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第二章 交錯 第八話「根古の忠告」
その夜、四人は「らくか」に集まり、今日の出来事を報告し合った。太田がコーヒーを淹れながら話を聞き、根古も偶然居合わせて隅の席に座っていた。
「人影があったって? それは、あまり良くないな」
根古がぽつりと言うと、四人の視線が一斉に集まった。
「根古さん、やっぱり何か知ってるんですね」工藤が身を乗り出す。
根古は少し困ったように笑い、湯呑みを置いた。
「知ってるというほどのことじゃない。ただ、儂の勘だと……ああいう連中は、見られていることに気づかれるのを、あまり気にせん手合いだと思う」
「気にしない、というのは?」秋月が眉を寄せる。
「つまり、見られても構わんと思ってる。もし本当に隠れたいなら、素人のあんたらに気づかれるようなヘマはせんだろう」
その言葉に、四人は顔を見合わせた。
「……それってつまり」江戸川が呟く。「向こうは、俺たちが動いてることを、承知の上ってことですか」
根古は答えず、ただ茶をすすった。太田がその様子を見て、小さく息をついた。
(根古さん、また核心だけ言って、あとは自分で考えろってパターンだな……)




