ここで注意しないといけないのは占い結果がすべてじゃないってことかな。それを理解しないとあんな感じになる」


 そういって彼女が顔を向けた先。

 占い師と言い争いになっている人がそこにはいた。


「あれは……多分、品性をよくした方が運勢が上がるって言われてカチンと来ちゃった人かな?」

「見ただけでわかるの?」

「まぁね。人の観察は得意だから」


 実際クレインの言う通り、聞こえる怒声の中からは「俺のどこが悪いかもう一回言ってみろ」とかそういう言葉が聞こえてくる。

 ……なんていうか、その行動そのものが品性を下げてしまってるようにも思える。


「気持ちを上げる為に占いするのも悪くないけど、占い結果で損するっていうのはなんだかやるせないよねぇ」


 そう言葉にした上で、クレインは男性に近づいた。


「どうどう、落ち着こっか。占いが悪い方向に影響しちゃうよ」

「でも、こいつ俺のことを馬鹿にして!」

「だからといって占い師さんに当たるのはマナー違反。ほら、これあげるから落ち着いて」


 そう言って彼女は小さな紙を渡した。

 なにかの券だろうか。


「どうしても気になるなら他の人からも占ってもらお? まぁ、ピリピリしてたら請け負ってくれないかもだけど」

「……あぁ、そうさせてもらう。すまん、冷静になるべきだったな」


 そういって去っていく男性。

 第三者の登場で少しは落ち着いたのだろう。

 立ち去る時は静かな雰囲気になっていた。


「く、クレインさーん! 助けていただいて感謝ですー!」


 占いをしていた少女は涙目でクレインに走っていった。

 クレインは彼女の頭を撫でながら安心させる。


「ああいうのは結構面倒だから軽いフックみたいな占いで調整した方がいいよ?」

「うぅ、誠実にやっちゃったのが裏目になっちゃったかも……」

「そうそう、相手を見て占い内容を考えるべき」


 ……なんていうか、占いはする方も大変なのかもしれない。

 そう思いながらふたりの様子を見守っていると、クレインが声を掛けてきた。


「そうそう、こっち旅人のリベラとかは好印象だから誠実に占ってもいいと思うよ?」

「好印象ってどういうこと?」

「どんな占い結果もある程度の納得はしてくれるってこと。また占う?」

「……そうだね、せっかくだから占ってほしいな」


 なんであんなに怒っていたかも純粋に気になっていた。

 私が怒ることはないけれど、感情的に揺さぶられることはなにかあるのかもしれない。

 そう思いながら、私は占いを受けることにした。


「わかりました、では……旅占い!」


 少女の眼前に光の壁が魔力によって映し出されて、その中に私らしき姿がぼんやりと映し出される。

 しばらく分析したのち、占い師の彼女は私に問いかけてきた。


「えっと……法を変えるっていうのはどういうことですか?」


 それは純粋な疑問なのだろう。

 私独自の力について指摘されたので、しっかり説明する。


「端的に言うと、街にある魔法の法律を調整する力を私は持ってるんだ。だから、ルールを変えるだってやろうと思えばできる」


 『魔の法律』の力。私が扱うことができる魔法。

 街の仕組みを変えることだってできる、影響力のある力だ。


「そうでしたか……それを使うのは今日は控えた方がいいって出てます」

「よかった、むしろ使わない方がいいんだ」


 占いの一言ではあるけれども、逆に安心する。

 もしも、急速な変化を及ぼす場合、この街の場合は大きなトラブルにも繋がってしまう可能性だってある。

 元々使うつもりはなかったけれども、後押しされてほっとした。


「あ、あれ? 驚かないんですか?」

「むしろ、トラブルとかがあったとしても今あるルールの中で解決できそうだなぁって思ったからね」

「……さっきみたいなお客さんも?」

「ええっと、それについては……」


 少し考えて、言葉にする。


「……処世術というべきなのかな。優しい占いをしてあげるといいのかも」

「厳しいことを言うのはよくない……?」

「というよりは、キャパシティの問題かな。責められた時に、占い師さんも耐えられるようにしないといつか潰れちゃうから」

「うぅ、なかなか難しいです」

「まぁ、やりくり上手になればうまく行くんじゃないって話よ。あたしもそういうノリで頑張ってるし、楽にしていいんだよ?」

「うぅ、クレインさん、私もうまくやれるかなぁ」

「ふふっ、そこは修行次第」


