37話
台風凄いね。
異世界生活121日目
「漸く一学期が終わったね」
「ええ、ケイさんも無事間に合ったようで良かったです」
「間に合わなかったらあとで一人で行く羽目になるから頑張った」
「ほんとにヒヤヒヤしたわ。まさかあれほどまでに歴史学が出来ないとは」
一学期の終業式も無事終わり、明日から夏休みだ。
夏休みの期間は2ヵ月と、日本の高校の平均的な期間より少し長めだ。
「あ、そういえば夏休みとは言え学園には通わなくなるわけだし貴族様は貴族様、平民は平民に戻った方がいいのかな?スぺシオンサム様とサングイネア様とロスラリス様はどの様に思われますか?」
俺は3人を見て真顔で言い放った。
「キモッ」
スぺシオンサム様は心底嫌そうな顔をしてそう言った。
酷い。
「あ~、似合わないね」
苦笑しながらサングイネア様に言われた。
「違和感しかないですね」
とはロスラリス様が。
「皆して酷いな。特にニル。それは言い過ぎじゃね?」
「いや、あれは無理だわ。その言葉を使い慣れてないの丸わかりだし普段こんな感じなのにいきなりそれはちょっとな。
俺自身も家名に様付けで呼ばれるのに慣れてないのもあるけど」
「確かにちょっと似合ってなかったけど学園を卒業したらそう呼ばれる可能性もあるんだし露骨に反応するのはやめた方がいいと思うよ」
「そう言うアストルムもかなり顔に出てたぞ」
「そうですね」
「ええ、本当?僕もまだまだか。ロスラリスさんは流石だね」
「淑女教育の一環で身に着けました。それにロスラリスの名を聞いて媚を売る下賤の輩はたくさん見てきましたから。慣れもあります」
「大変なんだな、貴族って」
しみじみとつぶやくと
「木っ端貴族の3男は伯爵家とは家格が違い過ぎてわかりません」
と、ニルが唐突な自虐を始めた。
まあ平民の俺からしたら貴族な時点でその自虐は失敗してるけど。
「そういう輩は偶に見かけるね。見ててあまり気持ちの良いものではないよ」
「貴族同士のやり取りなどで感情を出すとあまりよくありませんから嫌な相手でも我慢する必要があるのです。仕方がありません」
「ま、この話はこれくらいにしといて早速行こうぜ」
「そうだね」
「そうしましょう」
と言い、事前に準備を済ませておいた荷物をすべて俺のアイテムボックスの中に入れ近くまで迎えに来てくれていた馬車に乗り込み出発した。
勿論、御者と護衛はセットである。
馬車内は広く、俺たち4人と次女1人が乗っているのに狭苦しいと思う事は無かった。
他の問題はあったが。
「ああ、暇だねえ」
「仕方ないな、我慢しろ」
「楽なだけましだと思うよ」
「ロスラリス領まで10日ほどかかりますよ」
突っ込まれた。
ロスラリスは紅茶を優雅に飲みながら嫌な情報をよこしてきた。
馬車揺れて紅茶なんか飲めないだろって?
それがそうでもないんだ。
王都からロスラリス領までの道は綺麗に整備されておりあまり揺れない。
この世界の文明レベルは中世だが、魔法が存在しており地球とは比べ物にならない速度で道を整備することが出来るのだ。
そのうえロスラリスは国境に接する地なので異変が起きた場合にいち早く王都に知らせられるようにするために綺麗に整えられていた。
それでも揺れてしまうときもあるはず。
だがそれは魔道具を使い揺れを抑え込んでいる為に馬車内でも紅茶を優雅に楽しむことが出来るのだ。
因みに、馬車は1日でおよそ150㎞走る為、王都~ロスラリス間は約1500㎞だ。
遠いと思っただろうか。
東京~大阪間を1往復して、もう一度大阪に行けば1500㎞だ。
日本の新幹線の平均速度は約時速150㎞の為10時間もあれば着く距離だ。
マッハ1を超える戦闘機なら1時間もかからないだろう。
地球の文明の利器とは素晴らしいな。
あ~暇だ。
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ステータス
名前:ケイ
年齢:15
スキル
鑑定Lv4(36/400) アイテムボックスLv4(396/400)
投擲Lv3(49/300) 剣術Lv7(116/700)
槍術Lv3(46/300) 槌術Lv3(46/300)
斧術Lv3(46/300) 杖術Lv3(46/300)
盾術Lv3(46/300) 火魔法Lv7(446/700)
水魔法Lv5(326/500) 風魔法Lv5(491/500)
土魔法Lv5(226/500) 聖魔法Lv5(169/500)
ユニークスキル
練度増加Lv4(0/400)
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