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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Zwei Proserpina
52/196

発電所

「スルト、今帰った」

「おお、若き狼か。よく戻ってきてくれた。それで、いったい何があった?」

「アンシャルが言った通りだった」

「……つまり、サタンか?」

「そうだ。狂化改造を赤き祝福とかほざいていたな。驚くべきことにあの悪魔王サタンが黒幕だった」

「サタン……私たちはかつてサタンと戦った。その時はサタンは高いところから落ちたが……今から10年前の話になるが……」

「俺が10歳の時か……サタンの目的は何だろう?」

「それはこの地上を闇で支配することだ。そのためにツヴェーデンを襲ったり、我々テンペルの人間が邪魔になったりするのだろうが……」

「サタンを紐解く鍵は『ネーション・ステート』のようだ。スルト、どう思う?」

「ネーション・ステートは現在の国際秩序だ。目下の国家はいずれもネーション=民族を基礎として成立している」

「おそらく、サタンはそれを変える気だ」

「何?」

「サタンにとって自分の支配圏の確立こそ望み……今のネーション・ステートと国境線は何の意味もない。サタンが求める国家とはネーション・ステートを否定したところにあるんじゃないか?」

「サタンほどの男なら考えられることだ。む?」

「スルト!」

そこにアンシャルが入ってきた。

アンシャルは何か急いでいるようだった。

「どうした、アンシャル?」

「スルト……セリオンもいたか。ちょうどいい! 今発電所がギャングに襲われているらしい!」

「何だと!?」

「本当か?」

「ああ、そこでセリオンを派遣したいんだが……」

「よかろう。セリオン、帰ってきたばかりで悪いが、発電所に向かえ。ギャングを操っているのはおそらくサタンだ」

「わかった! すぐに向かう!」

「うむ。頼んだぞ、若き狼よ」


「クックック! これでよい。これでこの発電所のガードシステムは私の支配下に入った。フッフッフッフ! セリオン・シベルスクよ、どう出る? フフフ、……ファーハハハハハ!」

