第九話誘拐された弟子の噂
第九話誘拐された弟子の噂
私とヴァルがシティールがすぐそこに迫っていた時
「そこのお方、ワシたちを助けてくれんかのぉ」
困っている人間の御老人たちを見つけたが、私たちは助けることはしなかった。
なぜなら
「御老人の姿なら私たちを騙せるとでも思いましたか?」
「姿を変えて正体を隠したところで既にバレているぞ」
この人間の御老人たちの……いや天使たちの殺気が漏れ出ていたからだ。
「チっ、バレてんのかよ。それなら仕方ねぇ魔族とエルフ族が二人で行動してるから監視してたんだよ」
「おいバカ、何言ってんだ!?」
「バレてんだから言ったっていいだろ」
「これだからお前とは組みたくなかったんだよ」
「私たちを監視しろと命じたのは誰ですか」
この口の軽い方なら聞けば答えてくれるのではないか、そう考えて質問してみたのですが
「早く報告に向かうぞ!!」
相方の方の転移で阻止されてしまい聞けずじまいで終わってしまいました。
「我たちを監視している天使に命令を出している存在……か。アイツらを追えば神族に近づく手がかりになるかもしれん。特にあの口の軽い奴を狙うとするか」
「そうしたほうが良さそうですね。ですがまずはシティールで神族について情報を探しましょう」
そしてシティールに入った私とヴァルは酒場が入っている宿を取り、冒険者の方々から話を聞くことにしました。
「最近変わったことか? そうだなぁ、めんこい子が入るようになったことだな」
「でもその子人間の国から連れてこられた子だろ、可哀想じゃねえか」
「娼館でそんなこと考えんなよ。んでなその子の名前と髪の色がここらで珍しいんだよ」
「どのような名前なのですか?」
「カナタ・ユウキって名前で黒髪なんだよ、珍しいだろ」
「今なんと言いましたか? カナタ・ユウキと言いましたか!?」
「そうだが、何かあったのか」
どうしてカナタが……真実なら助けないといけない。頭では理解しているのに信じたくない気持ちが強い自分がいる。
「もしかして知り合いだったんかな、悪いこと言ったかな?」
「それならはなから言ってやるなよ」
狼狽えている私を気遣ってかヴァルが助け舟を出してくれた。
「その娼館の場所はどこにある」
「どこってそりゃあ……向かいにある雑貨屋ミエルを右に進めば噴水の広場が見えてくるだろ、そうしたら"夜露薔薇亭"って看板が見えると思うからそこがその娼館だ」
「感謝する。当然行くんだろアウメア」
「……はい」
「あたしの宿でそんなしょぼくれた顔すんじゃないよ。これでも食いな」
宿の女将さんはそう言って次々と食べ物を持ってきた。
「こっ、こんなに食べきれませんよ!!」
「いいって食いきれなかったら部屋で食べな、ほら入れ物もたんまりあるからね。た〜んとお食べ!!」
「ありがとうございます女将さん」
私はヴァルと話を聞かせてくれた冒険者の方々と食べることにしました。
娼館に連れてこられたカナタが私の知っているカナタと別人であることを強く願いながら。
読んでいただきありがとうございます!!
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