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Das Heldenlied Neu ヘルデンリート・ノイ  作者: Siberius
Neu Vier Aschtoreth
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悪魔ダエムス

ツヴェーデン軍の戦艦がアーブラカ大陸を目で見えるようになったころ、空から黒い悪魔たちが現れた。

兵士たちも異変に気づいた。

「あれは何だ!?」

「こっちに向かってくるぞ!」

「敵、じゃないか!?」

「装備を身につけろ!」

ツヴェーデン軍の船に、悪魔ガーゴイルが来襲した。

「セリオン、あれを見ろ!」

アラゴンが言った。

「あれは……ガーゴイルか!」

セリオンが確認する。

「セリオン、戦闘の準備だ!」

「わかっている!」

セリオンとアラゴンは武器を持ってガーゴイルを待ち受けた。

「それにしても……悪魔が出てくるとはな……何者かがユグルタに手を貸しているのか?」

セリオンはいぶかしみ、つぶやいた。

「悪魔……それも高位の悪魔だろうな。でなければあれほどの数のガーゴイルを動員できるはずもない」

アラゴンがガーゴイルをにらんだ。

やがてガーゴイルが戦艦に到達すると、鋭い爪でセリオンとアラゴンに襲いかかってきた。

セリオンとアラゴンは互いに背中を合わせてガーゴイルと戦った。

ガーゴイルの知能は低い。

ただし、ガーゴイルの強みは空中を飛行できることだ。

戦いの主導権はガーゴイルが持っている。

セリオンは襲いかかる多数のガーゴイルを駆逐した。

大剣のサビにしていく。

アラゴンもガーゴイルと戦った。

アラゴンから見ても、ガーゴイルは闘気や技を使う必要がなかった。

ただ、長剣で薙ぎ払った。

二人はガーゴイルを殲滅していく。

「ほう……さすがはセリオン・シベルスクにアラゴン・ダンスク、我がしもべどもを殲滅するとは」

「誰だ!」

不審な声にアラゴンが反応した。

「フフフ……」

それは上級悪魔だった。

全身は紫色で、太めの腕、太い二の足、そして翼としっぽを持っていた。

「我はダエムス(Daemus)。上級悪魔ダエムスだ。セリオン・シベルスクよ、我はおまえに興味がある。ゆえに我と戦ってもらおうか!」

ダエムスが船の甲板に着地した。

ダエムスが両手を広げる。

セリオンは大剣をダエムスに向けた。

セリオンは一瞬にしてダエムスとの間合いをつめた。

大剣のリーチを生かしてダエムスの間合いを封じる。

ダエムスは防御するしかなかった。

ダエムスは両腕でセリオンの斬撃をガードする。

セリオンは上から大剣を振りかぶった。

ダエムスが左手でガードする。

ダエムスは右手で闇の拳を繰り出してきた。

ダエムスの『闇黒拳』である。

繰り出された拳は空を切った。

セリオンはとっさに横によけた。

「まだまだ、これからだ!」

ダエムスが闇黒拳を連発してくる。

セリオンは光の大剣『光輝刃』で闇黒拳を迎え撃つ。

闇の拳は光の大剣によって抑えられた。

ダエムスがセリオンに近づき、爪で切りかかった。

ダエムスの爪をセリオンは大剣でガードする。

ダエムスが回し蹴りを放った。

「うおあっ!?」

セリオンは腹に蹴りを受けて吹き飛ばされた。

ダエムスは両手に闇の力をまとわせた。

ダエムスの『闇黒爪』である。

ダエムスは闇の力でセリオンを圧倒しつつあった。

セリオンは立ち上がり、ダエムスの攻撃の迎撃を試みる。

セリオンはダエムスの爪を大剣でガードした。

「フッ、剣もろとも、海の藻屑となるがいい!」

ダエムスは笑った。

「何!?」

ダエムスは爪でセリオンを大剣ごと放り投げた。

セリオンは海に投じられた。

セリオンは海に落下した。

「セリオン!」

アラゴンが手すりに近づく。

セリオンは深い海に呑まれてもはやどこにいるのかわからなかった。

セリオンは海の中に消えた。

「ククク……これでよい。セリオン・シベルスクは始末できた。残りは地上部隊の仕事だ。ククク、怖かったら今からでも逃げ帰ることをお勧めする。ツヴェーデン軍総出で逃走するがよい。ツヴェーデンの覇権もこれまでよ! ククク、ではさらばだ」

そう言うとダエムスは空を飛行して行って消えた。

「セリオン……」

アラゴンは海を見つめ、つぶやくことしかできなかった。

その後ボートや潜水兵によって海中捜索が行われたが、セリオンの姿は発見できなかった。

ツィマーマン大将はセリオン・シベルスクを行方不明とし、捜索を打ち切った。

ツィマーマン大将にとっては大きな痛手だったが、ユグルタ軍の協力者が悪魔ということには彼らに衝撃を与えた。

アラゴンはその日、上陸後、無善通信機でテンペルの人々と会話した。


アラゴンはセリオンが海に落下したと伝えた。

衝撃のニュースをエスカローネは知った。

エスカローネは蒼白な顔で礼拝堂にやって来た。

その時は夜だった。

「ディオドラさん……」

「? どうしたの、エスカローネちゃん?」

「セリオンが……セリオンが……」

「セリオンがどうかしたの?」

ディオドラは首を傾げた。

「セリオンが海に落ちたって……アラゴンさんから通信がありました……生存は絶望的だって……」

「え!? そ、そんな……セリオンが……ああ! 神よ! (しゅなる神よ! セリオンをお救いください!」

ディオドラは再びひざまずき、祈り始めた。

エスカローネもディオドラの隣に来てひざまずいた。

「セリオンが死ぬはずはないわ……だってセリオンは英雄なんだから……。神よ、セリオンをお助けください。セリオンをお導きください!」

エスカローネは必死に祈った。

その日の夜、エスカローネとディオドラは消灯時間まで祈り続けた。

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