21 『♡を付ける子』
もうそろそろで7月終わりかぁ〜早いな〜眠いなぁ〜(?)
「あ〜、双じゃ〜ん♡ お友達〜♡?」
双くんに案内された病室に行くと、双くんのオレンジ髪をそのまま紫髪をしたそっくりな子がベッドで寝転んでいた。
雰囲気的にその子は語尾に『♡』を付ける感じの喋り方だ。男の子?にしては可愛すぎるけど……。
「よっ、愛☆ 今日は体調楽そうだな☆」
「「いえ〜い♡☆」」
双くんは、体を起こした『愛』と呼ばれる子とハイタッチをして、抱きしめる。
「この感じだと、あと1ヶ月くらいで退院できるって〜♡」
「てかてか〜、僕のことよりそこのお友達紹介してよ〜♡ 『特殊な子』、めっちゃいるね〜♡」
ボクたちをグルッと見回して、面白そうに笑った。
特殊……もしかしてこの子エスパー!?特殊って、ボクと仁ノちゃんのこと言ってるの!?
な、なんか最近、疑心暗鬼すぎかもしれないけど、今までが危機感なかっただけだからな〜……。考えてみればボク、結構ヤバいもんね。
性別隠して女の子として生活してるんだよ!?自分でツッコんでどうなるって話じゃないけど!でもじゃん!?
「言いたいけど言ったらダメっぽいしなぁ〜♡ とりあえず、そこのオッドアイ『チャン』が、いつも双が話してる『あさひ〜』だよね♡」
怪しく笑いながら、愛……さんは朝陽のことを指差した。
笑い方まで双くんにそっくりだ。強いて言うなら双くんは怪しく笑うとき、右エクボをつり上げて笑い、愛さんは左エクボをつり上げて笑う。双子みたい。
あ、いや……双子か?
「ちゃ、ちゃん……あさひ〜……。オレすごいあだ名ついてるねぇ……」
「…………にゃはっ♡ 気〜づいちゃった〜♡」
「わ〜……オレなんかの秘密バレちゃった〜…………」
そのまま愛さんは立ち上がって、朝陽に何か耳打ちをした。
「―――♡?」
「っ……」
すると、ふざけなしの本気で怖がってるような表情を朝陽は浮かべた。
朝陽の反応を見て愛さんは、怪しい笑顔を消すことなく、逆にもっと『楽しそう』な笑顔になる。
「改めまして、僕は御剣愛♡ 双の双子のお兄ちゃんだよ♡ 愛くんでも愛ちゃんでも好きなように呼んでね♡」
「病弱だけど来月には学校行けるね〜♡ 文化祭だっけ〜♡? 次の行事♡」
いたずらっ子みたいに舌を小さく出してハートのポーズを作る。顔は双くんみたいだけど性格は全然違うねこれは!
双子のお兄ちゃんかぁ……どっちかって言うと弟〜って感じだったけど、可愛い系のお兄ちゃんもいるよね。
って、今愛くんと目が合ったような…………。
「金髪ツインテール『クン』♡ キミってさ、『男の子』♡?」
朝陽に耳打ちしたときと同じように、ボクの側に来て愛くんは囁く。
バレ……た?
笑顔で囁いてくる愛くんに、ほんの少し、いや、たくさんの恐怖を感じてしまった。
腹黒ってこういう子のことなんですかね?一番闇深そうなキャラになっちゃった………。




