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60.少女はポーションを作って寄贈する

少女は薬草を採取してポーションを作ります。

ーーー 場面はアリースソン伯爵家


 ユリアは、今朝は自分で目を覚まして、洗顔や体調を整えた。すぐにメイドのナリアが入って来て、普段着を着せて身仕度を整えてくれた。


 メイドのナリアが言う。


  「今日は、デイビード様はソルフィーナお嬢様と街にお出かけのようでございます。ユリア様のご予定はまだお伺いしておりませんが、何かお決まりですか?」


 ユリアが答えて言う。


  「わたくしは、午前中、近くの森に行って薬草を採取して来ます。午後は、それを使ってポーションを作ります。作ったポーションは、婚約祝い代わりに伯爵家に寄贈するつもりです。医薬部門のファーミルソン様か、騎士団団長のネイトビアス様にお願いして、どなたか一人案内の人を付けて貰うようにしています。これは、伯爵様にはご了解頂いていますので心配無用です。」


 メイドのナリアが頷いて言う。


  「承知致しました。ユリア様は食堂で朝食をお取りください。わたくしは、医薬部門から案内者一人と、騎士団から護衛一人を依頼して来ます。朝食後、そのままお出かけですね。」


 ユリアが部屋を出る前に、念を押すように言う。


  「あっ。案内者は騎乗でお願いします。護衛の人は、できれば、斥候要員訓練の修了者をお願いします。わたくしと護衛の人は、森まで走って行きます。」


 メイドのナリアは、確認するように言う。


  「ここから森の入り口まで15kmほどありますが、走って行けるのですか?」


 ユリアは当然という顔で言う。


  「わたくしは大丈夫です。護衛の人もたぶん大丈夫でしょう。それでは、お願いしますね。」


 そして、ユリアは食堂へ普通に歩いて行き、ナリアは騎士団の本部へと早歩きで部屋を出て行った。


 ユリアが、食堂で朝食を食べ終わって一服していると、メイドのナリアが護衛として斥候訓練生Eのイーアンを連れて来た。案内者は本館前で待機していると言う。両者とも装備は万全らしい。


 ユリアがナリアに手を振って言う。


  「それでは、ナリアさん、行って来ます。」


 ナリアも控え目に手を振って言う。


  「ユリア様。くれぐれもお気を付けて、行ってらっしゃいませ。」


 ユリアは、斥候要員訓練生Eのイーアンと連れだって歩きながら言う。


  「おはようございます。護衛をよろしくお願いしますね。イーアン様はここから直近の森に入ったことはありますか?」


 イーアンは答える。


  「おはようございます。師匠。もちろん、入ったことはあるよ。騎士団の実地訓練場の一つなんだ。あ、俺のことは様付けはいらねーよ。呼び捨てにしてくれ。」


 ユリアも、少しリラックスして言う。


  「それでは、イーアン。森の入り口まで走りづめで50分で着くから、遅れないでね。」


 イーアンは少し驚いたが、挑戦を受けたといわんばかりの顔で言った。


  「おう。師匠が相手でも子供には負けねえよ。」


 ユリアたちは、本館前で待機していた医薬部門のメディバルと合流した。ユリアは、メディバルに挨拶した。


  「おはようございます。ユリアです。今日はご案内役をよろしくお願いしますね。」


 メディバルは、自己紹介を兼ねて挨拶した。


  「おはようございます。医薬部門のメディバルと申します。呼び捨てでいいですよ。よろしくお願いします。」


 ユリアが目的と行程を説明する。


  「今日は、薬草を節度ある程度にたくさん採取します。森の中と草原と両方に行きたいです。メディバルは騎乗で、わたくし達は走って行きます。馬は、15kmを50分で走り抜けできますか?」


