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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Artemidora
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ヘラクレイオス

セリオンとターニャはフォエニカで緑の世界を訪れた。

大樹グランシルヴァン(Gransilwan)は遠くからでもその姿を見ることができた。

「これがグランシルヴァン……」

セリオンは目を見張った。

「セリオン、フォエニカではグランシルヴァンに入れないわ。ふもとの村、アルフハイム(Alfheim)に降りるわよ!」

「ああ」


二人はアルフハイムで降りた。

そこはアルフ=妖精が暮らす里だった。

この里は妖精族の王オベロン(Oberon)と王妃のティータ(Tita)に治められている。

セリオンとターニャはオベロンのもとを訪れて、グランシルヴァンに入る許可を求めた。

「風の精霊王じきじきの要望とあってはこれを無視することはできません。しかし、今は事情があって、立ち入りを許可することはできないのです……」

オベロンが苦し気に答える。

「はあ? 何で入れないのよ? このセリオンは四つのオーブを手にしているのよ? 入る資格なら十分じゃない!」

「それがーその……私だけでなく王妃の協力も必要なのです、はい……」

「王妃はどうかしたの?」

「えーと、まことに言いにくいのですが……王宮から出て行ってしまいまして」

「何それ? いったいどういうことよ! 説明しなさい!」

「えーと、そのー、この私がメイドの女性に手を出しまして……それに怒って王妃はアルフハイムを飛び出してしまったんですー」

「は? 何それ? つまりあんたが浮気して王妃が逃亡したってこと?」

「えーと、そうなりますな……あはははははは……」

「あはは、じゃないわよ! 何やってんのよ、このバカ!」

「いやー、面目ない……」

「しかたない……俺たちで王妃の居場所を探そう。俺たちは事態を肯定的に見るべきだ」

「やれやれ、すぐにでもグランシルヴァンに登れると思ったのに……このバカ王の失態につき合うなんて……まあ、いいわ。私たちなら王妃ティータも会ってくれるでしょうから」

「ほんと、よろしくお願いいたいしますー!」


セリオンたちが王宮から出ると、一人の侍女に止められた。

「失礼ですが、英雄セリオン様ですか?」

「ああ、そうだが、君は?」

「私は王妃に仕えている侍女のサリカ(Salika)と申します。セリオン様、王妃をお探しでしょうか?」

「どうしてそれを?」

「私が王妃様のところにお連れいたします」

セリオンたちはサリカの後についていって、森の中の小屋にたどり着いた。

「こちらに王妃様がいらっしゃいます。どうぞ、中にお入りください」

セリオンとターニャはドアをノックした。

「はい、どうぞ」

「失礼する」

「入るわよー!」

「まあ、これは風の精霊王ターニャ様! 遠路はるばるお越しくださいました! このようにへんぴなところではありますが、最大限のおもてなしをさせていただきます。さあ、お茶の用意を!」

「お茶の用意をしてくれるより、王のもとに帰ってくれるとありがたいんだが……」

王妃は露骨に嫌な顔をした。

「英雄セリオン様ですね? 私はあんな人のもとに帰るつもりはありません。あの人の浮気! なんてけがらわしい! 私はあの人の浮気で心が傷ついたんです!」

「この私からもお願いしたいの。どうか王と共にオーブの間に来てほしいの」

「いくらターニャ様の頼みでもそれは聞けません。私はもうあの人の顔も見たくないのです! では、お茶をどうぞ」

セリオンとターニャはお茶を飲みながら、これまでの冒険を振り返った。

その時。

「大変です! アルフハイムが、何者かに襲われています!」

侍女のサリカが伝えた。

セリオンとターニャはアルフハイムに戻った。

「ヒャーハッハッハッハ! 男は殺して、女、子供は奴隷にしろ! 妖精の奴隷なんて高く売れそうだぜー!」

ライオンの頭の亜人が言った。

「やめろ!」

「あーん、なんだ、てめえは?」

「俺はセリオン。テンペルの騎士だ!」

「てめーか! レオーンやバシレイオスをやったのは!」

「レオーン、バシレイオス……おまえも奴らの仲間か!」

「ヒャーッハッハッハッハ! そうだぜ! 俺の名はヘラクレイオス(Herakleios)。我らがあるじ、セルウィリウス様は聖剣シルウィウスを手に入れ、この世を魔界に変えるために活動されている。我が主の邪魔はさせんぞ! 俺がここでおまえを葬ってやる! 死ね!」

ヘラクレイオスは口から息を吸い込んだ。

それから炎の息をセリオンにはきつけた。

「氷結刃!」

氷の刃が炎の息を両断する。

火炎棍かえんこん!」

ヘラクレイオスは炎の棍棒でセリオンを打ちつけてきた。

セリオンは氷の大剣で受け止めた。

「終わりだ。氷星剣!」

氷の輝く剣をセリオンは出した。

セリオンの力はヘラクレイオスを破り、ヘラクレイオスに斬りつけた。

「ぐがはっ!? なっ、何だと!? この、俺が……」

ヘラクレイオスは倒れた。

そこに王妃が現れた。

「王妃、危険だ!」

「アルフハイムは私のふるさとです。身を隠して眺めていることなどできません!」

そこに犬の亜人が現れた。

「王妃か? ならば、死ねえ!」

犬の亜人が爪を振り下ろす。

その時そこにオベロン王が現れた。

「くっ!?」

「あなた!?」

「この、バカ者が! いったい何をしているか! さっさと王宮に入らんか!」

すかさず、セリオンが一太刀で犬の亜人を斬り捨てた。

「オベロン王! あとは残敵を一掃するだけだ!」

「逃げる敵は追わなくていいでしょう。深追いは避けたほうがいい」

「ヘラクレイオスを倒したため、多くの魔物は戦意を消失している。俺は深追いしない程度に攻め込む!」

かくして、侵入してきた魔物たちは一掃された。

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