 大切なのは自分の心を守ることだろう。

 占い師が占ったから、精神を病んでしまったということがあったらあまりにもやるせない。

 だからこそ、自分のペースで頑張ることも大切なのだろう。

 少なくとも、隣で欠伸をしたりしながら穏やかにしているクレインを見ているとそう思った。





 カフェに到着した私たちは、早速パンケーキを味わうことにした。

 二段のパンケーキはそれなりの大きさになっていて、満足感も高そうだ。

 上にはアイスが乗せられていて、ひんやりとした食感も味わえるのは嬉しい。


「占いの街の注意事項、みっつめは自分を信じてあげることかな?」


 アイスをスプーンで味わいながらクレインがそう言葉にする。


「自分を信じるとは?」

「占いを信じるのはいいけど、言われたことだけに従っちゃうのもよくないよねって話」

「……この街の占いって絶対じゃないの?」

「まぁ、占った結果は現実に影響を与えるよね。でも、だからといって占いだけがすべてじゃないとは思うの」

「……あえて、占わないことも選択する、みたいな?」

「そういうこと。占った内容だけが人生だったら寂しいじゃない?」

「占いの街に暮らしてて、その発想になるのは凄いかも」


 占いの中で生きて、運命が定められたりもしているなか、自分のペースで生きることができる。

 それはなかなか難しいことなのではないだろうか。

 自分のペースで生きるというのはいつだって難しいことなのだから。


「占いはあくまで人を支えるものだってあたしは思ってるからね。それがマイナスになっちゃうのはやっぱり寂しいよ」

「寄り添うように存在していてほしい、みたいな」

「そうそう、そんな感じ。やっぱあたしたち気が合うのかも」

「そうかもね」


 パンケーキを私もしっかり味わっていく。

 甘い食感がひんやりとしたアイスと交わってとても美味しい。


「占いをするって決めるのも自分、従うのも自分。主体が自己にあることは忘れてはいけないって思ってるんだ」

「本当に嫌なら、諦めて不幸になるのも覚悟していいのかもね」

「そうそう、運命は絶対じゃないからね。従ったり、逆らったりするのは自由なの」

「なんていうか、潔いかも」

「それくらいの方が人生ラクなんだって」


 笑顔でそう言葉にするクレイン。

 のんびりとしているものの、彼女なりの人生感を聞いていると、勉強になる。

 世界にはまだまだ色んな考え方があるのだ。


「もしさ、リベラがこの街の法律を変えてもいいって言われたらどんなことをやってた?」

「意外とシンプルだよ?」

「なら、教えていいよね」

「そうだね。『もし占いの結果が気に入らないなら、再度占ってもらってもよい』とか考えてた」

「ふふっ、今でもできそうじゃない?」

「確かにそうだね。でも、法として作っちゃうとみんな権利として行っちゃいそうだから、暗黙の了解とかにしておいた方がいいのかもって思ってた。だから、やめておいた方がいいって言われた時も安心したんだ」

「ルールもなかなか難しいんだねぇ」

「そうだね、本当にそう思う」


 法も占いも人に寄り添って、心を豊かにするものであってほしい。

 クレインの話をじっくり聞きながら、私はそう考えていた。









「じゃあ、あたしはまたこのテントでのんびりしてるよ」


 案内を終えたクレインは街の外にあるテントにのんびりと戻っていった。

 また、彼女の日常が始まるのだろう。


「たまには私みたいに旅人さんを案内するのもいいかもね」

「ふふっ、気に入った奴が来たらそうしてみようかな」


 手を振ってクレイン、そして占いの街から離れていく。

 一歩ずつ進んでいく、私の日常も始まる。

 これから先のことは占っていないからわからない。だけれども、きっと悪い運勢ではない気はする。

 もし、どうしても気になるのならば、私も私なりに占ってみたりするのもいいだろう。

 靴を投げてみたりしてもいいし、花で占ってみてもいい。

 自由というのはそういうものだ。

 ただ、どんな結果が待っていても、後悔だけはしないようにしたい。

 占いで意気消沈して動けなくなるのは、それこそ本末転倒なのだから。


「さて、次はどこにいこうか。


 快晴のどこまでも澄み渡ってる空は、なんだか幸運を運んでくれそうな気がした。

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