53話
久しぶりに夜に寝た。
ウルフも集め終わり、ここにいる理由もなくなったので雑談もそこそこに切り上げて帰った。
帰り道は太陽の方向などを見れば大体わかるので迷うこともない。
最悪分からなくて迷ったとしても魔の森は奥に行けば行くほど魔物が強くなるので、逆に弱い魔物のいる方向に歩いていけばいつか出られる。
帰り道の道中は安全なものだった。
ウルフは索敵の端っこに何体か引っかかる程度しかいなかったし、ゴブリンなど物の数ではないからな。
帰っている段階で魔力を温存する意味はあまりないので、帰り道は皆魔法解禁にしていたのだが意味は無かった。
そもそも俺の魔法だけでもゴブリンにはオーバーキルなのにそこに+3人分とかゴブリンからしてみれば
『どんな地獄だよ』って感じになるだろうな。
帰った俺たちはまず、冒険者ギルドに顔を出す。
「買取はここでいいのかな?」
恐らくそうであろう受付嬢に聞く。
聞いたのはアストだが。
「はい、買取はこちらです」
「じゃあ、買取をしてもらってもいいかな」
「ではこちらに買取するものをお出しください」
アストが俺を見た。
出せってことですね。分かります。
俺はゴブリンの魔石を出した。
魔石を出すトレイも魔の森使用なのか俺が一番最初に着いた街よりも2周りくらい大きかった。
「以上でよろしいですか?」
「いえ、彼のアイテムボックスにはまだ解体していない魔物があるからそれの解体を頼みたいんだけど」
「解体ですね、手数料として報酬から1割引かれますがよろしいですか?」
「はい、大丈夫です」
「では冒険者プレートを出していただいてもよろしいですか」
「はい、どうぞ」
4人が順番に受付嬢にプレートを渡した。
俺のプレートは良いとしても、アスト、二ル、メリアは貴族の子弟だからプレートにも名字が書いてあるのだがそれを見ても特に大きな反応はせず一度ちらりとこちらを見るだけだった。
貴族の子弟、特に三男以降は冒険者になることが多いと聞くからまあこんなもんかとしか思わなかったけども、メリアはここの領地を治めてる貴族の娘だしもうちょっと驚かないか?
普通なら。
って思ったけど、それはもう散々領主本人の登場と3兄弟の登場でやってるんだろうな。
ここの受付嬢はすでにロスラリス家に対する耐性を獲得しているようだ。
要らない耐性だな。
「おや、皆さんパーティー登録はされてないのですか?」
パーティー登録?何それ?と思い3人を見る。
「ああ、そんなのあったな」
「魔の森が楽しみ過ぎて登録するの忘れていたな」
「そうですね、私も忘れていました」
「では、パーティー登録をしておきましょうか?」
「はい、ぜひお願いします」
「リーダーはどなたにしましょうか」
「アストでいいんじゃないか?」
「なんで僕なのさ、ケイとかどう?」
「俺?面倒くさそうだから拒否する。アストでいいんじゃない?」
「ええ、ケイも?メリアさんはどう思う?僕よりケイの方が良いよね?」
必至だな、アスト。そんなに嫌か。
「いえ、別にアストさんで構いませんよ」
「そ、そんな馬鹿な」
「諦めろって、そんなわけなんでリーダーはアストでお願いします」
「はい、了解いたしました」
「では、こちらの番号札をお渡しします。番号札を持って解体場の方までお願いします」
「はい、分かりました」
テンションダダ下がりのアストが受け取り、俺たちは解体場の方に向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「すいません、解体をお願いしたいんですけど」
「おうよ、それじゃあ獲物を出してくれや」
言われた場所に次々とウルフを出していく。
出てくるウルフはとどまるところを知らず、300、400、500と出てくる。
「ちょ、ちょっと待った」
「なんですか?」
「あんちゃん、一体幾つ獲物を持ってきたんだ?」
「3000ほどですけど」
「3000!?嘘だろ、って言いたいとこだけど既に目の前でこんだけ出されたら信じるほかねえな。
悪いんだけどよ、今日はこのくらいにしといてまた後日持ってきてくれねえか?3000も一気に出されちまったら作業が滞ってしまうんだ」
「まあ、別に構わないですけど」
「そうか、済まねえな。また明日以降に500ずつ持ってきてくれ」
と言う訳で、今日は500体分しか出せなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
解体も終わり、無事報酬を受け取り屋敷に戻る。
「なあ、結局500体分しか解体してもらえなかったけどどうする?明日以降もほぼ毎日行くつもりだろう?このペースだと全然減らねえよ?」
「ここのギルドは魔の森から一番近いだけあって他よりも断然に大きく作られてはいるのですが、流石にあれほどの量をしまい込める容量のあるアイテムボックス持ちがいることは想定していなかったのでしょうね」
「うーん、どうしようか。魔の森から帰ってきた後に僕たちで解体することも出来るけど」
「手際はよくねえし、慣れてないから商品価値が下がりかねないよな」
「あれだけ大量なんだし商品価値が下がることはもう大した問題でもないけど、あの量を4人でってのは無理があるよな」
「3000人いれば一人1体ですぐ終わるのにな」
「あ、良いこと思いつきました。家の騎士団員たちにやらせましょう。3000人くらいなら余裕でいますし」
まさかニルの冗談でその発想に至るとは。
「そんなことしていいのかい?」
「お父様の許可さえ取れれば問題ありません。騎士団は戦争時に魔物を狩って腹の足しにしていますしその練習台の提供とでもいえば普通に許可くらいとれるはずです。
それに、私たちの修行の邪魔になるとでも言っておけばいいのです。
強くなることが家訓の家ですから、修行の邪魔者は排除してくれるでしょう。
使えるものは使っておかないと損ですからね」
「じゃあ、許可が出たらお言葉に甘えさせてもらおうか」
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ステータス
名前:ケイ
年齢:15
スキル
鑑定Lv4(232/400) アイテムボックスLv5(230/500)
投擲Lv3(181/300) 剣術Lv7(448/700)
槍術Lv3(178/300) 槌術Lv3(178/300)
斧術Lv3(178/300) 杖術Lv3(178/300)
盾術Lv3(178/300) 火魔法Lv8(73/800)
水魔法Lv6(115/600) 風魔法Lv6(340/600)
土魔法Lv6(21/600) 聖魔法Lv5(419/500)
ユニークスキル
練度増加Lv4(187/400)
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