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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Zwei Proserpina
64/196

パンツァー・ツァール

パンツァー・ツァール(Panzerzar)。

「出撃準備、OKです。いつでも出撃できます!」

パンツァー・ツァールとはツヴェーデン軍が保有する人型機動兵器である。

色は全身赤で、四つの腕がついている。

そのコクピットにパイロットスーツを着たヴェロニカが座っていた。

「ヴェロニカ、わかっているね?」

ハイデッガーが両手を後ろで組みつつ話した。

「情けや容赦など、無用だ。君はテンペルの施設を、特に聖堂を破壊するのだ」

「はい……」

「ふむ……少し、カツを入れる必要があるな。この任務は君と君の妹のためでもあるんだよ」

「!? 妹は……ラウラはどうしていますか!」

「安心したまえ。無事だとも。我々軍が彼女を保護している。君は忘れたわけではあるまい? モンスターに襲われていたところを我らがサタン様に助けていただいたことを。君は生体ユニットとしてパンツァー・ツァールのパイロットに選ばれた。サタン様がいなかったら今ごろ君は死んでいたかもしれない。そうではないかね?」

「……はい」

「ファッハッハッハッハ! 君はサタン様から目をかけられているんだよ。それをくれぐれも忘れないようにな。我々としても君の妹をいつまでも保護しているとは思わぬことだ。では、出撃したまえ。聖堂を破壊するのだ。その力でテンペルを蹂躙してこい」

「はい」

コクピットが閉まった。

パンツァー・ツァールは地上に出現し、動き出す。

それをモニターでハイデッガーとヴィルヘルミーネが見ていた。

「ウッフフフフ! まったくハイデッガー様も無慈悲なお方ですね?」

「? 何かね?」

「だってあの二人をモンスターに襲わせたのはサタン様ではありませんか。それでなおかつサタン様を救い主のように描くのですから、わたくしあまりのおもしろさに吹き出しそうになりましたわ」

「あの娘は選ばれたのだ。パンツァー・ツァールの生体ユニットとして高い適性を示した。ゆえにサタン様は深謀遠慮によって恩を売りつけたのだ。全てはサタン様の思慮ゆえのこと。我々部下はそれに従うのみ。さて、ではここから聖堂が灰になるところを見物させてもらおう」


「む!? みなの者! あれを見ろ!」

スルトが気づいた。

「あれは巨大ロボットか!?」

とアンシャル。

「まずい! あれはテンペルを目指して進んでいる! あんなものに狙われたらひとたまりもないぞ!」

セリオンが警戒した。

「セリオン、アンシャル、アラゴン! 三人であのデカブツを破壊してくれ! 私は大結界を起動させる!」

スルトは聖堂に向かった。

「セリオン、アラゴン、何とかしてあいつの動きを止めるぞ!」

「わかった」

「わかりました!」

パンツァー・ツァールはゆっくりと聖堂に近づいてきた。

「みなさん、聞こえますか?」

「この声は……ヴェロニカ!」

「みなさんをだますことになってしまってごめんなさい。私はこれから聖堂を破壊します。ですから、被害を受けないよう逃げてください」

「ヴェロニカ、俺たちにそれはできない! 俺たちは絶対に聖堂を守る!」

セリオンがヴェロニカに伝わるように言った。

「仕方がありません。攻撃、開始します! ギガブラスター!」

パンツァー・ツァールは胸から砲を開いた。

ちょうどその時、スルトが大結界を起動した。

テンペル全体がバリアで守られる。

パンツァー・ツァールはギガブラスターを発射した。

すさまじい闇のビームが放射された。

パンツァー・ツァールは聖堂を狙ってギガブラスターで攻撃したがバリアで防がれた。

「バリアで守られたか……だが、このまま続けて狙われたらもたないな……セリオン、アラゴン、私たちでこのデカブツを止めるぞ!」

「無駄です。あなたがたではこの兵器にかないません」

「さて、それはどうかな?」

パンツァー・ツァールは片足で三人を踏みつぶそうとしてきた。

三人は散開した。

パンツァー・ツァールの頭部バルカン砲。

アンシャルは風の膜を張ってバルカン砲を防ぐ。

「セリオン、アラゴン、脚を狙え! このデカブツを行動不能にするんだ!」

「ああ!」

「光炎剣!」

アラゴンが光の炎の剣でパンツァー・ツァールの脚を狙って斬りつけた。

アラゴンが狙ったのは脚の関節部分だった。

そこにスパークが生じた。

「させません!」

パンツァー・ツァールは手からメガビームソードを出した。

セリオンたちを斬ろうとする。

パンツァー・ツァールはメガビームソードでセリオンを斬りつけた。

セリオンは横に跳んでそれをかわす。

「風切刃!」

アンシャルが左脚に風の刃を送る。

「ああああ!?」

ヴェロニカが叫んだ。

「アンシャル、どうしてヴェロニカが苦しむんだ?」

「セリオン、おそらくヴェロニカは生体ユニットなのだろう。機体と直接接続しているんだ。こちらの攻撃によってはヴェロニカは死ぬことになる」

「ならば、どうすればヴェロニカを助け出せる?」

「パンツァー・ツァールを戦闘不能に追い込むことだ。そのためにも、攻撃を左脚に集中するんだ」

パンツァー・ツァールは左手で三人を薙ぎ払ってきた。

三人とも回避した。

「セリオン、おまえの雷の技を使え! それでパンツァー・ツァールを止められるはずだ!」

「わかった!」

セリオンは雷を大剣に収束した。

セリオンはジャンプして、パンツァー・ツァールの左脚関節部分に雷光剣を叩き込んだ。

「きゃああああああああああああ!?」

ヴェロニカの悲鳴がこだまする。

セリオンの雷光剣が炸裂した。

パンツァー・ツァールは倒れて行動不能になった。

セリオンはさらに追撃する。

セリオンは雷鳴剣でパンツァー・ツァールを機能停止に追い込んだ。

「まずい! 爆発するか!?」

セリオンは開かれたコクピットからヴェロニカを連れ出して助け出した。

パンツァー・ツァールは爆発を引き起こし、崩壊した。

この光景を不快感をあらわにして見ていた男がいた。

ハイデッガーである。

ハイデッガーはワイングラスを叩きつけた。

「おのれ! 青き狼め! どこまでも我らの邪魔をする!」

「……ハイデッガー様、どういたしますか?」

「塔を出せ!」

「塔を出すのですか?」

「かくなる上はこの私自ら青き狼と決着をつけてくれるわ!」

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