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『霧島華音』 ~不思議の依頼お受け致します。~  作者: hermina
第4章 『雷光のケモノ』
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『雷光のケモノ』 其の三

ザァァァァァァ・・・


ピシャーーーーンッ!


ゴロゴロゴロ・・・


「機嫌悪そうだなぁ・・・」


私達は花子さんのチカラで、玄関の扉を『霧島高等学校』へと繋いで、今は校庭ににいる。

ここを選んだ理由は二つ。

一つは、雷獣を保護した場所の近くである事。

そしてもう一つは、いざという時の為に広い場所の方が都合が良いと言う事。

そのいざという時ってのが来ないと良いんだけど。


ピシャァーーーーーンッッ!!


ザァァァァァァ・・・・


うん、来る確率のが高そう。


(香奈。何時戦闘になっても良いようにな。)


「はい、かのんさん。」


「・・・やっぱり、そんなにヤバそうな感じですか?」


「うん、見ての通りね。」


ゴロゴロゴロ・・・


もはや擬音だけで埋まっちゃいそうな位の天候だよ。

さくさくと雷獣を返してご機嫌を直して貰わないと・・・


「では、かのんさん。早速呼びかけてみます。」


(うむ。)


「え?呼びかけるって?どうやるんですか??」


「こうする・・・のよ!」


私は拡声器を取り出す。

校庭で集会とか運動会とかで出てくるアレね。


「へ?そ、それでですか・・・?」


「うん。」


なーんか、依子ちゃんが言いたそうだけど・・・コホン。

改めまして・・・


「あ〜あ〜あ〜テステステス」


コンコンコンっと拡声器を叩いたりする。

うん。OKOK♪

はぁ・・・っとため息が聞こえた気がするのは気のせいだ。

緊張感が無い?そんな細かいことはどーでも良いんです。

大声で呼ぶ?念話的何かを使う??だってコッチの方が効率良いんだもん。

まあ、それは兎も角。


「え〜え〜雷獣さん雷獣さん。お子さんは保護しております。お子さんは保護しております。」


大事な事なので2回言います。


「お子さんは無事です。お子さんは無事です。お怒りを鎮め、お子さんを引き取りに来て下さい。」


こんな感じで何回か呼びかけてみる。

お、この場所にしておいて良かった点がもう一つあったよ。


ご近所迷惑にならない。


この辺り山の上だし、家少ないし、寧ろ学校の寮くらいだし。

なんて考えていると・・・


ピシャァァァァァァァーーーーーーーーンッッッ!!!


バリバリバリバリッッッ!!!


一際大きい雷鳴が校庭・・・私達の50m位前・・・に落ちる。


激しい音と光に目がくらむ。

あわわわわわ・・・ちょっとビリってきた。

やがて、目が慣れてくると其処には、サルにも似た顔にタヌキの胴、虎っぽい手足に・・・尾はヘビって・・・


ぬえじゃん!!」


その姿は話で聞いた鵺のモノと酷似している。


「どういう事です?かのんさん?」


(ふむ。一説では、雷獣とは鵺の事であるとされているモノがあったが、その説が正しかったようだな。)


ヒョーヒョーヒョー


「うわっヒョーヒョーって鳴くんだ・・・ちょっと気持ちわる・・・って」


ギロリ


「ごめんなさい、ごめんなさい。そんなつもりは無かったんですぅ」


ヘコヘコと謝る私。だって、無駄な争いは避けたいじゃない?

・・まあ、コレで戦闘になったら自業自得だけど・・・「鵺の鳴く夜は恐ろしい」ってのはこの事ね。


(香奈。そんな事より、子供を帰すんだ。)


っとと、そうでしたそうでしたっ


「依子ちゃん。」


「・・・はい。」


依子ちゃんは抱きかかえていた雷獣の子供を校庭に降ろす。


キュイーキュイー


ほら、コッチはこんなに可愛く鳴くのに・・・


ヒョーヒョー


気持ち悪ッ!!


キュィーキュィー・・・キュキュキュィーーッ!!


ヒョーヒョー・・・ヒョヒョヒョーッッ!!


あ、あれ?

何かエキサイトしてない?


キュィ!


子供の雷獣はぷいっと顔を背けると、依子ちゃんの肩までぽーんって乗った。


キュキュキュ!!


うーん・・・どう言う事??


ピシャーーン!


雷光が私の直ぐ側に落ちる。


ビリッときたっビリっときたぁ!


「え?え?」


心なしか・・・鵺の怒りの矛先がこっちに来てない??


(ふむ・・・)


「どう言う事でしょう?かのんさん?)


(恐らくだが・・・子供の雷獣は依子と一緒に居たいとか言って、親の鵺は其れを許さない。)

(それで・・・だ。何とか依子と居たい雷獣は、この人達のが強いからーとか、守ってくれるからーとか言って・・・)


「えっと、つまり?」


(ならば試してやろう。戦って納得できたら一緒に居ることを許そうとか何とか・・・なったんじゃないか?)


ちらっと鵺と雷獣を見ると・・・


こくこく


頷いてるぅぅぅぅ


・・・

・・・

・・・


分かりました。分かりましたよぉバトれば良いんでしょう?バトれば。

適当に手を抜いて・・・穏便に済ませよう・・・うん。


(ちなみに鵺は、手を抜いたら殺すぞ?って顔をしている。)


「エスパーですかっ!!」


はぁ・・・やるだけやってみますか。




−−−−−−−−−−




基本的に1週間に1回の更新になります。

次回更新は12月18日の14時30分頃になります。

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