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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Artemidora
13/196

ブルート・スコルピオン

「何だと!? また赤サソリが現れたのか!?」

「はい、そうです」

シューマン市長が声を荒げた。

「もう一体いたということか。もし俺の考えが正しいのなら、おそらく雄と雌だ。奴らはつがいだったんだ」

「なるほど、さすがセリオンさんですね」

「もう一体の赤サソリはどこに行った?」

「どうやらゴルピ(Golpi)荒野のほうに向かったらしいです」

「わかった。すぐに出発しよう」

「しかし、馬車では厳しいと思いますよ?」

フローラが懸念を口にした。

「問題ない。俺にはバイクがある。それに乗っていく」


セリオンは一人でバイクに乗って、ゴルピ荒野を走行していた。

土煙が後ろに漂う。

「おっと、待ちやがれ!」

急に岩影から男たちが現れた。

全員武装している。

さらにガラが悪そうだった。

「何の用だ?」

「けっけっけ! 俺たちはゴルピ盗賊団! お頭がおまえを殺すよう命じたんだよ!」

男はモヒカン頭のマッチョだった。

ほかにもこの盗賊団にはマッチョが目立った。

「ずいぶんマッチョが多いな。悪趣味だ」

「けっけっけ! 俺はガロ(Gallo)。ゴルピ盗賊団の副長だ。マッチョはお頭の趣味だ。お頭はマッチョが好きらしくてな。それはどうでもいい。おまえがセリオン・シベルスクか?」

「そうだ」

「じゃあ、死んでくれや!」

男たちがセリオンの周りを囲む。

セリオンはバイクを亜空間収納に一時閉まった。

セリオンは大剣を出す。

男たちがセリオンに攻撃してくる。

セリオンは蒼気を放出した。

それだけでマッチョたちは震えた。

「くっ、何だ、こいつ!?」

「おい、こいつはやべえぞ!?」

「ただのこけおどしだ! 死ねやあ!」

警告を無視した男は蒼気の刃で両断された。

「ひっ!?」

セリオンは雷の力を高めた。

セリオンはぐるりと一回転し、雷の輪を放った。

セリオンの技「雷光輪らいこうりん」である。

周囲に群がっていたため、ゴルピ盗賊団の面々はセリオンの攻撃を防げなかった。

「こいつ……強すぎる……」

男たちは吹き飛ばされてばたりと倒れた。


セリオンは再びバイクで荒野を進むつもりだった。

そこに岩壁から赤サソリが現れた。

セリオンを狙っている。

「こいつは……一回り前の奴より大きい。こいつが雌か?」

「その通りですよ」

「!? おまえは!?」

そこには白衣をつけ、メガネをかけた女がいた。

「おまえは……フローラか?」

「ウフフフ……そうですよ。フローラは偽名です。私の真の名はフリーデリーカ(Friederika)。このサソリの産みの親ですよ」

「おまえが赤サソリを操っていたのか?」

「その通りです。このサソリの真の名を教えましょう。ブルート・スコルピオン(Blutskorpion)。それが真の名ですわ」

「そういえば盗賊がお頭と言っていた。まさか、おまえが!?」

「ウッフフフフ。勘がいいんですわね。その通り。この私が盗賊団のボスですよ」

「何のために赤サソリを使って人を殺していたんだ?」

「ウフフフ! 生物兵器の研究には宣伝が必要かと思いまして」

「生物兵器だと!?」

「軍の兵士でさえ軽く倒せるのなら、ビジネスチャンスには事欠きませんよ!」

「つまり、目的はカネか」

「まったくあなたが雄を倒してしまったせいで、繁殖の計画がぱあになってしまいました。その埋め合わせはこの雌と戦って死んでもらうしかないですね」

「……」

「さあ、ブルート・スコルピオン! この男を殺しなさい!」

「ギイイイイイイイ!」

ブルート・スコルピオンが口から強酸の息を出した。

アシッドブレスだ。

これは対象を溶かしてしまう攻撃だった。

しかし、セリオンは蒼気を発すると、蒼気の刃を放ち、ブルート・スコルピオンに命中させた。

セリオンは蒼気を極限まで収束させた。

そして蒼気は一本の剣になった。

セリオンはこのつるぎでブルート・スコルピオンを斬りつけた。

セリオンの技「蒼気凄晶斬そうきせいしょうざん」である。

セリオンの斬撃はブルート・スコルピオンを一刀両断にした。

「は?」

フリーデリーカは硬直した。

目の前のできごとに思考がついていかないようだった。

こんな簡単にブルート・スコルピオンが倒されるなどと……

セリオンはこの隙を逃すほど甘くない。

「蒼波刃!」

セリオンは蒼気の刃を飛ばして、フリーデリーカを斬った。

「くっ……私ともあろう者が……こんな結末なんて……ああ……」

フリーデリーカは絶命した。

かくして生物兵器事件は幕を閉じた。

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