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第8話:白銀のスライムが落とす同期との堅い友情

第8話:白銀のスライムが落とす同期との堅い友情

俺の初めての職場Bランクパーティ「天眼の剣」の入隊式はエルザイムの公民館で行われた。

初心者冒険者にして俺のヒュドラのストライクソードは、明らかに周りの雰囲気を壊しているのは人生経験の浅い俺でも分かる。実際誰も近寄らないのだ。

パーティリーダーの演説が終わり、半年間の研修期間中に役職が決まるという。そして半年間は公式戦では固有スキル無しでの戦いが条件というなんとも実戦向けのパーティだと思っていた。

そのまま俺が配属されたのは第7班、別名は皆殺しの天眼と呼ばれる班らしく、周囲や味方への被害が想定される攻撃を使用するメンバーが集められてるらしい。その為、ある意味では「天眼の剣」の剣としてそのものとも言えたが、味方を傷つけるかもしれない諸刃でもあった。

メンバーは6名、見た感じ新人は俺を含めて2名、4名の上司になる班員と班長は正直冒険者の正姿勢すら全く意識してる様子は無さそうだ。

「うーす、お前、ヒュドラのストライクソードとか頭イカれてんのか?しかも固有スキルはロケットパンチ……笑うしかねぇな」

「ハハハ!」

「「フフフ……」」

俺は正直ブチ切れそうだった。コイツらにロケットパンチをお見舞いしてやろうか。

だが、新人の1人、ジョンは違った。

「先輩!彼は有能だと僕は思います!僕は昨日彼がルピー属性装甲のスライム十数体まとめて倒すのを見かけました!」

それは秘密にして欲しかったなぁ……だが、上司達はさらに笑う。

「そりゃあヒュドラの毒なら余裕だろ!ハーハッハッハ」

「武器にすがる人間は武器に溺れるって育成機関で習わなかったの〜?フフフフ」

ジョンも悔しそうにしていた。

「お前ら無しでも仕事は回るから外回り行ってこい。あ、研修期間中だから保険は降りねぇぞ〜」

「リーダーが優しく教えてくれたんだから行ってきなさいよ〜死んだら、そのヒュドラの剣は私が売るね」

俺は本気でキレそうになった瞬間にジョンが「行きましょ、ディレオスさん」と言い、外回りのルートを歩く。

「ジョンさんすまなかった。ジョンって呼んでもいい?」

「もちろんですよ!僕もディレオスと呼んでもいいですか?」

「あぁ!よろしく頼む」

そのまま二人でエルザイムの外回りの石壁の上を歩く。

「ディレオス、何故ヒュドラのストライクソードを使ってるんですか?」

「あー安く売って貰えたからからかな」

「確かにヒュドラの毒でストライクソードだと危険ですもんね……でも僕なんてお金が無くて父親の退職金の半分で買ってもらった黒亀の鱗の剣ですよ……しかも固有スキルは剣威上昇(シャープ・アップ)……切り裂く力は強いですがルピー属性にはスライムが限界でしたね……」

俺は少し考えた。黒亀の鱗は相当な硬度と耐久性を持つ。それにシャープ・アップを使えばルピー属性装甲のスライムなら貫通するはず。

「そのスライムどんな色だった?」

「白銀でしたね。レアだなぁと思って戦ったら想像以上に硬くて逃げましたよ……」

間違いないプラチナスライムだ。攻撃はしないが初心者冒険者から準中堅者冒険者レベルの経験値と稀に落とす叡智の白銀塊は世界中の魔法系職業のトップランカー達が愛用する杖の材料になる。