 メディバルが少し考えて、答える。


  「50分なら大丈夫です。ユリア様こそ走りづめで大丈夫ですか?」


 ユリアも端的に答える。


  「もちろん、大丈夫です。それでは、さっそく参りましょう。」


 ユリア一行3名は、普通に歩いて進みだし、街の防護壁門を出てから走り出した。ユリアは、走りながらメディバルに聞いた。


  「失礼ですが、メディバルは森で薬草を採取したことがありますか?騎士団の訓練場と兼用だと荒れてはいませんか?」


 メディバルも端的に答える。


  「薬草採取の経験は、たくさんありますよ。この森は、騎士団が荒らしても不思議と1日で元に戻るのです。でも最近は高級種類はおろか、中級種類もめぼしいものが採れなくなりました。医薬部門でもポーション不足で困っているのです。今日もどれだけ採れるか、期待されない方が良いと思いますよ。」


 ユリアが礼を言う。


  「ありがとうございます。最近とはいつ頃ですか?何か、そうなった原因に心当たりはありますか?」


 メディバルが一生懸命に考えて思い着いたことを言う。


  「それを異変と認識したのは、今年の早春でしたか。薬草不足が問題になったのは春の盛りだったな。それ以来、まともに採取できていないのです。原因に思い当たることがありません。」


 ユリアは、考えながら聞いた。


  「わたくし自身は、薬草が採れなくなったと認識したことはなかったわ。私がいた村の近くの森では普通に採取できていた。でも、あの村より西方の人たちは、皆ポーション不足を訴えていた。


 あの村のあたりを境に西と東で何が違う?それも時期的に違いが表れた。だけど、昨年や、一昨年、それ以前も、その時期で違いが出たのかしら?メディバルは覚えているかな?」


 メディバルは、思い出しながら答えた。


  「いや。そんな違いが表れたのは今年だけだな。」


 ユリアは、原因の絞り込みが少し進んだことに力を得て、勢い込んで聞いた。


  「それじゃ、今年の早春より前に、前年までと違う何かがなかったかしら?特に、天候や気候のように植物の生育に影響する何かが?」


 メディバルは、考えた。そして、イーアンに確認するように聞いた。


  「なあ。イーアン。今年の冬にオスムール帝国の西側山系にあるボスベニア火山の大噴火がなかったか?」


 イーアンが、思い出して言う。


  「ああ。そう言えば、そんなことがあったな。そうだ。その後、天候不順が続いて雨ばかり降ってたんだな。」


 ユリアは、原因がほぼ掴めたと思って言った。


  「その時期は、雨季だから毎年雨が多く降るわね。でも今年は特に雨が多かったのね。火山の噴火で吹き出した何かが、雨に混じって大量に降って来たのよ。


 そして、その何かは、森の中ではうまく捌けずに土に蓄積された。または、水だけ捌けてその何かは濃縮されて土に混じった。こうして、その何かが土の性質を変えたのじゃないかしら。薬草が育ちにくい方にね。」


 メディバルとイーアンは、なんとなく分かったような分からないような、曖昧な返事をした。


  「はあ。そんなこともあるんですかね。私が物心ついてからは、たぶん初めての事態ですから。」


 ユリアは心を決めたように言った。


  「そうですね。薬草が思ったほど採れなかったら、少し方針変更して、薬草不足の原因究明と対策のための調査に重点を置くことにしましょう。仮に、今後何年か待てば薬草不足も自然に解消するとしても、その間は不自由が続く訳だし、成り行きに任せるのも嫌だからね。」




