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episode----

学園生活編のプロローグになります。

 プロローグ


 試験にも難なく合格し気分よく寝ようと思っている時だった。

 突如響くカツカツとした音。

 それはまるで小さな動物、鳥が窓をつついているようなそんな音だった。

 部屋は先ほど明かりを落としたので暗い。

 いちいちまたランタンに灯りをともすのも面倒なので魔術を使い明るさを確保する。

 イメージはもう面倒だったので簡単にイメージして後はレネに任せる。この位の事ならレネ任せでも問題が無いのだ。でもとりあえず魔術の名前だけは付けておこう。

「ライト」

 安直だとも思ったが、考えるのも面倒だったのでこうなった。


 灯り自体はそれほど明るくはないが、一応辺りを確認する程度なら可能な、そのくらいの明るさだった。光源を中心に二メートル程を淡く照らしている。

 ゆっくりとベッドから立ち上がり窓の方へと近づく。

 近づく間にもカツカツという音は続いていた。

 この部屋は三階なのでまず人が侵入してくるという可能性は低いだろう。しかし魔術のある世界なので油断はできない。そう思い警戒だけは怠らないようにしておく。

 あと数歩で窓というところまで来たところで魔術で作り出した光源を突き出すように窓の方へ押しやる。これもイメージで行った。何気に便利である。

 ライトのおかげで窓の外がうっすらと打が確認できた。

 やはり窓を叩いていたのはそう大きくもない、これは鳥なのだろうか? 見た目は鳥のようであるが、ところどころ鳥とはいいがたい形状をしていた。

 嘴は勿論ある。羽だって勿論あるのだが…… なんと言うか…… うん、これは鳥と小人が融合したような姿と表現するのが一番いいだろう。

 青い少し癖のある短い髪に、これはアホ毛とでもいうのだろうか? それともトサカだろうか? 一応アホ毛という事にしておこう。

 その特徴的なアホ毛を持つ鳥もどきの大きさはカラス程度だろうか? 烏より少し大きいような気もするがまあそれは良いだろう。そいつは俺の姿を確認するとホッとし様な表情を浮かべ、窓を叩くのをやめた。

 そう危険性もなさそうなので、ゆっくりと窓に近づき開く。

「あっ……」

 窓を開いた拍子に鳥もどきは窓に押され落下する。

 慌てて捕まえようとするものの俺の手が届く事は無かった。

 というより何も問題が無かった。

 鳥もどきは、この三階の窓に来てる時点で空を飛ぶことが出来るのだ。

 落ちたと思った鳥もどきは両手というと変なので両羽でいいだろう。それを祐が羽ばたかせ空中に浮いていた。

 そして何事もなく部屋へと入ってくる。

 俺の事など気にすることなく、少し散らばってるテーブルの上に降りると、何とも驚いた事に話し出した。

「こんばんは、君は受験番号〇一八三でまちがいないかい?」

 少し甲高い声だった。これは小さいからだろうか? まあこの姿で野太い声だったとしたら違和感があるだろう。

「ああ、確かその番号で間違ってないはずだけど、君は?」

「私は名乗る程じゃないよ、今日は用件を伝えに来た。この後にもまだ行かないとならない所があるので用件だけ伝えるね。巡検番号〇一八三、明日、人間が行動し始める時間の少しあと学院の講堂に集まるように。それじゃ伝えたから私は行くね」

「おい、ちょっと待て!」

「ん? 何? 私忙しいから早く行きたいんだけど……」

 勢いよく飛び出そうとするこの鳥もどきを慌てて取り押さえる。

「いきなり言われて意味が解らないのだけど、それは学院からの伝言ってこと?」

「うん、そうだよ。それが解ったら話してくれるかな? それと私これでも女の子なんだからそんなところ触らないでほしんだけど……」

「あっ、ごめん」

 慌てて手を放すと、鳥もどきは首を軽く振って「じゃあもう行くね」と言い飛び去って行った。

 慌てて手を放してしまったが、別に女性特有の柔らかさがあったわけではない事だけはちゃんと心の中で言っておいた。

 あいつは鳥もどきではなく伝言鳥とでも呼ぶようにしよう。


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