15 緊張の瞬間
今回は結構早めに書けました!!この調子でなるべく早く投稿していきたいです!
「あ、改めまして……アタシは東仁ノ……お、男だけど……女の子として……生活……してます…………」
気の真高校の女子制服姿の仁ノちゃん、黒板の前でみんなに自己紹介をする。
声が震えきってる……、やっぱり……怖いんだ……。
でも、恐怖心だけじゃない。ちゃんと覚悟がある。
「も、もしよければ……くん付けはやめてほしいです……呼び捨てか……ちゃん付けが嬉しい……です…………」
自分が言いたいことをちゃんと言えてる仁ノちゃんは、やっぱり強いなと思ってしまった。
ボクなら、あんな堂々と言えないや。
…………仁ノちゃんのことがあってからだけど、朝陽がたまに見せる苦しそうな表情……。あれはいったい、何なんだろう……。
ふと朝陽のほうに視線をやると、いつになく真剣で、苦しそうで、悲しそうだった。
下唇を噛み締めてる表情、寄せた眉のシワ。
席は遠いけど、ハッキリと見えた。
「あ、アタシ、ゲームは好きだから……話しかけてくれたら……話すんで…………」
「よろしくお願いしますっ!!」
バッと仁ノちゃんが頭を下げる。
すると少ししてから、1人、また1人と拍手がわき起こった。
「よろしくね〜! 仁ノちゃん!」
「今度ゲーム教えてくれよな〜!!」
男女問わず温かい声。
ボクも自分のことじゃないけど、本当に嬉しく思う。
「っ! はいっ!!!!」
びっくりしたように頭を上げて、仁ノちゃんは笑顔になった。
それを見て、ボクも笑顔になる。
仁ノちゃんの嬉し涙が、つぅっと頬にこぼれ落ちるのを見ながら。
昼休み〜
「に〜のっ! めっちゃ元気じゃ〜ん! どおどおっ? 友達できたっ?」
昼休みが始まった途端、優衣ちゃんが仁ノちゃんに駆け寄る。
恥ずかしそうにしながらも、うん!と仁ノちゃんは大きく頷く。
「さっそくモテ期到来じゃな〜い?」
朝陽も仁ノちゃんのほうに行って、茶化し始めた。
「あっ! こらっ、朝陽は余計なこと言うなっ!」
いくらなんでもなんとなく苛ついて、朝陽のことをスパァンと思いっきり叩く。
自分でもびっくりして、『ボクにこんな力あるんだ……』と感心してしまった。
相当効いたのかズルズルと朝陽はしゃがんで頭を押さえる。
「わ〜、飛鳥ちゃんに叩かれたよぉ〜。いた〜い」
「ウソ泣きならもう少しうまくやりなよ…………」
「グハッ…………」
朝陽はきっとボケを狙いに行ったのだろう……。でも…………仁ノちゃんの追い打ちをかけるような、悪気のないツッコミが朝陽の心に深く傷をつけた気がする…………。
無自覚天然ツッコミほど痛いものはないよ。
すると、そんな朝陽を嘲笑うように一つの影がこっちに寄ってきた。
「おっ! 朝陽が死んでる〜」
えっ……こんなイケメンいたっけ!?笑顔が輝きすぎっ!
太陽みたいにキラキラなオレンジ髪が眩しいデスヨッ!?
ってか『朝陽』って呼んでたし知り合いだったりするの…………?
「むぅ……双、そんなに言うならお前だって仁ノちゃんの正論攻撃受けたらいいじゃん!」
『双』、と朝陽に呼ばれるその男子は、怪しくニィっと唇の端を持ち上げた。
双くん出る出る言っておきながら最後の一言(?)だけで終わっちゃいました……。まぁ……私の作品です……訳あり男子と思ってくださいw




