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第五章 圧力 第二十一話「不審な動き」
一石からの依頼を受けて数日後、四人はそれぞれの役割で静かに動き始めていた。しかし、その動きは思わぬ形で当局の目に留まることになる。
可児署の雨月雅之警部補の元に、一本の報告が上がってきた。
「雨月さん、これ見てください」平圭が資料を差し出す。「例の探偵四人組が、樋口家や大使館関係者と頻繁に接触しています。しかも、動きが妙に統制されている」
山本彩織も加わり、資料を覗き込んだ。
「民間人同士の接触なら問題ないですけど……このタイミングで、外務省から問い合わせが来てるんですよね」
雨月の表情が険しくなる。
「外務省? なんでまた、こんな田舎町の話に外務省が出てくるんだ」
そこへ、安田達郎警視正が静かに部屋に入ってきた。手には一枚の通達文書を持っている。
「雨月くん。上から、この件について『慎重な対応』を求める通達が来た」
「慎重、というのは具体的に……」
安田は言葉を選びながら答えた。
「外国政府関係者が関与している可能性がある案件だ。下手に刺激するな、というのが、上の意向らしい」




