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プロローグ 集結
深い宵闇の中、高い岩場には一つの人影が立っていた。
静まり返った夜空へ、やがて小さな羽音がひとつ、またひとつと重なり始める。
蝙蝠たちの戻る羽音が、山の向こうから近づいてくる。
「……来たか」
羽音は次第に増え、黒い雲のような塊となって岩場へ向かってくる。
だが、近づくにつれ、蝙蝠とは別の影が浮かび始めた。
灰色の鱗を持つ竜。
青みを帯びた細身の竜。
古銅のような緑青の竜。
小さな蝙蝠たちの群れに混ざるように、十数頭もの竜たちが、闇の向こうから姿を現していく。
黒く大きな翼がひとつ、またひとつと夜を裂く。
「姫を守れ」
「王を救え」
その言葉が届く頃、
岩場の影も、いつの間にか人では無くなっていた――




