第11話 「な、なんで私がこんなエッチな服を着て踊らないといけないんですか?」 「ん? ユリセントさんが可愛いからだが?」
「ふむ。……服を着ていいぞ。ユリセントさん」
「はい……ご主人様」
夜。
窓から月明かりが射し込む中で、俺は黒いニーハイソックスしか履いていないユリセントさんと一緒の部屋にいた。
「まったく。俺の悪友の前で恥体を晒しおって。反省しているのか? 専属メイドよ」
「は、はい……凄く反省しております。フゥー……フゥー……リーン様」
嬉しそうな顔で身体をプルプルと震わせながら、ユリセントさんは先ほど魔道具店で買った際どい着衣面積しかない「踊り子」の服を着始めた。上からである。
そして、俺はユリセントさんの生着替えを彼女の真っ正面で葡萄ジュースを飲みながら見つめていた。(ユリセントさん自らのお願いにより)
「……上から着けるのか? 普通、男に見られながらならば下から着けるものではないのか? ユリセントさん」
「フゥー……フゥー……リーン様に……私の成長した姿を見てほしくて……下から履きます。目を離さないで下さいね。リーン様……フゥー……フゥー」
タプンッとユリセントさんの豊満に成長し始めた胸が揺れ動く。
「そ、そうか。ならば。じっくりと見るとしよう」
「フゥー……フゥー……ハイ♡ リーンしゃま……フゥー……フゥー……べ、別にリーン様のために着替えたわけでは……フゥー……フゥー……ないんですからね……フゥー……フゥー……」
「う、うむ。そうか……」
顔を赤面させながらも、なんとも嬉しそうな表情だな。ユリセントさん。流石はムッツリメイドめ。なんて雌顔をしているんだ。
原作では『ダーク・イリュージョンエローライフ』のメインヒロインの1人で、俺を恨むヤンデレ設定だったのが、現実ではただのデレツンエロメイドじゃないか。
「リ、リーン様……凄く恥ずかしい……ので、頭をなでなでして下さい……フゥー……フゥー……」
「……よく分からないが分かった」
「……くふぅ♡ 私に近づいてここも触って下さい。リーン様。(大切なご主人様の目の前でだらしないお姿を晒した駄目メイドの恥ずかしい所をもっと間近で見て下さい。リーン様!
リーン様! リーン様!)」
……ユリセントさんが気持ち良さそう床へと倒れた後、床は俺が掃除した。その後、マハが俺たちに気を遣ったのか。子猫化させたイリス嬢を連れて自室へと出ていってしまった。
(ニャア〜! ニャア〜!)
(おー、よしよし。エロ光景のご提供ありがとうのう。眼福じゃったぁ!! しゃ、しゃ、しゃ、)
(オニャァン!!)
(ん? リーンと寝たいじゃと?……いや、今夜は止めとけ。床に倒れた全裸エロメイドに免じてのう。それじゃあ、マハたちは寝るからな。……ちゃんと、床に倒れた全裸エロメイドのケアしてやるんじゃぞ。リーン、しゃ、しゃ、しゃ)
などと言って部屋から出ていってしまった。
◇
ユリセントさんは、恥ずかしがりながら、上着(ほぼ水着)を胸に押し当て、背中に両紐を結んでいく。
「……フゥー……フゥー……リーン様に着てるの見られちゃってます」
「ふむ。ユリセントさん。大丈夫か? 言っておくが俺はユリセントさんがどれだけの恥体をさらけ出そうとも、君の全てを肯定しよう。なんたって、ユリセントさんは俺の推しの……」
「エロゲーヒロインだからな」と言いそうになったところを堪えた。
これを言ってしまうと、ユリセントさんに告白してるように思われてしまうからな。俺はこの世界で悪役を放棄したモブ。ユリセントさんは、将来出会うであろう男主人公(多分どこかに居るだろう)と添い遂げるんだ。
俺がお手つきするわけにはいかんだろうよ。
「……リーンしゃま」
「む? なんだ? ユリセントさん。下も履くなら早く履くといい。それで、今夜は添い寝して……」
お股に踊り子の服を着けながら、俺へとにじり寄って来る。大変興奮してらっしゃるな。
「……フゥー……フゥー……私のことやっぱり大好きだったんですね!」
「……お、落ち着け。ユリセントさん。俺とユリセントさんは本来は宿敵同士でだな……落ち……」
「リーンしゃま!! 私もリーンしゃまが大好きです!!」
「や、止め!……ユリセントさ……んもぉ!?」
……この日の夜。俺はユリセントさんに美味しく頂かれてしまった。