 ユリア達が走り出してちょうど50分経過した頃に、森の入り口に着いた。ユリアは、メディバルが馬を休ませて水を飲ませるのを見た。


 ユリアは、腕カバーと脚絆をつけながら、一応メディバルに確認した。


  「メディバル。馬は森の中にも連れて行きますか?」


 メディバルは答えた。


  「はい。連れて行きます。この辺りでも、たまに狼が出ますので。」


 ユリアは言った。


  「分かりました。イーアン。この場で斥候の実践をしてください。」


 イーアンは、既に実践中のようだ。


  「やってる。耳の身体強化を実践中なんだが、回りの雑音がうるさくて動物などが動く音が分離出来ない。」


 ユリアは予想通りの答えに頷いて言った。


  「そうね。その時の対処方法をここで訓練します。それが探知魔法です。騎士団で探知魔法が使える人はいますか?」


 イーアンは首を振って否定する。


  「いや。正規の斥候の人も使えない。この伯爵領では聞いたことがない。」


 ユリアは満足して言う。


  「いいでしょう。イーアン。師匠として指示します。貴方は今ここで探知魔法を習得して、先達として他の斥候達に教えるのです。いいですね。やり方は簡単です。貴方達は、防御の身体強化魔法を使えますね。イーアン。その魔法の概要を言葉で言ってみてください。」


 ユリアに言われてイーアンが答える。


  「はい。ユリア師匠。防御の身体強化魔法は、自分の体全体の表面から1mくらい先までの周囲を、強化した魔力で囲むことで完成します。」


 ユリアは、師匠と認められたことに満足して言う。


  「その通りです。その場合、最大魔力を魔力のままで放出しますね。その放出する魔力を出来るだけ薄めます。そして、いまわたくしのいる位置を含めた範囲まで囲いを大きくしてください。自分の魔力の中に別の魔力や生気があるのを感じたはずです。」


 イーアンが言う。


  「はい。一応薄く広げられたと思う。あっ。自分の魔力に干渉する別の魔力を感じたぞ。」


 ユリアが指示を出す。


  「いいですね。今度は、両目を瞑って集中してください。わたくしが動いたことを感じたら右手を上げて合図してください。」


 ユリアは、両手を広げて上げ下げした。すると、イーアンが右手を上げて合図した。ユリアは聞いた。


  「わたくしが何をしたか分かりますか?」


 イーアンは、少し自信なさそうに答えた。


  「はい。師匠。たぶん手を、あ、両手を上げ下げしたような動きと感じました。」


 ユリアは、弟子の出来に満足して言う。


  「はい。正解です。後は、広げる範囲を大きくすること、広げる方向を前方だけに限るとか、いろいろ工夫したり研究してください。ただ注意してほしいのは、魔力を極限まで薄めないと、敏感な相手には逆探知される恐れがあることです。いいですね。」


 イーアンが畏まって言う。


  「はい、分かりました。師匠。ご指導ありがとうございました。」


 ユリアがさらに指示を言う。


  「それでは、今学んだ探知魔法を実践して、この2km先までの範囲の安全を確認してください。」


 イーアンが指示に従って、目を閉じて集中して探知魔法を実践している。そして、すぐに探知結果を説明する。


  「ここから1時方向1.5kmほど先に数頭のイノシシらしき物が右手方向に移動している。」


 ユリアが、頷きながら少し煽る(あおる)ように言う。


  「はい。それから?」


 イーアンは訝し気に言う。


  「師匠。まだ何かいると?あっ。11時方向1.5kmほど先に右方向に移動する集団がいる気配がします。たぶん、狼の群れで、10頭ぐらいいます。」


 ゆりあは弟子を労って言う。


  「イーアン。よくできました。初めに見つけた対象に集中しすぎないようにね。少しアドバイスしましたが、イーアンは自分で気づけたので探知魔法の実践成功で合格です。おめでとう。」


 イーアンが照れるように言う。


  「いやあ。ユリア師匠の分かり易いご指導のおかけですよ。他の斥候要員にも伝授しますんで。」


 ユリアが師匠らしく言う。


  「はい。必ずやること。それと、技術向上の研究と実践を怠らないこと。実戦現場では、対人対魔物を問わず、風向きにも注意してください。いいですね。」



 ユリアたちは、安全を確認して森の中を進む。なかなかめぼしい薬草が見つからない。ユリアが言う。


  「メディバルの言うように、中級や上級の薬草は見つかりませんね。でも、低級の薬草は一応量がそろいました。もうちょっと、進んでみますか。あちらの木が鬱蒼(うっそう)と生えている先の方を見てみましょう。」


