新たなる闇
これは3メートルはある彫像のような魔物と、その部下の会話である。
「夜叉丸よ」
「はっ! マグノリア(Magnolia)様」
夜叉丸と呼ばれたシノビはマグノリアの前にひざまずく。
「おまえはテンペルを攻撃するのだ」
「テンペル、ですか?」
「そうだ。我々闇の勢力の敵……そしてテンペルにはあの男がいる」
「あの男……セリオン・シベルスクでございますね?」
「そうだ。おまえはセリオン・シベルスクを暗殺するのだ」
「は! かしこまりました!」
黒い闇がうごめいていた。
夜叉丸はテンペルに侵入した。
夜叉丸は空間転移の術が使えた。
その時、エスカローネは聖堂で祈っていた。
夜叉丸がわざと背後から近づく。
「誰!?」
エスカローネが気づいた。
「我が名は夜叉丸。私怨はないが我が主からの命で、おまえには死んでいただく」
夜叉丸が刀を構えた。
その時、夜叉丸に光の刃が飛ばされた。
夜叉丸はくるりと反転し、光の刃を受け止めた。
「エスカローネに何をするつもりだ!」
「現れたか、セリオン・シベルスクよ。我が真の狙いはおまえだ。我が主君の命だ。消えてもらう!」
夜叉丸はセリオンに刀を向けた。
セリオンは大剣を出した。
夜叉丸がすさまじいスピードでセリオンに斬りこんでくる。
夜叉丸の剣は際立っていた。
「くっ!?」
セリオンは大剣で反撃する。
その攻撃は空振りに終わった。
夜叉丸は驚異的な身体能力を持っていた。
夜叉丸の刀は忍者刀だった。
やや短めの刀だ。
後退した夜叉丸はセリオンにシュリケンを投げつけた。
セリオンは大剣でたやすくシュリケンを斬りのける。
「フン、さすがにやるな、セリオン・シベルスクよ。だが、これはどうだ?」
夜叉丸は雷電をまとわせると、雷電の刃を放った。
「雷電刃」である。
セリオンは光の大剣で受け止めた。
「雷の刃をくらうがいい!」
夜叉丸は雷の刃をセリオンに向けて、次々と撃ちだした。
夜叉丸の刀から雷電刃が放たれる。
それに対して、セリオンは光の刃光波刃を放つ。
夜叉丸は不意に雷電刃を止めて、分身して斬りかかってきた。
「分身斬!」
夜叉丸は「二人」で攻撃してきた。
セリオンは二人まとめて大剣で斬り払った。
セリオンは大剣で夜叉丸に迫った。
「ぐっ!? この技も通じぬか!?」
夜叉丸は焦った。
「だが、この雷電の刃で! 死ね!」
夜叉丸は雷電刀を出した。
夜叉丸はセリオンに斬りつけてきた。
セリオンはそれより速く夜叉丸を斬り捨てる。
「ぐっ、がはっ!? 我が主君よ……申しわけありませぬ……」
夜叉丸はばたりと倒れた。
セリオンはエスカローネに近づいた。
「エスカローネ! けがはないか?」
「ええ、大丈夫よ。セリオンが守ってくれたから」
「それにしても、この男……サタンの手下ではなさそうだな。いったい何者だ?」
「セリオン、あれを!」
「あれは!?」
夜叉丸の死体は影に呑まれた。
「また、新しい闇の勢力か……」
「どうやら、夜叉丸は倒されたらしい。次に向かうのはおまえだ、金剛鬼よ」
マグノリアが金剛鬼に命じた。
金剛鬼は4メートルはある、青い鎧を着た巨漢だった。
「わかっております。夜叉丸は敗れましたが、我らが必ずやセリオン・シベルスクを始末してごらんに入れましょう」
「金剛鬼よ、おまえに邪鬼たちを兵として与える。それを有用に用いるがよい」
突如、謎の勢力が中央公園を占拠した。
彼らは多数の邪鬼たちを従えていた。
セリオンとアンシャル、アラゴンはスルトの執務室に呼ばれた。
「シュヴェーデの中央公園が占拠された。敵は何者かわからぬが未知の敵だ。どうやら彼らは『鬼』らしい。三人は各地区を邪鬼たちから解放し、中央公園にいるボスを倒すのだ。私は聖堂騎士200名と共に中央公園に攻撃を仕掛ける!」
セリオンたちは各地区に散った。
スルト率いる聖堂騎士は中央公園にいた邪鬼たちを攻撃した。
勇敢な騎士たちが邪鬼たちを退けていく。
「いったい何をやっている! 敵はたかが200人ではないか! ええい、使えん奴らめ!」
「おまえがボスか?」
「きさまは……確か、スルト騎士団長、そしてテンペル総長! セリオン・シベルスクはどうした?」
「セリオンはほかの地区で戦っている。私はセリオンの代わりだ。セリオンには劣るが、この私がおまえの相手をしよう」
「フン、きさまごときにこの金剛鬼が後れを取ると思うか! 死ねい!」
金剛鬼が大剣でスルトに斬りつけてきた。
スルトはニヤッと笑うと、片手の豪剣で金剛鬼の大剣を受け止めた。
「ぐぬう!? 片手でこの我の大剣を受け止めるだと!?」
「フッ、この程度か。では私も本気で行かせてもらうぞ?」
「!?」
スルトは豪剣に雷霆をまとわせた。
「おまえの鎧は私の雷霆の前に意味をなさない。くらえ! 雷霆斬!」
スルトが雷電をまとった一撃を金剛鬼に叩き込む。
金剛鬼は全身を感電させた。
「ぐううあああああああああ!?」
「そしてとどめだ! 雷霆剣!」
スルトが雷霆の剣で金剛鬼を斬りつける。
金剛鬼は絶叫を上げて倒れた。
「敵のボスは倒れた! 戦友諸君、我々は残敵の掃討に移る!
スルト率いる聖堂騎士たちは残った邪鬼たちを追いつめ、倒していった。
金剛鬼の死体が影に呑まれた。
「まさか、あの金剛鬼まで敗れるとは……かくなる上はこの我自ら出るしかあるまい……それにしても、テンペルか……それほど強いのか……」
マグノリアは突如軍の基地に現れた。
マグノリアは闇の槍で軍人たちを虐殺した。
マグノリアは命乞いする軍人にも容赦をしなかった。
確実に闇の槍で殺害していく。
軍の基地は流血であふれた。
その次はマグノリアは国防省に現れた。
マグノリアの闇の槍が国防省の職員たちを血で染めていく。
マグノリアは一人の女の職員に目を止めた。
「きさまは伝令として生かしておくことにする。我はシュヴェーデのノイアー(Neuer)市長を攻撃する。そして殺すだろう。死にたくないなら警備を万全にしておくのだな。では、さらばだ」
そういうと、、マグノリアは国防省のオフィスから消えた。




