ギルデバイン
「おい、ターニャ。これ以上先に進めないぞ?」
「この草のせいね。この草は防壁の役割を果たしているのよ。でも、こうすれば!」
ターニャは精霊の力を送り込んだ。
すると、草が左右によけ道ができた。
「ふふん! どう?」
「……」
「……セリオン?」
「いや、おまえが改めて、風の精霊王だと思ってな」
「ふふん! あがめてもいいのよ?」
「……」
セリオンはターニャのほっぺをぐいと引っ張った。
「イッファーイ!」
「調子にのるな」
「ちょっと! 何するのよ!」
「冗談はさておき、さあ、ドリュアーデがいたという居場所に向かうぞ!」
セリオンは先に進んでいった。
「あっ! ちょっと待ってよ! セリオーン!」
セリオンたちはドリュアーデが住んでいたと言われる場所までやって来た。
「これは……」
「ちょっと、いったい何が起きたの!?」
ドリュアーデの住まいには何者かに襲撃された跡があった。
「何者かに襲われたのか……ドリュアーデほどの相手を襲うとは……いったい何者だ?」
「ねえ、セリオン。この道の先に巨大な精霊の反応があるの……そこに行ってみない?」
「ああ、そうだな」
セリオンとターニャは巨大な反応がある方向に進んだ。
道は登りだった。
そこには巨大な植物がいた。
丸っこい植物だった。
「何だ、こいつは!」
「セリオン! ドリュアーデの反応があるわ! この化け物の腹の中よ!」
「ドリュアーデはこいつに吸収されたのか! なら、こいつを倒さなくては!」
セリオンは大剣を出した。
この怪物の名はギルデバイン(Gildebein)である。
セリオンは氷の大剣を出した。
セリオンの技「氷結刃」である。
セリオンの攻撃でギルデバインは大きなダメージを受けた。
ギルデバインが触手による攻撃をしてくる。
セリオンは触手による打撃をかわした。
ギルデバインの触手がセリオンの足元に忍び寄る。
セリオンはそれを後退してかわした。
この触手の攻撃を受けたら、触手で締め付けられていただろう。
セリオンは攻撃を仕掛ける。
セリオンの攻撃は触手を切断した。
「これなら、どうだ?」
セリオンの氷の剣はギルデバインに有効だった。
しかし、切断された触手はすぐに再生した。
「!? 再生したのか!」
「セリオン! この植物はドリュアーデの力を吸収しているわ! 一気に急所を狙って倒さないと、いくらでも再生するわ!」
「ちいっ! 厄介な敵だ!」
ギルデバインは「首を長く」伸ばした。
竜の顔が現れた。
さらに四つの足も現れる。
「これがこいつの真の姿か!」
ギルデバインの植竜形態である。
ギルデバインは防御力上昇魔法「剛盾」を使用した。
さらにセリオンに防御力ダウン魔法「破防」をかけようとする。
しかし、セリオンは破防の範囲から逃れてそれをかわした。
「こいつは防御力を上げる魔法を使ったな! ならその魔法を斬るだけだ!」
セリオンは神剣から銀色の輝きを出すと、それでギルデバインを斬った。
セリオンはギルデバインの剛盾を斬った。
剛盾が破壊される。
ギルデバインの「毒砲」。
セリオンは毒の砲の範囲から身をかわした。
ギルデバインは口から毒の息をはいた。
セリオンはそれも範囲から逃れてかわす。
ギルデバインは地爆を唱えた。
セリオンの足元が大きく爆ぜた。
セリオンは逆にジャンプして、ギルデバインの頭に「氷星剣」を突き刺した。
「ギシャアアアアアアア!?」
ギルデバインが絶叫する。
ギルデバインは緑の粒子に変わると、爆発した。
「この怪物を倒せたか……」
セリオンが着地した。
そして爆発の中から植物風の女性が現れた。
「あらら? 私は助かったの?」
「ドリュアーデ!」
「まあ、あなたはターニャ! こうして話をするのは何百年ぶりでしょう! 私はギルデバインに襲われ、奴の体内に取り込まれて力を奪われていたのです。それにしても、あなた方の力がなければ今ごろどうなっていたか……ギルデバインは今よりも巨大化したでしょうし、デンドリティス村にも被害が出たでしょう。みなを代表して、この私があなた方に礼を述べます。ありがとう」
「俺はセリオン。セリオン・シベルスクだ。俺たちはあなたから、土のオーブを授かるためにやって来た。
「土のオーブを?」
「それはね、こういうことなのよ」
ターニャがドリュアーデに説明した。
「なるほど……わかりました。それでは私を助けてくれたお礼に土のオーブを……」
「ちょっと待て!」
「何よ、セリオン?」
「煙が見える! 村の方だ!」
「何ですって!?」
「まずはオーブの剣は後だ! 村に戻るぞ!」




