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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Zwei Proserpina
58/196

ジャッカー

ディオドラは祭壇で一人祈りを捧げていた。

「神よ、私の愛するセリオンとエスカローネちゃんをお守りください。二人にとこしえによよかぎりなく祝福がありますように」

ディオドラは目をつぶり、拳に手を添えてひざまずいた。

ディオドラは神と向かい合っていた。

「クックック。神との対話か。それにしても美しい。実に美しい祈りだ。そのような美しい祈りはこの私も初めて見るな」

「!? あなたは何者ですか!? 人を呼びますよ!」

男――サタンは歪んだ顔をした。

「ハハハ! 人など来ても無意味よ! ディオドラ・シベルスカ、おまえにはついてきてもらおうか」

「私はあなたの言いなりにはなりません!」

ディオドラは壁に立てかけてあった槍を持った。

「フム……この私にたてつくつもりかね? 無駄なことだ」

ディオドラは槍でサタンを突いた。

しかし、不可視のバリアがディオドラの槍を防いだ。

サタンはディオドラに近づくと、右手でディオドラの首を絞めた。

「ああ!?」

「フフフ……おまえをさらえばセリオンは怒り狂うだろう。そうは思わないかね? セリオン・シベルスクよ?」

「母さんから離れろ!」

セリオンは大剣を構えた。

「フハハハハハ! この女はさらっていく。返してほしかったらゲートの入り、あちらへとやってこい!」

サタンは闇の渦の中にディオドラと共に消えた。

「くっ! 母さんがさらわれたか! 急いでサタンを追うぞ!」

セリオンはゲートへと跳び込んだ。


亜空間サイバースペース。

セリオンは前方を確認した。

そこには銃で武装した兵士たちCSP(サイバーセキュリティ―ポリス)がいた。

「武装した兵士か」

セリオンは大剣を出した。

セリオンはCSPを見上げる。

「無駄な抵抗はよせ! すみやかに投降しろ!」

「さて、どちらかがバカか、確かめてみるか?」

セリオンは大剣を向けた。

「バカめ! この数を、しかも剣で戦おうとするなど! 頭がおかしいらしいな!」

セリオンは蒼気を放出した。

「死ぬがいい!」

CSPが銃弾をセリオンに浴びせた。

セリオンはハチの巣になるはずだった。

しかし、そうはならなかった。

蒼気はすべての銃弾を受け止めた。

「何だと!? バカな!? こんなはずでは……」

セリオンはCSPが呆然とした時間を見逃さなかった。

膨大な蒼気でCSPを薙ぎ払う。

セリオンの一撃で20人は宙を舞った。

セリオンはさらに斬りこんでいく。

兵士たちは次々とやられていった。

たった3分で兵士は全滅し、倒れてしまった。

「バ、バカな……」

「さて、ザコの兵は始末した。母さんを助けに行くか」

セリオンは亜空間を歩き出した。

「それにしてもこの空間は高度に発達したコンピューターの世界のようだな」

セリオンは大剣を持ちつつ、坂を上っていく。

頂まで来た。

セリオンはそこから道を下っていく。

ゴゴゴ……

「? なんだ?」

セリオンは後ろを向いた。

「あれは!」

セリオンが登った頂から巨大な岩が現れた。

行くりと転がってくる。

「ちっ! 来るか!」

セリオンは駆け出した。

岩はさらに勢いを増してセリオンに迫ってくる。

「!? あんな正確に岩が転がってくるはずがない! 何者かの意思か! なら!」

セリオンは大剣に魔力を送り込んだ。

「はああああああ! 魔光斬まこうざん! セリオンは魔力の斬撃を繰り出した。

セリオンの攻撃を受けて、岩は粉々に砕け散った。

「やれやれだ。ほかにもこうしたトラップがあるのか? ん? あれは何だ? 矢印が付いているようだが?」

そこには「↑」という印がつけられていた。

セリオンはそこに足を踏み入れる。

すると、セリオンは反転して天井の側に着地した。

「これは重力の反転か! あの矢印は重力の方向を示していたのか!」

セリオンは前を見わたした。すると、矢印が付いたゾーンがしばらく続いていた。

「つまり、この重力の法則に従わなければならないというわけか。まあいい。一つずつクリアしていこう」

セリオンは根気よくこのゾーンに挑戦した。

このゾーンを抜けると、セリオンは大きなフロアに出た。

「ここは?」

セリオンは辺りを見わたした。

「キーキキキキ! よくここまで来たな。この亜空間のゾーンやトラップを破るとは……しかし、それもここまでよ。おまえはここで死ぬのだ!」

