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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Artemidora
31/196

マイヤー大佐

聖堂騎士団とツヴェーデン軍が激突した。

聖堂騎士団は幅が狭いところに陣取った。

そしてセリオン、スルト、アンシャル、アラゴンの四人が戦線に出ていた。

セリオンは翔破斬でツヴェーデン兵を攻撃した。

密集していたツヴェーデン兵は翔破斬によって薙ぎ倒された。

スルトは豪剣フィボルグを手にしてツヴェーデン兵に襲いかかった。

その覇気はまさに雷帝(Der Donnerkaiser)と呼ぶにふさわしい。

スルトの攻撃によってツヴェーデン兵は吹き飛ばされた。

すさまじい打撃音が響くことから、骨が折れていると思われる。

兵士たちもスルトに攻撃を仕掛けようとするが、スルトの覇気の前に震えるのみ。

スルトは兵士たちが死なないよう手加減して攻撃していた。

スルトの攻撃を受けた兵士たちは例外なく戦闘不能に陥った。

風王降臨ふうおうこうりん!」

アンシャルが風の圧力を上から下に送り込んだ。

青い風はツヴェーデン兵の上から叩き落されて、ツヴェーデン兵を戦闘不能に陥れていく。

この魔法は通常の威力で放った場合、死ぬか全身がボロボロになるかのどちらかだ。

「魔女に操られた者など、その時点で私たちの敵ではない!」

とアンシャル。

アラゴンが黒い闘気「黒曜気こくようき」を出してツヴェーデン軍を斬り刻む。

「この私の黒い闘気を、おまえたちに思い知らせてやろう!」

アラゴンの黒い剣「黒曜剣こくようけん」から、黒い闘気が振るわれる。

この四人によって、ツヴェーデン兵はことごとく倒されていった。

「なっ、何をしている! たった四人を相手に何たるざまだ!」

マイヤー大佐が悪態をついた。

四人による無双ぶりはツヴェーデン兵たちから戦意を喪失させた。

これで一般の騎士たちが士気を向上させないはずがない。

騎士たちはツヴェーデン兵を突き倒していった。

スルトはツヴェーデン兵を殺したくなかったので、斬るより、突きによる攻撃を命じていた。

ツヴェーデン軍と聖堂騎士団は同盟関係にある。

そのため、戦後を見据えて、スルトはツヴェーデン兵を負傷にとどめておくつもりだった。

つまりスルトは自分たちがツヴェーデン兵にやられるとは考えていなかったことを示す。

「くそっ! 数では我々が断じて有利なのだ! ええい、いったい何をやっている! たかが四人に何たるありさまだ! きさまら、手を抜いているのではあるまいな!?」

マイヤーの言葉は本人の無能ぶりを第三者にわからせるのに十分だった。

自らの責任は決して認めず、部下に失態の責任を押し付けるのだ。

マイヤーが部下を侮辱しているうちに、戦況は悪化していく。

「マイヤー大佐!」

「何だ!」

「はっ! あの実戦兵器を投入してはどうでしょうか?」

「なにい? ふむ……それはいい考えかもしれんな! すみやかに『あれ』を用意せよ!」

四人のテンペル戦士たちがツヴェーデン軍に無双ぶりをやっているころ、ツヴェーデン軍の背後で何やら動きがあった。

「? 何だ? 何が起こっているんだ?」

とセリオン。

「ツヴェーデン軍の奥で動きがあるようだ」

とアンシャル。

ツヴェーデン兵が左右に別れた。

そしてそのあいだから機動装甲車が現れた。

戦車と違ってタイヤがついている。

そして主砲を備えていた。

「ハーッハッハッハッハ! これならどうだ! いくらおまえたちが強くてもこの兵器を倒すことはできまい! フハハハハハ! この兵器の力を思い知り、死ぬがよい!」

マイヤー大佐は「拡声」で大声を出した。

拡声かくせい」とは声を大きくする魔法である。

「マイヤー司令官はこの兵器によほど自信があると見えるな」

とスルト。

「ここは俺に任せてくれ。俺があれを破壊する」

「よかろう。若き狼よ、やってみるがいい」

「何だ? 何のつもりだ、この若造が! この兵器の前に一人で立つとは正気とは思えん」

「正気じゃないのはおまえたちのほうじゃないのか? この魔女の犬!」

「フフン! 言うじゃないかね、こわっぱめが。確かきさまは英雄セリオンだったな?」

「そうだ。こんな鉄塊なんて俺の敵じゃない」

「ハーッハッハッハッハ! 実に愚かな男よ! ファーブニルを倒せたのも、寝こみでも襲ったんじゃないのかね! よかろう。まずはきさまが犠牲者第一号だ! そのまま死ね! 主砲発射!」

セリオンは蒼気を出した。

セリオンは膨大な蒼気を練り上げていく。

機動装甲車の主砲がセリオンを狙う。

「撃て―!」

マイヤー大佐の指令と共に主砲が発射された。

しかし、砲弾はセリオンに命中せず、その手前で爆発した。

「はあ!?」

マイヤー大佐の思考は現実のできごとに追い付かない。

「き、きさま……いったい何をした!?」

「砲弾を斬った」

「なあ!?」

「これまで、か?」

「フッ、フフフ、フハハハハ! 無駄だ! たまたま砲弾と照準が悪かっただけでいきがるな! こんなまやかしは続かん! それにこの装甲車を傷つけることなどできはしない!」

「なら、見せてやる。衆人の環境のもと、俺がこの装甲車を倒してみせる」

「バカな! 夢物語だ!」

セリオンは銀色の光の刃を刀身から上へと伸ばした。

セリオンはその銀光の刃で装甲車を攻撃した。

セリオンの「銀光斬ぎんこうざん」である。

セリオンの攻撃は装甲車を一刀両断に分割した。

「はああ?」

マイヤーが間の抜けた返事をした。

マイヤーと現実のギャップが生じる。

この男は剣で装甲車を斬った。

そんなことができるわけがない!

そんなことはもはや神技、いや人間ではない!

装甲車はセリオンの斬撃によって爆破、炎上した。

「そんな……こんなことが……!?」

「大佐! ここは一時撤退をなさっては……装甲車を斬れるような戦士と戦うのなら、我々には別の対策が必要かと!」

「バカな!? この私のメンツに泥を塗れというのか! 認めんぞ! どれだけ兵士を犠牲にしても、あの男を倒さなくてはならぬ!」

「し、しかし、兵士がいなくなっては……」

「マイヤー大佐!」

「!? おまえは……」

「サウラ(Saura)よ。竜人サウラ。この私が出てあの青年と戦います」

「なにいいいい?」

「それでは! 戦いは楽しみたいので!」

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