第十八話作戦会議
第十八話作戦会議
「ミーシャ様、お話してもよろしかったのですか?」
「アウメアにハグさせてくれるって約束してくれたからね」
「それは良かったですねミーシャ様」
このような約束をアウメア様は許可などしないでしょう、となるとミーシャ様はヴァルゴア様の掌の上ということですか。
しかし明らかな敵対意識があればそのような提案はなされないでしょう。
ヴァルゴア様の性格からして利用できるものは全て利用する、ミーシャ様に近づいた理由は明白です。
それにあの魔王から聞こえる音は魔王にとってアウメア様が世界の全てと言っているようなもの。
思う存分に交渉材料として利用させてもらいますよ魔王。
「ヴァルゴア様、少しお話してもよろしいでしょうか?」
「今か? 今は……」
「アウメア様の生死が関わっていると仰ってもですか?」
「おい、どういうことだそれは!!」
「ヴァルゴア様、魔力を抑えてください。それを今からお話するのですから」
「ミーシャ様の計画については先ほど申し上げた通りです。最重要の多国連合の要である、装備品の契約をこの国の宰相に申し込むために今回私が遣わされました。私とミーシャ様が関わっていることは既に神王の耳に入っている頃です。ならば邪魔が入らない方がおかしな話だと思いませんか?」
「そうだな……我たちも神王には目をつけられているからな」
「そこでヴァルゴア様に協力を申し込みたいのです」
「だが、いつその邪魔が来るか分からないであろう」
「そこはご安心を。私がフォルス様に情報を提供していただいております。あの方の情報屋としての腕はヴァルゴア様もご存じの通りかと」
「いつから頼んでいたと聞きたいところだが、腕は本物だからな。詳しく聞いても良いか?」
「承知致しました。刺客は明日の午前九時に四人内訳は男三人女一人です。男の特徴は青髪で赤眼の名をロギング、白髪で黒眼の名をタツミ、緑髪で青眼の名をセラムです、次に女の特徴は赤髪で紫眼の名をマツリです」
「情報は髪と眼と名前だけか?」
「背丈はロギングが百七十三、タツミが百六十四、セラムが百八十一、マツリが百五十九です。全員神族なのでヴァルゴア様でしたら一目見れば気づくかと……私に気づいたように」
「アウメアが巻き込まれるのは阻止しなければならないからな、情報感謝する」
「感謝だけでは困ります。言いましたよね、これは協力だと。私はヴァルゴア様の所持している人脈とこの国の民でしか知り得ないような細かな地形の情報などを貸していただきたいのです」
「それぐらいなら構わないが、良いのかそれだけで」
「ええ、ミーシャ様にも多少なりとも手伝っていただけなればならないこともありますので、ヴァルゴア様からは充分過ぎるほどです。こちらの方こそ感謝を申し上げます」
「ミーシャに手伝ってもらうこと、とは具体的にどんなことなのだ?」
「決まっているでしょう、囮です。神王にとって一番の汚点それがミーシャ様です。そのことを踏まえると最優先目標はおそらくミーシャ様ですので、囮として役に立ってもらいます」
「……仮にも主人なのだろう、そんな扱いで良いのか?」
「ミーシャ様はその程度で死にはしませんので……それにミーシャ様の現在の目的はドワーフ国の宰相を味方につけること、そのためなら手段を選ぶなと私には仰るはずですので」
「信頼しているのだな」
「当然です。ミーシャ様がいらっしゃらなければ私は神王から離れられないままでしたから」
「羨ましい限りだ、そこまで愛される主人というのは」
「ミーシャ様は私にとっての希望、神界を変えてくださるお方だと私はそう信じています。このことはミーシャ様には内緒にしてください、バレると面倒なので」
ミーシャ様はいつも通りのお元気そうな声で私の肩を叩いてきました。
「な〜んの話してるのさ二人とも!!」
「宰相の件でヴァルゴア様に協力していただきたく、相談をしておりました」
「そうなんだ、頑張ってね」
「何を仰いますか、ミーシャ様にも手伝ってもらいます」
「仕上げはパメラにって伝えたはずなんだけど……分かった私に出来ることはドーンと任せろ。アウメアたちにも手伝ってもらっても良いんだよねそれ」
「構いません、アウメア様とカナタ様がご一緒となれば心強いですから」
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