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僕と俺の異世界漫遊記  作者: P・W
第一部 覚醒編
105/285

第95話 俺がやらねばならぬこと(2)


 そこはキャメロンの一室であった。コインのような『七つの迷宮(セブンラビリンス)』のマーカーがテーブルの上に置いてある。どうやら、これが(ゲート)のマジックアイテムらしい。

 ドアを開け宿屋キャメロンの外に出る。

 ショウを月の光が照らす。今は午前零時をとうの昔に過ぎている。体感時間で、およそ午前3時くらいだと思う。勿論電気という夜の支配者がいないこのアースガルズ大陸にはこの時間に歩く通行人などいるはずもなく、星が瞬く音も聞こえてきそうなほどの静寂が支配している。

 ショウが外に出たのは別に用があったわけではない。

 翌晩に来いとアドルフには伝えたが、もう午前零時は過ぎている。今日ショウは姿を現さないと判断している事だろう。ショウの出現頻度と出現時間は翔太の意思に左右されることは何となくアドルフも理解している様子だった。構いはしないだろう。

 つまり、単に夜風に当たって今後の行動方針を考えたかっただけだ。

 まずは、ショウ自身の力の増強。ショウは自身に《解析》をかける。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ステータス   ショウタ タミヤ

レベル         81

才能         ――

体力        6420

筋力        6443

反射神経      6458

魔力        6389

魔力の強さ     6401

知能        6433

EXP 140000/1550000

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ショウのレベルは現在81、ステータスをこれ以上上げるは至難の技だろう。新しいスキルの獲得とスキルの等級の上昇、スキルの進化をメインに自身を鍛え上げるしかあるまい。

 ショウは自身のスキルについて《解析》をかける。勿論、ギルドカードでも可能だが、《解析》の方がより精密なスキル把握が可能なのだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

スキル

《水龍(第4級)》        4/16

《水耐性(第2級)》        0/4

《毒吐息(第4級)》       8/16

《風の障壁(第3級)》       5/8

《破斬(第4級)》       15/16

《灼熱の石化ブレス(第2級)》   2/4

《竜巻(第2級)》         3/4 

《石化耐性(第3級)》       0/8 

《毒耐性(第4級)》       4/16

《雷光(第4級)》        7/16

《鍛冶(▲■●)》       ■■■■

《灼熱の炎弾(3級)》       1/8 

《猛毒と石化睨み(3級)》     0/8

《隠密(第4級)》        8/16

《隕石落下(第3級)》       0/8 

《王者の威嚇の咆哮(第2級)》   0/4

《炎弾(第2級)》         0/4

《魔法剣(第2級)》        0/4  

《悪魔召喚(第1級)》       0/6

《火炎ブレス(第2級)》      0/4 

《高速再生(第8級)》       ――

《悪魔の鋭爪(第2級)》      2/4

《契約(第3級)》         0/8 

《朱色の光弾(第2級)》      0/4

《超獣王の炎雷砲(第3級)》    0/8

《解析(第7級)》       0/128

《仙術(第3級)》        2/24

―――――――――――――――――――――――――――――――――


(《鍛冶(▲■●)》を俺が使えないのは翔太が仙術を使えないのと同じ原因だな。まあ、俺と翔太は異なる存在。こんな事もあるだろう。

 それにしても、《仙術》が第3級――上級ね。どうりて、7神のうち活神しか使えんわけだ。マジ俺、糞みてぇに弱いな)


 ショウはうんざりしながらも、《仙術》をさらに《解析》する。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


スキル

《仙術(第3級――上級)》    

■説明:肉体を人ならざるものに改造し、超常的な力を行使する術。

《硬氣功》

《軽氣功》

《強氣功》

【7神10%解放】

■クラス:超越

■必要使用回数: 2/24


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


(まず、《硬氣功》、《軽氣功》、《強氣功》しか使えねぇのは簡単だ。等級が3級だからだ。まあ、等級を上げればいい。それだけだ。

 一番考慮すべきは、《仙術》の【クラス】だ。これもなぜ知っているのか知らねぇが、スキルには通常能力(ノーマル)特殊能力(ユニーク)超越能力(トランセンデンス)深淵能力(アビス)の4種類のクラスがあったはずだ。《仙術》は超越能力(トランセンデンス)だ。おそらく必要使用回数が3倍となっているのもその理由からだろう)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


《硬氣功》

■説明:肉体の細胞に氣を流し込み細胞を硬質化する。

    【体力】+500

    限界突破の効果付与

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


《軽氣功》

■説明:肉体の細胞に氣を流し込み細胞を羽のように軽くする。

    【反射神経】+500

    限界突破の効果付与

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


《強氣功》

■説明:肉体の細胞に氣を流し込み筋肉を強制的に増強する。

    【筋力】+500

    限界突破の効果付与

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


(通常スキルや武器による能力上昇は、ステータスが5000を超えると上昇は一切しなくなる。つまり、ステータスが5000を超えている俺のような者には無用の長物なわけだ。唯一、この限界を敗れるのは《武器能力上昇限界突破》や、《スキル能力上昇限界突破》等のスキルを持つ場合だけだ。この《硬氣功》、《軽氣功》、《強氣功》は《スキル能力上昇限界突破》が自動的についてくる。かなり使えるスキルだろう)


