50年後 復活の日
────50年後
不知火燎里は、傭兵校の班員と防護服を着て、崩れかかる施設の地下へと進む。
50年前、殺人ウイルスがパンデミックを起こし、世界の人口が7割減少した。
この研究所は、その時に放棄されたらしい。
「課外授業と実践訓練を兼ねて、旧施設の探査を行います。なお、成績のバランスを加味した班組みとなっており、必ずベテランがリーダーとして引率します。」
学校ではそう説明された。
施設の奥には、冷凍保存された獣人が眠っていた。
自動制御の自家発電所があり、電源は生きている様だ。
【伊吹白羽】
プレートにはそう書かれていた。
冷凍保存を解除し、数十分程で意識を取り戻す。
白羽の記憶は混濁している。
「衰弱している。手当てのため、一旦引き上げよう。」
リーダーの神々廻が提案する。
施設の内外から亜人や怪物が集まってくる。
人間のみに感染するウイルスのため、今では廃墟は彼らのすみかになっているのだ。
常磐津深麓は、火炎花や爆弾の実を生やして迎撃する。
彼は地球に定住した惑星シルヴィアの子孫だ。
「彼女は何者なの?」
白羽は驚いて冷や汗をかいている。神々廻が答える。
「彼女は鳴神鵺。色んな姿に変身する事ができるんだ。それより、体調が優れないのか?」
「違う!なぜあの姿に変身できるの?だってあれは、エレクトルパスに、オルレオグル。」
「?」
神々廻は不思議そうな目で白羽を見る。
亜人と怪物は散り散りになった。
燎里の防護服はボロボロだ。
深麓は植物で抗体を作り燎里に投与し、植物の線維で防護服を応急処置する。
フォリス人の植物交配能力は凄まじい。
しかし、ウイルスは3カ月おきに変異するため、抗体は完璧ではない。
「ありがとう。」
「また襲われないうちに、帰ろうか。」
深麓は照れくさそうに答える。




