第12話TKCさん前編
ちゅどん!という大きい音が響く。
「・・・ここを、こうして、あっ、余計なことしないで、ちょ、あー!またかよ!いい加減にしろ!」
カッと光る。
「ここをこうして、これで、終わり、っと。」
風が渦巻き中心に向かっていく
「・・・だぁー!ひどい目に合った」
その風が収まった時には、学長とセレネがいた。
セレネは、冷や汗をかきながら学長に話しかける。
「あ、あはは・・・いやぁ、大変だったねぇ・・・」
「誰のせいだと思ってるんですか誰の!?セレネさんがおとなしくしててくれればここまで時間かかりませんでしたよ!」
「う・・・だってぇ・・・できると思ったんだもの・・・するするするって進んでいくから、爆発するのは最初だけなのかなーって・・・」
「あのですねぇ・・・」
学長がセレネに苦言を続けようとした時、材料を取りに行ったメンバーの一人であるTKCが開け放たれたドアから入り、キッチンの前のテーブルをはさんで学長とセレネの反対側に立ち、問う。
「おいこーあん、凄く魔力が渦巻いてるが大丈夫か?」
「ん?あぁ、TKCさん。大丈夫です。調理の副産物なので・・・まぁ、ここが半分領域化してなければ消し飛んでましたが・・・」
「え、領域化してたんだ」
「・・・セレネさん、そうじゃなきゃあんなの耐えれませんよ。」
消し飛ぶ、という非日常的な単語に、TKCは眉を顰める。
「おう、物騒だな。そんなのもあるのか。」
「えぇと、あるというか、作ってたというか・・・」
TKCは一瞬目を見開き、すぐに何か諦めたような表情になる。学長がTKCとの会話をし始めた隙にセレネは隣の部屋のちくわと、それに絡まれているあるのいるこたつに入り、酒を飲み始める。
「それは、ダンジョン前からあるってことか?相変わらずよくわからない力を持ってるやつらの行動はよくわからんなぁ・・・」
「・・・あの人は、まったく。あぁ、なんかちょっととげを感じますが、まぁ、いいでしょう・・・四変王と長く接していればそんな反応になるでしょうし。それより、材料は何をとってきたんですか?」
TKCはそう問われ、手を頭に当てながら、少し考え、諦めたような表情で学長に言う。
「えぇと、あれだ、あの、すぐそこの名前思い出せないB級ダンジョン55層の森林に出るサメ。」
そのTKCの言葉に、学長は出没するサメ型モンスターを脳裏に浮かべ、該当する”フォレストフィッシュ種”のサメ個体を導き出した。
「あぁ、あれですか。半分植物だから時間が経っても臭みがなくておいしいんですよね。」