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


《7神》10%解放

■説明:仙術の7つの究極奥義。

【活神】:生命力を異常亢進させ、生物を強制的に進化させる。

※ただし、副作用で性欲、食欲、睡眠欲の順で異常亢進し沈めねば狂う。

※10%の確率で沈めても狂う。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


(……死にそうだったから、ロニーに思わず使っちまったが、これやべぇな。10%の確率で沈めても狂うか……こんなの危なくて使えねぇじゃえねぇか。この能力は封印だ。

 それにしても、抜けている知識と覚えている知識が一定しねぇ。やけに細かいところまで覚えていると思うと、肝心な事が抜けていたりする。一体どうなってんだ?)


 自分の知識の偏りに疑問を覚えつつも、考えをスキルから既存の配下の戦力増強へシフトさせる。

 

 テューポ達はあのままで良い。ショウよりも強い者の戦力増強もないだろう。問題はアドルフだ。このままでは弱すぎる。【才能】の値が低すぎるのだ。【活神】が使えない以上、他の手を考える必要がある。まあ、実際に手は一つだけあるにはあるのだが、あまり使いたいとも思わない。テューポに相談するのが一番良いかもしれない。


 お次は新しい配下の獲得についてだ。

 テューポ達のような怪物達が配下にいる以上、その必要性は必ずしも高くはないようにも思える。だが、この世界に熟知した者も配下に加えた方が、以後この世界で動きやすくなるのも事実だ。加えて、テューポ達がこの世界で動き回るのはあまりに目立ちすぎる。諜報員として不向きであろう。この観点からの戦力の獲得を目指す事となる。

 

 最後はラシェルの事だ。ショウはラシェルを守るためだけに翔太に目覚めさせられた。つまり、ショウにとってラシェルを守る事こそが最大の目的だ。これだけは完遂しなければならない。

 だが、今のラシェルはあまりに弱く危なっかしい。どうにか力を増強したい。翔太も手を打っている様子だ。また無茶苦茶するのだろう。

ショウは翔太と別の方向からラシェルの力の増強を狙おうと思う。これもテューポに相談すべきことだ。


               ◆

               ◆

               ◆


 ショウは今メインストリートの中流区でも上流区に近い辺りを歩いていた。空はもう青みがかっている。もう数時間で幽鬼の通り道のような人っ子一人いないこのメインストリート中流区も息を吹き返し、人で賑わい混雑することだろう。

 そろそろ、宿屋キャメロンに戻ろう。そう考えて、城門の方へ歩き始めると、向こうから巨躯の大男がショウに向けて歩いて来る。おそらく、夜に魔の森に探索に行っていた者だろう。

 お気楽翔太でさえも、夜の魔の森は危険であるとしっかり認識していた。フィオン曰く夜の魔の森は魔物達のパラダイスであり、ショウのように人間を止めている者ならいざ知らず、中途半端な者が踏み込めば即死亡する。要するに目の前の大男はよほど腕に自信があるのか、只の馬鹿かのいずれかだ。

 ショウと大男との距離が徐々に近づき認識可能な距離にまで来る。

 大男は2mを超える巨躯、奇妙な模様が刺繍された黒いズボンに、黒いシャツ、その上にゆったりとして黒いローブを上から着ており、フードを頭から深くかぶっている事も相まって、その全身が漆黒の闇で覆われているように錯覚させる。


(こ、此奴、マジ強ぇな……人間……のわけねぇか……たっくよぉ。世界は広い。こんな近くにこんな怪物がいるたぁな)


 フードの中からの鷹のように鋭い眼光がショウを射抜く。一瞬、ショウと大男との視線が交差した。大男は当初はまるで羽虫でも見るかのように興味のない色を目に宿していたが、ショウの顔を見るやいなや、僅かに目を見張った。

 ショウはそれを怪訝に思いつつも、構わず通り過ぎる。喧嘩を売ってくれば買うだけの事。それは、それは楽しい喧嘩になるだろう。

 だが、今は駄目だ。もうじき翔太が起きる。ショウが眠りにつき貧弱翔太が起きれば勝負にもなるまい。この正真正目の怪物からすれば翔太など一瞬で挽肉だろう。頭を潰されるか、心臓を壊されて呆気なく終わる。

 大男も何も言わず通り過ぎて行く。逃げる算段を考えていたショウはほっと胸を撫で下ろした。

 そして、自らの目から頬に雫が伝っているのに気付く。良く分からない現象に困惑するショウ。だが、こうしていても意味はないだろう。ショウは宿屋キャメロンの自らの住かに帰る。

 ベッドに横になりゆっくり目を閉じるが先ほどの摩訶不思議な現象が気になり眠れない。仕方なく、翔太が買ったが読んでいない『世界の歴史』なる本を読むことにする。丁度本を読み終えたところで、意識は霧に包まれた。



 これで一部は終了です。

 続けて2部の投稿を明日から開始いたします。

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