 イーアンが先導して狩人ナイフで邪魔な枝や(つる)を払ってくれる。鬱蒼とした部分を通過して抜けると視界が開け、木々がほとんどない草むらが広がっているところに出た。ユリアがメディバルに聞いた。


  「メディバル。この場所は来たことがありますか?」


 メディバルが首を左右に振って答える。


  「いいや。こんなところにこんな空き地みたいな場所があるなんて、見たことないし、聞いたこともないよ。まだ、そんな深くまで進んでないよな。」


 イーアンも同調して言う。


  「俺たち騎士団の訓練でももっと奥まで入り込むけんど。こんなに木が生えてない場所は見たことがねえよ。」


 ユリアが、目を凝らして(こらして)草むらに危険生物がいないか探している。ユリアは、手に蛇捕獲用の野締め(のじめ)を持って、草の生育密度の高い方へ腰を低くして慎重に歩いていく。すると、ユリアが腰を低く構えた姿勢で止まって、振り返らずに手のひらを後ろに向けて、止まれと合図した。


  「ここに毒蛇がいるから、いま捕獲するね。」


 ユリアは、素早く毒蛇の首のあたりを野締めでくくると解体用ナイフを取り出してさっと喉の方から頭を貫通するように突き刺して止めを刺した。ユリアは、動きを止めた毒蛇を収納魔法に収納した。


 それを見ていたイーアンとメディバルが口をそろえて言う。


  「さすが、ユリア師匠。毒蛇の捕獲も慣れたもんですね。」


 ユリアは、他に危険な生き物がいないことを確認して、本格的に薬草を探し始めた。結局、ユリアはこの場所で、血止め草と毒消し草を含む中級薬草と、ヒール草とマナ草を含む高級薬草をそれぞれポーション瓶20本分が調合できる量だけ採取した。


 ユリアは、言った。


  「さて、これだけ取れれば十分かな。でも、なぜ、この場所だけ薬草の生育が阻害されていないのか、ちょっと不思議だね。メディバルは何か思いつくことある?」


 メディバルは指名されて少しどぎまぎしながら答えた。


  「そうですね。よく見ると、この場所は中心部に行くほど高くなっています。ユリア様の雨の中の噴火成分説で行くと、草が密集して雨が直に地面に当たらないので周囲に向けて雨水の流れが生じ、噴火成分が残留しにくかったのではないかと推測しました。」


 ユリアは、論理的な説明に感動して言った。


  「メディバル。貴女は素晴らしい研究者ですね。観察眼が鋭く論理の筋が一本通っているご説明でした。ファーミルソン様に提案したらいいと思います。他の場所との対比で、薬草が育成しない原因を特定したら、薬草の人工栽培も視野に入ってくるのではないですか?自然任せではないところがいいですね。」


((私は自分ではやらないことにするよ。薬草が生育しない原因究明もメディバルに丸投げしちゃおうかな。))




 ユリアたちは、結局、ほぼ予定量の薬草を採取して、昼食に間に合うように帰ることができた。ユリアは、イーアンとメディバルに礼を言って領主館の玄関前で別れた。昼食後は、ポーションを調合する予定である。


 ユリアは、食堂で昼食を取っていると、クリューソス大公とアリースソン伯爵とファーミルソン医薬部門責任者が連れ立って現れ、ユリアの側に座った。


 ファーミルソンが嬉しそうに言った。


  「午前中は薬草採取に行ったんだね。幸運にも各クラスの薬草が予定量採取できたとメディバルから聞いたよ。私たちの採取班が行っても低級薬草しか採取できないんだよ。何か秘訣でもあるのかな?」


 ユリアは少し恐縮して言った。


  「残念ながら、今回採取が上手くいったのは幸運というしかありません。敢えて言うならば、木々が鬱蒼(うっそう)と茂って通れないところを、斥候要員のイーアンが狩猟刀で切り開いてくれたから発見できたのです。午後は今日採取した原料でポーションを調合します。できたものを鑑定いただくことは可能でしょうか?原料となる薬草が低級、中級、高級とありますので、各級20本、合計60本のポーションを婚約のお祝いとして伯爵様に寄贈するつもりです。」


