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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Zwei Proserpina
59/196

サタンの陰謀

「サタン様、ご機嫌いかがですかな?」

大男が尋ねた。

男はハイデッガー(Heidegger)といい、国防省長官という表の顔を持っていた。

緑色の軍服にコートを着ていた。

たくましいあごひげを備えていた。

サタンは缶コーヒーを飲んでいた。

「フフフ、最近は役立たずどもに失望させられる日々だ。一人の男……つまりセリオン・シベルスクに次々と部下たちが倒されていくのでな。このまま部下たちを殺されてしまっては我々のレーベンスラウムを支配できる人材がいなくなってしまう。それは困ったことだ。それにしても、ベートホーフェン大統領はどうしている?」

「大統領は精神的に追い詰められているようですな。我らの同志が活動してから、大統領は確実に我々の手中に落ちつつあります。これもサタン様の深謀遠慮のせいですな。ガッハッハ!」

ハイデッガーは笑った。

「ふむ。それは喜ばしきことだ。それにしても、このコーヒーという飲み物はすばらしいな。私はブラックで飲むのだが、独特の苦みとコクがある。人間の発明にしてはすばらしい一品だ」

サタンは缶コーヒーを一気にに飲み干した。

「それにしても、テンペルか……テンペルは予想以上に手ごわい。あの組織があるうちは我が野望が阻止されかねん。特にスルト、アンシャル、セリオン、この三人は最大の脅威だ」

「サタン様のお手をわずらわせることはないかと。私が軍を使って、テンペルをこの手で落としてみせましょう。サタン様は高みの見物をしていればいいかと」

「うむ……ぬかるなよ。テンペルは手ごわいぞ」

「肝に銘じておきます」

サタンは缶コーヒーを片手で握りつぶした。


セリオンはエスカローネと共にある島に来ていた。

最近戦いばかりでエスカローネといっしょにいられる時間がなかったからだ。

エスカローネはセリオンの恋人だった。

セリオンとエスカローネは小さいころからいっしょだった。

セリオンとエスカローネは幼なじみで、セリオンは18歳の成人の日にエスカローネに告白した。

セリオンはハーフパンツの水着、エスカローネは黒地に金のストライプが入ったビキニを着ていた。

「ねえ、セリオン」

「? なんだ、エスカローネ?」

「日焼け止めをぬってくれる?」

「ああ、いいぞ」

エスカローネは横になった。

セリオンはクリームをエスカローネに塗っていく。

「ふう……とても気持ちがいいわね。私はここでリラックスしているから、セリオンは泳いで来たら?」

「ああ、そうするよ」

セリオンは海へと向かった。

セリオンは海でひと泳ぎすると、エスカローネのもとに戻ってきた。

「なあ、エスカローネ?」

「何、セリオン?」

「最近いっしょにいられなくてごめんな」

「いいのよ。セリオンにとって戦いは仕事でしょ?」

「まあ、それはそうなんだが……」

「? どうかしたの?」

エスカローネが起き上がった。

「俺の中には戦いを喜び、快感としている自分がいるんだ。だから、わからなくなってくる。俺の手は血で塗られているんじゃないかと……」

「セリオン……」

エスカローネはセリオンを見つめた。

「セリオンは闇との戦いを気にしているだけよ。神は私たちを祝福してくれる。セリオンの戦いは神が望んだことでもあるのよ。セリオンにとって戦いは本質なのよ。あなたが『愛』を本質としているように。そろそろ、食事にしましょう」

「そうだな」

「キャーーー!?」

「何だ!?」

「セリオン、あそこ!」

島で一人の女の子がモンスターに襲われていた。

「助けてください!」

「今、助ける!」

モンスターはヤドカリのような姿をしていた。

ヤドカリゴである。

セリオンは少女とヤドカリゴとのあいだに入った。

セリオンは大剣を出す。

「一撃で、決める! 雷鳴剣!」

セリオンは雷電の一撃を叩き込んだ。

ヤドカリゴは全身を感電させ、ショートするように死んだ。

「ふう……モンスターは倒せたな。ところで君は?」

「私はヴェロニカ(Veronika)。それしか覚えていません」

「エスカローネ、バカンスは中止だ。いったん、聖堂に戻ろう」

「ええ、そうね」

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