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第五章 圧力 第二十三話「事情聴取」
翌日、雨月と平が、江戸川探偵事務所を訪れた。
「江戸川さん、少しお話を伺いたいのですが」
江戸川と安藤は、突然の訪問に緊張を隠せなかった。
「何かご迷惑をおかけしましたか」
「いえ、迷惑というわけでは……。ただ、最近の皆さんの動きについて、上から問い合わせが来ておりまして」
平が単刀直入に切り出す。
「大使館関係者や樋口家との接触について、目的を伺えますか」
安藤は一瞬、言葉に詰まった。一石との約束――静かに、事を進める――を守るべきか、正直に話すべきか。
「……申し訳ないですが、依頼人の秘密に関わることなので、詳しくはお話しできません」
雨月がため息をついた。
「江戸川さん、こちらも上からの通達があってね。外務省が絡んでるとなると、下手な対応はできんのですよ」
「外務省……ですか」江戸川の顔が強張った。
雨月は資料を閉じながら、少し声を落とした。
「一つだけ言っておく。あなた方が何をしているにせよ、この件は、思ってる以上に大きな話に繋がってる可能性がある。慎重にな」