「声だけで姿を見せないなら、いくらでも言えるな。姿を見せろ!」

「キキキ! そんな挑発に乗るか! さあ、出でよ! シュパイダー! ガロッツォ! マシュラーム!」

セリオンの前にシュパイダー、ガロッツォ、マシュラームが現れた。

「こいつらは!? 復活したのか!? いや、違うな。こいつらからは生命の息吹を感じない。こいつらを再現したコピープログラムと言ったところか」

「キキキ! さあ、やっておしまい!」

ガロッツォがエネルギーブレードを構えて突貫してきた。

セリオンはジャンプでそれをかわした。

シュパイダーは電光の糸を放出してきた。

セリオンは光の大剣で糸を斬り裂いた。

マシュラームが分身を突撃させて自爆させようとする。

セリオンはマシュラームを通り過ぎるように斬り捨てた。

分身は次々と爆発した。

ガロッツォがセリオンに跳びかかってきた。

鋭い牙でかみつこうとする。

セリオンはとっさに後退した。

「くっ、三対一ではこちらが不利だ。一気に決めさせてもらう! 光、在れ! 閃光剣!」

セリオンの大剣から極大な光が放出される。

光は周囲に広がり、三体のボスを巻き込んだ。

セリオンの閃光剣で三体のボスは戦闘不能に追い込まれた。

三体のダミーボスたちはしぶとく立ち上がってくる。

セリオンは三体のあいだを通り抜けて斬撃で斬り伏せた。

三体のダミーボスは倒された。

「もう一度戦った相手だ。それを倒すなど他愛もない」

「キキキ、よくもやってくれたな! この俺はジャッカー(Jchacker)。このサイバースペースのあるじだ! 最上階まで昇ってこい! そこでおまえを待っているぞ!」

ジャッカーは一方的に通信を切った。

セリオンは身体強化魔術で脚力を強化して、壁を蹴って登り、最上階までたどり着いた。

扉らしきものを入る。

すると、そこには円形のフロアがあった。

そして空中のイスに座り、ジャッカーはいくつものウインドウを開いて、データを見ていた。

「潜在能力……測定不能!? まさかこれほどとはね……」

「ジャッカー、母さんはどこだ?」

「キキキ、それなら部屋の奥にいる」

「母さん!」

セリオンはディオドラに近づいた。

ディオドラは目を閉じて眠っていた。

「外傷はないな。ジャッカー、サタンはどこに行った?」

「キキ! サタン様はお忙しいおかただ。もうこの亜空間の外に出ていらっしゃる」

「そうか……ならあとはおまえを俺が倒せば済むわけだ」

「キキ! そううまくいくかな?」

ジャッカーは空中に浮遊し、戦闘態勢を整えた。

「さあ、ここでくたばるがいい!」

ジャッカーは弓を出した。

セリオンは大剣を構えた。

ジャッカーは羽のような矢をセリオンに撃った。

「そんな矢など!」

セリオンはあっさりとかわした。

ジャッカーはニヤリと笑った。

すると、かわされた矢がセリオンを狙って反転してきた。

「何!?」

セリオンは大剣で矢を斬りつけた。

「次々と行くぞ!」

ジャッカーは次々と羽の矢を出してきた。

セリオンはそれらの矢をすべて叩き斬る。

ジャッカーの羽からレーザーが放たれた。

「くっ!?」

セリオンは接近できずに、それらの回避に努める。

セリオンは光に刃を形成した。

セリオンは光波刃を放った。

ジャッカーがブロックでそれをガードする。

しかし、ブロックはあっさりと切断され、ジャッカーに向かった。

「なっ!?」

ジャッカーは消えてこの攻撃をかわした。

「キキキ! まったくなんて威力だ。危うくこの俺が両断されるところだったぜ! これで終わりにしてくれる! 死ねえ!」

ジャッカーは翼から羽を弾丸のように撃ちだした。

セリオンは蒼気を出す。

セリオンの蒼気は羽をすべて斬り払った。

「どうした、もう終わりか?」

「キキキ! この程度で終わりだと思うな! これで!」

ジャッカーは持っていた弓を消した。

「サテライトビーム!」

ジャッカーは上から巨大なビームを出した。

「キーキキキキ! これで小僧も消滅しているはず……!?」

セリオンがビームの中から現れた。

セリオンは跳んでジャッカーに大剣で突き刺した。

「ぐぼあ!?」

ジャッカーは口から血をはいた。

「こんなバカな……能力はすべて解析できていたはず……この俺が負けるなどありえない! サ、サタン様ー!」

青い粒子と化してジャッカーは消滅した。

セリオンはディオドラと共にサイバースペースを出た。

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