11/11
あとがき
設定そのものは、よくある婚約破棄ものです。婚約者が別の女性を優先し、令嬢が見切りをつけて婚約を解消する。そこだけを見れば、珍しい話ではありません。
ただ今回は、単なる「ざまぁ」で終わらせるのではなく、貴族家同士の婚約を一つの契約として捉え、その契約を軽んじることが、どれほど大きな信用の損失につながるのかを描いてみました。
お金で払える違約金や慰謝料と違い、一度失った信用はすぐには戻りません。前金を求められる、条件が厳しくなる、以前なら任せてもらえた仕事から外される。そんな小さな変化の積み重ねこそ、信用を失う本当の怖さなのではないかと思います。




