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小さな王国の最強魔法店 〜二人の少女が魔法のお悩み解決します!〜  作者: 茶巾丸
案件6 初心者魔法使いの相談 (アイリィ孤軍奮闘記)
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31. レミアの魔法修行最終日

この作品はカクヨム先行で公開している作品です。

カクヨムのページはこちらです。

https://kakuyomu.jp/works/822139839209446983

レミアの魔法修行も五日目に入った。

アイリィから出される毎日の修行で魔力向上を実感していない彼女であったが、自分の中で何かが変化しているのだけはわかっていた。


「今日は、二つの魔法を同時に使う練習をしましょう」


「アイリィさん!なんか突然練習のハードル上がってませんか!?」


「え、そうですか?」


「二つの魔法を同時に使うなんて熟練の魔法使いでもそうそう出来ないですよ!?」


「それは、魔法を使う時のマナが細かく制御出来てないからですよ。レミアさんはここ何日かでマナを操る術を覚えたじゃないですか」


「そ、それはそうですけど…私に出来るんでしょうか」


「ものは試しです、まずは一昨日教えた無属性防御魔法で練習しましょう」


「は、はい…わかりました」


「では、両手を正面に重ねて無属性防御魔法を出すように二つの手を使って出すようにやってみてください」


「こうですか?」


レミアは指示されたとおりに両手を重ねて無属性魔法を正面に出現させる。

魔法が出来上がった状態で構えていると突然アイリィが叫び命令した。


「マナの流れをそのまま維持した状態でゆっくりと左右にわけてください!」


「えっ…ええっ!?」


レミアは言われたとおりに、マナの流れを維持したまま両手を左右に開く。

すると両手の先で防御魔法陣が同時に展開されてそして消える。


「ウソ…出来た」


「どうですか?やり方次第で簡単に出来るんですよ。ただ今のやり方では発動が遅いので出来れば片方ずつ別々に出せるようになるよう練習しましょう」


「は、はい!わかりました」


「ちなみに技術を極めるとこんな事もできますよ」


アイリィは右手の杖を軽く振り、無属性魔法を放つ。

放たれた光はまっすぐ進むかと思えば、途中で大きく弧を描き、まるで彼女のもとへ帰ってくるように軌道を変える。

自身の元へ戻ってきた攻撃を、彼女は左手に展開した防御魔法で軽く受け止めた。

ほんの数秒の出来事であったが卓越した魔法技術を見せられレミアは大声で驚く。


「凄い!攻撃と防御魔法を同時に操って更に魔法が曲がって来ました!どうやってやるんですかそれ!?」


「マナの制御が自由に出来るようになれば、左右の手で別々の魔法を使うことも出来ます。魔法を曲げる練習は、現在の日程では教える時間がないのでこういった技があるという事だけ覚えておいて下さい」


「ちなみに、どうやって曲げるのか教えてもらってもいいでしょうか…?」


「マナが杖の中で渦を巻くように制御して発射時に別の波をぶつけて方向を曲げるんです、かなり熟練にならないと狙った場所に撃てないので難しいですがこれが出来るようになれば、攻撃のバリエーションが大きく増えますよ」


「へええ…そんな高騰テクニックが必要なんですね」


「とりあえず、今日は両手で魔法を同時に出せるように練習してください」


「はい!頑張ります」


その日はアイリィ指示通り、両手で魔法を同時に出すように練習を続けた。

彼女の言葉を何も疑うこと無く自分のためだと思い修練に励む。


──六日目


レミアの魔法修行も最後の日を迎えた。

連日の魔法練習で鍛えられた彼女は、今日も朝からアイリィの元へ訪れていた。


「今日は最後の練習日です、明日朝に最後の試験をして終了にします」


「はい!お願いします!」


「今日は技術練習ではなく、これから魔法使いとして活躍するための基礎能力向上の修練を行います」


「基礎能力向上とはどんな事でしょうか?」


「魔法使いが魔法を撃つ時にかかせないのはこの世界に漂うマナの精霊力です。魔法を使う人達は、基本的に魔法を使用する時に精霊力を収束して魔法を打ち出しますよね?」


「はい、詠唱と共にマナの精霊力を体に集めて魔法を繰り出しますね!」


「これには大きな欠点があって、例えばマナの濃度が薄いダンジョン奥地等で魔法を使おうとすると、収束に時間がかかり魔法を撃つのが遅くなるんですよ」


「なるほど…マナが少ないと攻撃も遅くなると」


「そこで、魔法を打ち出す前に既に体内にマナを溜め込んで置くことができたらどうでしょう?」


「マナを溜め込む…そんな事ができるんでしょうか?」


「出来ますよ。私は常に体内にマナを溜め込んでいるので瞬間的に各属性の魔法が撃てるんです」


「だから瞬間魔法発動が出来るという事でしょうか?」


「その通りです。体内にマナが蓄積された状態を保っていれば、いつでも直ぐに魔法が撃てます。更に精霊力の密度が低い場所でも直ぐに魔法発動が可能となる訳です」


「それは覚えられたら凄く強力ですね!具体的にはどうすれば…」


「お聞きしますが、レミアさんの得意な魔法は何でしょうか?」


「私は一番簡単な風魔法が得意です」


「では、その椅子に足を組んで座って、右手に杖を持ち魔法を打ち出す詠唱をしながら体の中にマナを集めるのを繰り返し練習してください」


「え、それだけでいいんですか?」


「はい、但し魔法を撃ってはいけません。あくまでも体の中でマナを留めるように維持してください」


「なんか魔法が暴発しそうで怖いです…」


「魔法が放たれそうになったら、マナを溜めるのをやめてまた一から練習を繰り返してください」


「わかりました、これを今日はずっと練習するんですね?」


「そうですね、ただ今日は必死に練習を行わず、心を静かに落ち着けてゆったりと修練してください。最後だからと焦らずに周囲の景色でも見ながらでいいです」


「はい、じゃあゆっくりと頑張ります!」


「それでは、私はお店にいますので何かあったら来てください」


レミアは最後の練習が以外にもあっさりとしたもので少し不安だったが、アイリィの言葉に諭されて静かに先週を行うのであった。

明日の最終試験がどのような内容か聞きたい気持ちはあったが、心を落ち着かせて静かに練習を続け、翌日を迎える事になる。

今週は木、土、月更新予定です

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