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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Zwei Proserpina
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プルト&リュコリス

「何? もう一度言ってみろ!」

「はっ! それがファウはテンペルに保護されたもようです」

ハイデッガーがけわしい表情をした。

「ファウの重要度は理解しているかね、ヴィルヘルミーネ(Wilhelmine)?」

「はい……それが保護したのはセリオン・シベルスクのようです」

ヴィルヘルミーネは長い金髪に、スリットが入ったロングスカートとブーツといういで立ちだった。

「何!? あの男が……まあ良い、とにかくファウの回収だけは絶対に成功させろ。あの機体の生体ユニットとしてファウほどの人材はいないからな」

「はっ! それではプルト(Purto)とリュコリス(Lycoris)にファウの回収を命じます」

「よいか、テンペルは我々が滅ぼすべき敵だ。軍にはひそかに開発していた機体がある。それを使ってテンペルを焼き払うのだ」

「はっ!」

「狂化人間を使うのだ。赤き祝福によって力を手にした戦士はテンペルの騎士ですら凌駕するだろう」


プルトとリュコリスは夜にひそかにテンペルの敷地に侵入した。

「静かだな……警備兵をかわすのはそんなに難しくはない」

とプルト。

「気をつけて、プルト。ここは敵地よ。何が起こるかわからない」

とリュコリス。

「こんな夜に何の用だ?」

暗闇の中から声がした。

「おまえたちの目的は何だ?」

「誰だ!?」

暗闇の中からセリオンとアラゴンが現れた。

「俺はセリオン・シベルスク」

「私はアラゴン・ダンスク」

「セリオンにアラゴン……テンペルの聖騎士か!」

「私たちの行動が捉えられていたの!?」

「おまえたちが侵入したことは俺たちにはわかっていた。おまえたちは軍の者か?」

「それに答える義務はない! 俺たちはおまえたちを倒して、ファウを回収する!」

「ファウ? V? どういうことだ?」

アラゴンがいぶかしんだ。

「クックック! おまえたちのことは俺たちは知っているぜ! サタン様の敵、セリオン・シベルスク!」

「おまえたちもサタンの部下か!」

「俺たちは強化(狂化)人間だ!」

「私たちは赤き祝福によってサタン様から力を得た者――サタン派の者たちよ!」

「サタン派? ツヴェーデン軍のサタン一派か。やれやれ、それにしてもまた赤き祝福か……サタンからの祝福などありえない。ただ狂っただけだ」

「俺の相手をしやがれ、セリオン・シベルスク! 俺はプルト!」

「私はリュコリス!」

「アラゴンは女のほうを頼む。俺は男のほうをやる」

「いいだろう」

セリオンはプルトと対峙した。

プルトは両手に爪を装備していた。

「クックック! 強化(狂化)人間の力を見せてやるぜ!」

プルトはクローでセリオンに攻撃してきた。

プルトは狂ったように攻撃してくる。

「へははははは! 力! 体力! 技! すべてはね上がっているんだぜえ! この力でおまえを倒す!」

「……」

セリオンは大剣でクローをガードした。

プルトの鋭いクローがセリオンに襲いかかる。

プルトは体から赤いオーラを出した。

「ククククク! これが力だ! おまえのすべてを否定してやる、セリオン・シベルスク!」

プルトは赤いオーラを爪にまとわせた。

セリオンは蒼気を発した。

さすがにこの一撃は蒼気を出さないと受け止められなかった。

「ククク! どうだ! この力! この赤き力のすばらしさは! サタン様は我々に無限の力を与えてくれる! すばらしいぞ、この力!」

プルトはすでに自分に酔いしれていた。

「よく吠える。それもただ狂っただけの力で」

セリオンは大剣を振るった。

セリオンの攻撃はプルトにも重かった。

「こ、こいつ!?」

プルトが目を見開く。

セリオンは蒼気でプルトのクローを攻撃した。

プルトは押されていく。

「くっ、くそ! こんちくしょう!」

プルトが汚い言葉をはく。

「正直に目的を話すなら、命は助けてやる」

「ふざけるなあ! そんな無様なマネができるか!」

プルトが再び反撃してきた。

セリオンは一瞬にして消えた。

「なっ!? 消え!?」

セリオンはプルトを斬り捨てた。

「がっ!? この俺が……ウソだろ……」

プルトは倒れた。

一方、アラゴン対リュコリスは……

リュコリスは炎を鞭状にしてアラゴンを攻撃してきた。

リュコリスの炎を見てアラゴンはこの女の力が並ではないことに気づいた。

「ほう……すばらしい。魔力の練りが見事だ。私も炎を使うが美しさでは劣るな」

「アッハッハ! さあ、アラゴン・ダンスク! 今宵は踊りの日よ! のたうち回りなさい!」

アラゴンは長剣で炎の鞭をガードする。

アラゴンは接近しようとした。

そのとたんに炎の鞭がアラゴンの足止めをする。

「くっ!? 接近できないな……」

「アッハッハッハ! 接近を許すと思って? 無駄よ! アウトレンジでこちらから一方的に攻撃させてもらうわ!」

「私も聖騎士の一人だ。私の誇りゆえに負けるわけにはいかない! はっ! 黒炎剣!」

アラゴンは黒い炎を黒い長剣にまとわせた。

「へえ、あなたも炎使いだったのね! その炎がどの程度か、この私の鮮やかな炎で試してあげる!」

リュコリスは炎の円を作った。

炎の円はアラゴンに向けて放たれた。

アラゴンは黒炎剣でそれを斬り裂く。

リュコリスは顔色を変えた。

アラゴンは再びリュコリスに接近を試みる。

アラゴンの異名――俊足しゅんそくのアラゴン。

脚力を身体強化して、リュコリスへの接近を図る。

「くっ! この! 近づくな!」

リュコリスは炎の鞭でアラゴンを追い払おうとする。

しかし、アラゴンには奥の手があった。

アラゴンは黒い闘気「黒曜気」を出して、リュコリスの鞭を切断した。

「せいやああああ!!」

アラゴンは長剣でリュコリスを斬りつけた。

「ぎゃああああああ!? そんな……狂化人間が……敗れるというの……!? サ、サタン様万歳!」

リュコリスは倒れた。

アラゴンはリュコリスの死体を眺めて。

「狂化人間か……闇の力で最強に至る道はない」

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