サタンの哄笑が制御室に響き渡った。


セリオンはバイクで発電所に到着した。

発電所の内部では警備兵と、リザードマン・狂が戦いを繰り広げていた。

戦いはリザードマンの優勢であった。

リザードマンたちは警備兵を次々と殺害していく。

そんなとき、 ちょうどセリオン現れた。

セリオンはすぐさまリザードマン・狂を斬り捨てた。

「何だ!? おまえも敵か!?」

「安心しろ。俺は味方だ。俺はリザードマンを倒す。戦場は激動的だ。ゆえにすべては激動的になされねばならない」

セリオンはすぐにリザードマンの群れに突入していった。

セリオンは圧倒的強さを見せつけた。

セリオンはリザードマンを次々と屠っていく。

リザードマンは動揺した。

セリオンの前に攻撃する意欲を失っていく。

じりじりとリザードマンは後退していった。

「何をやっているのだ! 敵はたった一人ではないか! 情けない!」

敵の指揮官がリザードマンに罵声を浴びせた。

「おまえは?」

「私はサタン様の部下で、名はデボリオン(Debolion)!」

デボリオンはニンニクの形をしたボディーに両手、両足がある姿だった。

「おまえが指揮官か。なら俺はおまえを倒すだけだ」

「ハッハッハ! 笑止! このデボリオン様と戦おうとするなどと! この発電所のガードシステムはサタン様がのっとった! ゆえにこのようなこともできるのだ!」

デボリオンが合図すると、奥からドーベルマンが現れた。

ドーベルマンたちは明らかに普通ではなかった。

例外なく目が赤かった。

「まさか、このドーベルマンは……」

「ハッハッハ! その通り! これは赤き祝福だ! さあ、どうする? 行け!  ドーベルマンどもよ!」

ドーベルマンはセリオンに跳びかかってきた。

セリオンは大剣でそれを叩き落した。

ドーベルマンはセリオンにかみつこうとする。

セリオンは大剣で斬り払う。

セリオンは大剣を振るってドーベルマンを全滅させた。

「くっ!? ドーベルマンが倒されるとは……だが、これはどうだ? カッターマシン!」

奥から円形のカッターを備えた機械兵器が出現した。

両サイドにカッターが取り付けられている。

カッターマシンはセリオンに突っ込んできた。

セリオンは大剣に雷の力を集めた。

雷が大剣から放電する。

セリオンはカッターマシンの正面から雷電の一撃をカッターマシンに叩き込んだ。

「紫電剣!」

カッターマシンは雷によって全身をショートさせ、機能を停止した。

カッターマシンから爆発が起きた。

「どうした? これでおしまいか?」

「ぐぬぬぬぬぬ! カッターマシンまで倒すか! かくなる上は、このデボリオン自ら相手をしてくれる!」

デボリオンは両手を長く伸ばした。

セリオンはジャンプしてデボリオンに斬りかかる。

デボリオンは両手で大剣をガードした。

「切り刻んでくれるわ! トルネード!」

セリオンはすぐさま後退した。

トルネードはデボリオンを中心にして、周囲に発生した。

トルネードが空気を切り刻む。

トルネードは収まった。

「多連・風翔槍!」

デボリオンが多くの風の槍を出した。

セリオンめがけて風の槍が飛んでいく。

セリオンは蒼気を出すと、飛来する風の槍をすべて迎撃した。

「トルネードシューター!」

デボリオンは横にトルネードを発生させた。

トルネードがセリオンに突っ込んでくる。

セリオンは蒼気の斬撃でトルネードを撃墜した。

「むう……これも効かんか……ならば! サンダーボルト!」

雷の列がセリオンに向かう。

セリオンは横にステップして、雷の列をかわした。

デボリオンはセリオンに接近した。

「おりゃあああああ!!」

デボリオンは右手を伸ばしてセリオンを突こうとしてくる。

セリオンはそれをかわした。

セリオンは銀色の光を大剣にまとわせる。

銀光の斬撃をセリオンは繰り出した。

セリオンの斬撃がデボリオンを襲った。

「ぐぎゃあああああああ!?」

デボリオンが悲鳴を上げる。

「サ、サタン様……」

デボリオンは倒れた。

「フン、デボリオンめ、倒されたか。役立たずめが」

そこにサタンが現れた。

「サタン!」

「フッフッフ、久しいな、セリオン・シベルスクよ」

「サタン、おまえの目的は何だ?」

「フッ、それはな、我々の新しい帝国を築くことだ。我々のレーベンスラウムをこの地上で手に入れることだ。そしてこの私が支配する。その帝国はこの私によって支配される。私は帝国の君主に、指導者に、皇帝に、なるのだ!」

「歪んだ誇大妄想だな。だが、それもここで終わらせる!」

セリオンはサタンに近づき、斬撃を浴びせた。

しかし、サタンはどこ吹く風だ。

「? おかしい……俺の斬撃はすべて当たった。なぜ斬れない?」

「フハハハハハハ! 少し、遊んでやるとしようか」

サタンは懐から大剣を出した。

セリオンがサタンに斬りつける。

セリオンの大剣はサタンによってすべて防がれた。

サタンは軽く薙ぎ払う。

セリオンは大剣でガードする。

両者の武器は互いに大剣だったが、違いがあった。

それはセリオンの大剣は片刃だが、サタンは諸刃の大剣だということだ。

サタンは片手で大剣を振るう。

サタンは斬撃を飛ばしてきた。

セリオンは蒼波刃で迎撃を試みる。

蒼波刃はサタンの斬撃をかき消した。

「フム……なかなかやるな」

「はあ!」

セリオンはサタンに近づき、剣の嵐を叩き込んだ。

サタンは涼しげだった。

セリオンの斬撃をサタンはすべて見切っていた。

「これが君の力かね?」

サタンは大剣で突きを出した。

セリオンはそれを大剣で受け止めた。

「フッフッフ! 少し強くいくぞ?」

サタンの大剣に闇がまとわれた。

サタンはセリオンに近づき、大剣を振り下ろした。

セリオンの方向に爆発が起きた。

セリオンは蒼気を出して、爆発を無力化しようとした。

だが、完全にはその爆発を消せなかった。

「くう……」

セリオンは片足をついた。

「フッフッフ、どうしたのかね? それがおまえの実力か、セリオン・シベルスク? 期待を裏切らせるな」

「まだ、俺は終わらない!」

セリオンは立ち上がり、大剣を構えた。

「フハハハハハ! それでこそ神の子だ、セリオン・シベルスク。しかし……」

サタンは大剣をしまった。

「? どういうつもりだ?」

「ここは我らの決着をつけるのにふさわしい舞台ではない。ここは引くとしよう。さらばだ、セリオン・シベルスク。いずれおまえはこの私に倒されるのだ。フハハ! ファーハハハハハハ!」

サタンは闇の霧に消えていった。

「くっ……サタン……あれほどの強さを持つのか……今の俺では力が足りない……」

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