「俺でよければ……必勝法はある。育成機関の時に装甲実験をしたから……」

「本当ですか!?……でも倒されてるんじゃ……」

「プラチナスライムの特性は光の反射を曲げて、視覚じゃ見えないようにするところだ。そしてほとんど動かない。チャンスはある」

彼の目は輝いていた。ジョン、君に上司から守ってもらったお礼がしたい。それが俺の気持ちだった。

「どこで見かけた?」

「平原中央部の小池です。ほらあそこの……」

彼が指を指した方向を俺は見る。

「ジョン、一つ聞かせてくれ。幸運の数値はどれくらいある?」

「え?実はBしかなくて……」

「俺もB+程度だ。だがこれは平均的には高い方なんだ。俺は経験値目当てだ。素材はジョンの好きに使え。その代わり仕事サボった罰は一緒に受けてもらうぞ」

「えぇ!上等です!行きましょう!」

石壁から飛び降り、小池まで向かう。ジョン、俺の目に狂いがなく、彼の言ってる事が本当なら必ず勝てる。

そのまま池に近づくと俺はジョンに屈むように指示を出して、アイテムポーチから煙玉を取り出して、そして点火し、転がすと僅かに景色が歪む。

煙玉からプシューと白煙が辺りに広がると、煙が目の前で動き出す。

「ジョン!お前が奴に装甲に僅かでもヒビが入ったら勝ちだ!行くぞ!」

「え、え!?はい!」

ジョンは抜剣し、固有スキルを唱える。

「剣威上昇「シャープアップ」!!」

煙が動いた先にジャンプ回転斬りのように斬るとガコン!!という激しい音が鳴り、俺はその位置に向かって、ヒュドラのストライクソードのスパイクを向ける。

「ジョン!下がれ!」

ストライクソードを槍みたいに投げると同時に火炎玉も投げて、煙の燃焼剤に火がつきヒュドラの毒が僅かに気化しつつ、スパイクが命中したのかガッシャン!という再び激しい音が鳴る。

「ジョン!もう少し離れろ!」

まだ生きてるはずだ……とどめは……ヒュドラの毒を含んだ煙が晴れた瞬間、死にかけのプラチナスライムに向かって、投げナイフを正確に狙って投げる。ただの投げナイフではなく、俺が小学生時代に冒険者になった時に役立つと思い、6年間、磨き、鍛え上げたただの鉄だが、その鋭さと強度はプラチナ属性を貫通することは育成機関の実験で試してある。

ジャキン!という音でプラチナスライムは砕け散った。

ジョンも元気そうだが、唖然としていた。

「ジョン!素材はお前の手でやるんだ!それが冒険者だろ?」

「……あ、あぁ!すぐにやる!」

プラチナスライムの装甲を見た時に彼は腰を抜かした。ガキン、ガキンと剥ぎ取りが上手くいかない音が聞こえる。

「なんだよ!これぇ!?」

「ま、マジかよ……」

これはプラチナスライムを食した、レジェンドミスリル属性のスライムだった。プラチナスライムの属性で自分を隠して生き延びていたのだろう。そのおかげか、レジェンドミスリルの質も厚さも並大抵のものではなかった。

「俺の投げナイフの予備なら採取できるはずだ」

大切に鍛え上げたナイフを渡すと彼は震える手で剥ぎ取り、経験値とレジェンドミスリルを手にする。

「すげぇ……すげぇよ!!ディレオス!尊敬します!」

「ありがとう、さぁ、それを隠して、怒られに行こうか」

「はい!」

その後、パーティ本部の掃除と雑用を1週間させられた。同時にエルザイムの街でレジェンドミスリルのスライムが出現したという噂が広がり、多くの冒険者が手当り次第にスライムを狩るようになった。

こんばんは!ご拝読ありがとうございます!黒井冥斗です!今日は存在しない学生時代の夢を見ましたね。格安雀荘に行くという夢を見ました。フリードリンクが170円で飲めるとか1時間300円みたいな本当にお金が無い学生さん向けの所でしたね。ちなみに一緒に行ったメンバーは後輩から先輩まで幅広い感じでした。皆で自転車をこいで、大通りの道外れにある古い雑居ビルにある感じです。ですが黒井は麻雀のまの字も分からないくらい経験が無く、とりあえず役を作れという事しか知りません…とても楽しい夢でしたので小説を書くエネルギーになりました。皆様もいい夜と共にいい夢を!

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