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究極の美女の幸せ  作者: 森しゃおこ


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エピローグ3 究極の美女の幸せ



窓の外を見る。吹雪が強くなってきた。北海道の冬は寒い。古い家だが床暖房もあるし家自体にしっかり防寒がなされているので心配はない。



ミシッ…




嫌な音がした。音の出どころを探す。



 振り返った瞬間、ごぉっと言う音とともに何かが私の身体を押しつぶした。






 夢を見た。これは昔の夢?いや未来の夢?





私は宮下くんと一緒に登校している。たわいない話は途切れることはなく私も宮下くんもずっと笑っていた。


教室に着くと和子が声をかけてくる。図書室に新しい本が入ったらしい。その本はあまり売れてはいないけれど和子の好きな作家が書いたもので私も貸してもらった。激しい盛り上がりはないけれど気持ちのいい展開に爽やかな読後感のある素敵な本だった。


はしゃぐ和子の隣からイケイケグループの女の子たちがやってくる。私に美容法を聞きたいらしい。私は先生のところで教わったエステの器具や美容にいいツボを教えてあげる。彼女たちはお礼にと駅前にできた新しいスイーツ店のマカロンをくれた。もちろん和子の分もある。



授業を終えると宮下くんと下校する。宮下くんは私の家の前まで送ってくれると名残教そうに手を振って帰っていった。あんな顔をしなくてもまた明日も会えるんだから、宮下くんもしょうがないなぁと思いつつ自宅に向き直ると車のクラクションが鳴る。



マルボウ先生だ。今日は真っ白いベンツに白いスーツまで着ている。私がどこかお出かけですかと聞くと沢木さんと食事に出かけると嬉しそうに答える。それだけじゃない。かなえさんへの画期的な手術法を思いついたらしい。嬉しそうな先生の顔にこっちまで嬉しくなる。またエステでもトリートメントでもいつでも来なさいといいエンジンを掛ける。



先生ったらかなえさんのことが嬉しくてそれを伝えるために私の所まで来たらしい。そりゃあ私もかなえさんのことはずっと気になっていたから嬉しいけれど、先生は整形の事となると本当に子供みたいだ。



自宅のドアを開ける。

香ばしい香りがする。母がお得意の何でも炒めてソースがけ料理を作っている。父は定位置で新聞だ。走り寄ってくる小さな影もある。ねこんだ。ねこんは嬉しそうに私の膝に頭を擦り付ける。



私はねこんを抱き上げると、父にいつもこんなに早く帰っていいの?と問う。父はメガネをくいっと上げ家族より大事な仕事なんてないよ。と、ここぞとばかりに格好をつけている。


 それを聞いた母はまたいつもの騒がしさで何言ってるのよこの人ったら新聞見に帰ってきてるようなものでしょ、何が面白いんだか。そんな冷やかしを物ともせず父は新聞に視線を戻す。



いつもと変わらない両親。祖母からも電話がかかってくる。次はいつ帰ってくるの?祖母はそんな催促の電話ばかりだ。一人で寂しいのだろう。今度の連休にでも帰ってあげようよというが父と母は難色を示す。お金もかかるし時間も…。



しかし私は諦めない。家族より大事なものなんてないんでしょ。



その一言で帰省が決定した。祖母も喜んでくれるに違いない。早速電話を入れよう。



リダイヤルするがなかなか電話に出てくれない。祖母の喜ぶ声を聞くのが楽しみだ。早く出ておばあちゃん。早く…。

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