 アリースソン伯爵は喜び、クリューソス大公にもお裾分けすると言った。ファーミルソンは快く鑑定を請け負った。クリューソス大公は、ユリアが調合するところを見学したいと申し出た。ファーミルソンも同席したいと言った。


 ユリアが、少し困惑しながら言った。


  「調合工程を見学なさっても面白くないと思いますよ。ほとんど鍋に入れた原料をかき混ぜるだけですから。調合中は話しかけられても答えられません。それでよければ、ご見学くださいませ。今日は時間節約のため、5つの鍋を使ってほぼ並列して同時に調合を進めます。低級薬草は数種類を混合した万能外用治癒ポーションに調合し、中級薬草のうち一方は回復ポーション、他方は毒消しポーションに調合し、ヒール草は回復ポーション、マナ草はマナポーションに調合します。」



 見学希望者二人は、それでも引かず、見学することになった。ユリアと大公は、ファーミルソンに案内されて医薬部門の調合室に入った。大公とファーミルソンは、ユリアが手ぶらでついてくるのを不思議そうに見ていたが、収納魔法持ちであることに思い至って納得した。


 ユリアは、調合室に入ると、調合テーブルの5つのコンロの上に浄化した5つの鍋を次々と置いていき、それぞれの側に原料の薬草を置いていった。各鍋に生活魔法で清浄水を所定量入れていき、次々とコンロを点火していった。


 コンロの水がわくまでの間に、原料を薬研ですりつぶしては皿に移していき、都合5つの皿にすりつぶした原料を入れて投入の準備をしていった。鍋の水が沸騰した後、火力を調整して抽出温度を維持できる状態とした。


 さすがに、5つの鍋を同時に撹拌抽出することはできないので、低級薬草から投入し、撹拌抽出注入棒を両手で握り撹拌しながら金縛り魔法の魔力を注入した。静置水分分離容器に入れるまで40分掛かった。結局、順次5つの鍋全部を静置水分分離容器に移し替えるまでに5時間を要した。後は朝まで放置することとした。


 翌日朝一番に、静置水分分離容器の上澄み液が、ポーション瓶にすべて移し替えられた。そのあと、5種類のポーションの等級鑑定式が行われた。少し仰々しいが、監修ファーミルソン、操作メディバル、立会人クリューソス大公およびアリースソン伯爵、見学人伯爵夫人、デイビードとソルフィーナ、新筆頭執事クレメンテで、執り行われた。


 鑑定結果は、低級薬草原料の万能外用治癒ポーションが上級グレード、中級薬草原料の回復ポーションと毒消しポーションがともに特級グレード、ヒール草原料の回復ポーションが超特級グレード、マナ草原料のマナポーションも超特級グレードと鑑定された。


 ユリアは、上級グレードの万能外用治癒ポーションを20本、特級グレードの回復ポーションを10本、特級グレードの毒消しポーションを10本、超特級グレードの回復ポーションを10本、超特級グレードのマナポーションを10本、合計60本をアリースソン伯爵に婚約祝いとして贈呈した。


 伯爵や大公だけでなくファーミルソンも医薬の責任者として、この贈呈品のグレードの高さに驚くとともに大喜びしていた。




((何とか薬草採取が上手くいって良かったよ。生息地発見は斥候要員イーアンの怪我の功名かな。イーアンは探知魔法も習得したし騎士団での地位が上がりまくりそう。ついでに私も伯爵家での好印象を勝ち取れそうだわ。えっ。お嬢様全快で既に好印象だったって?あれは、あくまでも御殿医師ラルグレン様の医療行為あってのことですからね。))


少女は火山噴火の噴出物が雨に混じって降って来て薬草生育を阻害したという仮説を立てました。少女はこれの検証をするかどうかを伯爵家の医薬部門に丸投げした気になっています。いずれにせよ、少女の伯爵家への主な貢献は完了しました。次は何をするのでしょうか。それではまたお会いしましょう。


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